占いと神託

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出版社 ‏ : ‎ 海鳴社
発売日 ‏ : ‎ 1984/7/1
- ‏ : ‎ 348ページ

編:M・ローウェ、C・ブラッカー 訳:島田裕巳

“歴史の曙から科学文明の発展した現代社会に至るまで、占いはあらゆる世界で普遍的にとり行われてきた。それはイスラエルやイスラムの一神教文化にも、ギリシアの多神教文化にも見出すことができる。しかし、宗教と呪術の狭間にあるものとして、占いが正当な研究対象とされることはなかった。
 ここに、チベット・中国・日本など、時代を異にする世界九つの地域の占いの諸現象を考察する。
「本書でいう占いとは、聖なる力や超自然の存在から、人間の通常の理解をこえた問題に対する解答を引き出す試みのことである」。(編者「まえがき」より)
その手法はト占や内臓占い、あるいは夢や自然現象から、と実に多様であり、それらが類いまれな想像力により、ある種の前兆を示すものとして解釈された。自然的占いは時代とともに人工的占いにとってかわられ、中国やバビロニアでは体系化が進められ、独自の宇宙観へと発展していった。しかしその変容は占いの衰退をも意味していたのである。
 同じ編者による前著『古代の宇宙論』と共に、古代的思惟の世界を理解する格好の手引きとなろう。”(カバー袖紹介文)

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