関 孝和 文化人切手コレクション 初日カバー

0

初日印:甲府中央郵便局絵入りハト印
 (孝和は甲府家臣、勘定方に属し、検知も行っている)

カシェ:凹版印刷 大蔵省印刷局朝陽会

 関孝和(1942?-1708年)は幕府の直参といして五代将軍綱吉と後の六代将軍家宣(徳川綱豊)に仕え、わが国独自の「和算」を確立した人である。算木の代わりに記号を使う筆算式の代数学をつくり出し、多元一次方程式の理論を開拓した。幾何学では円周率を11桁まで求め。楕円の面積や球の体積を計算する公式を作った。天文・暦学にも秀でていた。測量の仕事にも興味をもち、必要あって彼はサインやコサインの値を有効数字九桁まで求めている。そのためにも円周率を11桁まで求める必要があったのである。

 これらの仕事はいずれも彼と同時代の、イギリスの物理学者アイザック・ニュートン(1642-1727年)の先をゆく仕事であった。たとえば円周率を11桁まで正しく求めるために、彼は13万1072角形の周を計算している。13万1072は、2の17乗にあたる数である。このやり方はニュートンが公式化した微積分学を予想するものであった。日本は誇りにしてよい。

解説:竹内 均(地球物理学者、東大名誉教授、科学雑誌「Newton」編集長)

※1992年当時の説明です

#切手
#初日カバー
#FDC
#文化人切手

Default