第2集 紅型(2) (伝統的工芸品シリーズ切手 初日カバー)

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 紅型の文様は、沖縄王府の奉公所に属する専門絵師達が描いたものであるが、大半は日本的なもので、沖縄特有のものは少ない。動物、植物、天然現象、工作物、幾何模様等広汎である。松竹梅がもっとも多く、牡丹、菖蒲、菊、柳、橘、桜、熨斗などがある。構図は丸紋が多く、中央に鶴亀を型染めし、家紋を筒描きで染めたものもよく見られる。紙型の彫り方により、模様を残して地の部分を彫り落とす白地型と、模様や模様の線を彫って地を残す染地型があり、切手のものはいずれも染地型のものである。染地型のものは、必ず色を挿してから糊を伏せて地を染める。

黄色地菊牡丹尾長鳥模様(東京国立博物館)

 木綿の単衣の上衣である。尾長鳥は、尾長鶏という鶏の一種をいう場合もあるが、多くはきじ、やまどりのほか、せきれい、ひよどりなど漠然と尾の長い鳥を意味している。 牡丹は、中国では「花の王」と称され、どの工芸品にもよく使われる。

松皮に鶴流水菊文様踊衣装(沖縄県立博物館)

 人間の生活に関係深い水は、古くから文様にとりあげられている。流水紋は流れる水を簡略に文様化した文様である。松皮とは、松の皮を剥いだかたちに似ていることから、この名があり、菱形の上下に。さらに小さな菱形をつけた子持菱形文様が、主として地模様に使用されている。

※1985年当初の説明です。

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