高臺橋 箱場印

初版 2022/11/13 15:47

高臺橋(たかきやばし)の箱場印は、「高臺」の二文字に楕円枠の朱印で、楕円枠を持った箱場印はこの高臺橋と「運輸方」の二種類しか確認されていません。この印も珍しい部類に入るようです。

ここにご紹介したこの葉書、印影が不鮮明で一見すると何か朱色のハンコが押されているようにしか見えません。二文字の楕円形の印鑑といえば苗字などの私印に思えますし、印影画像の色調やコントラストを変えてどうにか文字が読めても、何と言っても葉書全体にシミが広がっていてついつい見送ってしまいそうな葉書ですが、この珍しい箱場印に惹かれてコレクションに加えたものです。

高臺橋は、道頓堀川と長堀川の間を流れていた堀江川に掛かっていた橋で、堀江川の南北に沿った二つの通り、当時の南堀江通四丁目と北堀江通四丁目を渡す形で掛かっていたようです。

高臺橋の「臺」は「台」の旧字体です。現在はこの橋の下を流れていた堀江川も埋めたてられてしまって橋もありませんが、大阪市西区南堀江3丁目にある「高台橋公園」として地名が残っています。

それにしても「高台橋」と書いて今でも「たかきやばし」と読ませるのは大阪でもトップクラスの難読地名だと思います...

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unechan

子供の頃から細々と続けてきた切手収集。長年のブランクを経て10年ほど前から再開し、日本切手クラシカル、ドイツインフラなどを収集。併せて手彫証券印紙の収集を始め、現在はこちらがコレクションのメインになっています。郵趣に加えて音楽(ジャズ)、釣り、鉱石収集、昆虫採集(蛾類)など趣味多数にて家族には迷惑をかけております…

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