- showa_express Museum
- 3F 戦前の広告マッチ 第3展示室
- 何のマッチラベルだか分からない
何のマッチラベルだか分からない
マッチ箱って、どっちが表でどっちが裏なのかってたぶん決まりはないと思うのだけれども、おそらく店の名前やメーンビジュアルの刷ってある方が表なんじゃないかな。
たとえば、首都圏の立ち食いそば屋で「富士そば」ってあるじゃないですか。
もし、富士そばがマッチを置いていたと仮定して、「富士そば」って店名と美味そうな天ぷらそばの絵や写真の載ってる面、もう片面には都内店舗の所在と電話番号がずらっと印刷されていたとして、この場合どっちが表かっていえば、たぶん富士そばと天ぷらそばの載ってる面が表という理解でいいと思うのです。
マッチラベルってほとんどの場合、箱をばらしてラベルを切り取り、スクラップブックとかに貼って保存してあるんですが、表裏が分かるようにコレクションされてるケースは稀で、その面の情報量が少ないと、もはや何の店なのか、どんな業種なのかってのがさっぱり分かりません。
今回ここに載せた6枚は、そんな中から適当に選んだものですが、いやあ、さっぱり不明ですね。
マッチラベルを印刷するときは表と裏を同時に行うはずだから、使われるインクの色も同じものになると思うんです。色なんか変えてたら金かかりますんで。
隣り合って貼ってあるマッチラベルが同色ならばバラしてあっても「この組み合わせだろうな」と類推できるんですが、そういうケースは稀でして、こういう所属不明で分類不能なものが出てしまうのです。
当時のコレクターの中でも律儀な人はスクラップブックの余白に、収集場所(店名、住所)、収集日、場合によっては誰と会った日にこのマッチを手に入れたか、みたいなことが書いてあることもあるんですが、そんなの例外中の例外ですね。
こうして私の「分類不能/不明」フォルダの中には1000枚以上の身元不明マッチラベルが存在することになるのです。
#マッチラベル
#戦前
#昭和レトロ