春きたりなば Spring has come. 漫画家江戸川治氏へのプレゼント用

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ご縁があり、すっかりファンになってしまった漫画家江戸川治先生へのファンレター代わりのプレゼントで作った作品です。

以前拙作をご購入していただき、しかもSNSでご紹介していただいたことをきっかけにフォロワーとオリジナル作品の作成依頼がいきなり増え、「これは何かお礼せなあかんなぁ・・」と、思いついたのがこの小品です。
このネタは実はご本人が欲しものリストにリストアップしていた置物から、それは近代の監獄でしたが、すこっつ独自の世界観から中世の牢獄にしたてました。

作製は石粉粘土とパテでのいつもの作業です。
骸骨はスペインのモデラーさんから頂いた3Dプリンターの製品、鉄格子はMDF板をレーザー加工したもの。
ほぼすべての工作が完了してからご本人にご希望の季節をお尋ねし「春」をテーマとしました。

罪を得て囚人となってどのくらいの日を経たのだろう・・・

焦がれた鉄格子の扉の開く音は私が果てるまでには聞くことができなかった・・

そして、皮肉なことに思いもしなかった牢獄の崩壊で私は自由の身になった・・・

しかし、もう時は遅く、私には立ち上がりここを去るための肉も皮もない・・・

そして幾星霜、私が自由を得た後に育った桜の樹も今や老木となり細々と春を告げる・・・

そしてその花守として永遠にここに座り続ける・・・

2022年春作

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