紅雀 / 松任谷由実

0

人気を得たアーティストが、結婚によるものとはいえ、名を変えるというのはリスキーであり、勇気がいるもの。矢野顕子などは坂本龍一と結婚しても元旦那様の矢野姓を未だに使っていたりするので、当時のユーミンの「この人と生涯パートナーとしてやって行こう」という決心が強くうかがえます。(その点では旧姓鈴木顕子の矢野顕子も同じだったかも知れませんが)
荒井由実時代が、どちらかというと10代から20代前半へ向けた共感を売りとしていたのに対し、本作以降はもう少し大人の女性をターゲットにしようとしています。
多分、意気込みもプレッシャーも強かったのでしょう、ラテンサウンドを取り入れたり、大人を意識したことで、過去にないほど暗めな作品となってしまいましたが、その反省はPDCAされ、のちの黄金期の礎となります。

Default