安土町四丁目 箱場印

初版 2022/11/03 07:57

改訂 2022/11/03 07:57

安土町には二丁目と四丁目に郵便箱場が設けられていたようで、それぞれで箱場印が使われています。

ここで紹介する安土町四丁目では、「安土」の二文字に丸枠の黒印が使われていました。「安土」の文字が異なる四種類(Type A, Type B, Type C, Type D)が存在するようで、現在、Type AとType Bを所有しています。

Type Aは「土」の三画目の止めが強くて、若干下側にせり出ている印影です。ここに示した2例は見た目の印象は異なりますが、字体や外丸枠の欠けなどが類似しているので、墨肉の付き具合の違いと考えてどちらもType Aとして整理しています。もしかしたら、7月に使われた同じ印鑑が摩耗して10月には文字の輪郭が太くなってしまったのかも知れません。

Type Bは、「土」の右肩に点がついたもので、土の三画目もまっすぐ横に伸びており、Type Aとはすぐに区別がつきます。この例でははっきりくっきりと押印されており、特に「安」の字体で細太のコントラストもはっきりと見られることから、使用の初期段階だったのかも知れません。色々と自由に想像を膨らませることができるのも、謎に包まれている箱場印の面白さでしょうか。

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unechan

子供の頃から細々と続けてきた切手収集。長年のブランクを経て10年ほど前から再開し、日本切手クラシカル、ドイツインフラなどを収集。併せて手彫証券印紙の収集を始め、現在はこちらがコレクションのメインになっています。郵趣に加えて音楽(ジャズ)、釣り、鉱石収集、昆虫採集(蛾類)など趣味多数にて家族には迷惑をかけております…

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