第6集 輪島塗(1) (伝統的工芸品シリーズ切手 初日カバー)

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 輪島塗は、石川県の輪島市で生産されている漆器で、輪は国の漆器の中で、高級品としての信用度は高い。起源については諸説あるが、今日残されいる資料によれば、漆器技法がほぼ完成したのは室町時代の1400年頃とされている。

 製品は、飲食什器、茶道具、小物、室内装飾品その他で、生産額では、テーブル・棚類、茶道具、椀類が多い。製品の特色としては、堅牢なこと、沈金の自由なノミさばきと線の美しさが挙げられる。椀生地には、木目の緻密なケヤキを、指物や曲物木地には、弾力があって強靭なヒバ(輪島地方ではアテという)を使い、必要な個所には布着せをして地の粉下地をする。さらに欠けやすい角などには漆を吸い込ませて補強する。生産は椀、指物、曲物、朴の各木地、塗師、ろいろ、沈金、蒔絵の八つの分業で行われ、ほかに研物が女子の仕事として独立して行われている。

 伝統的な輪島塗の木地は、ヒバ(アスナロの別名)、ケヤキ、カツラ、ホオノキの逸物、指物または曲物で、指物、曲物はこくそ漆を使て接着する。木地には麻または寒冷紗で布着せし、地の粉下地(生漆に来のりと輪島地の粉を混ぜ合わせたものを塗付して研ぐ)を繰り返して行う。上塗は、精製漆で花塗またはろいろ塗をし、加飾する場合は、沈金か蒔絵による。伝統工芸士は現在、木地6名、髤漆(漆塗り)23名、加飾9名、合計38名いる。

※1985年当初の説明です。

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