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プリズナー№6
「ここはどこだ?」 “村だ”
「何が欲しい?」 “情報だ!”
「お前は誰だ?」 “№2だ。お前は№6だ!”
「番号なんかで呼ぶな! 私は自由な人間だ!!」
という訳で、今回紹介するのは英国製ドラマ「プリズナー№6」です。
1960年代、007を初めとするスパイ映画が話題になっていた頃、本場英国で人気があった「秘密命令」「秘密諜報員ジョン・ドレイク」という二つのドラマがありました。そこで主人公を演じて人気者になったパトリック・マクグーハンが企画・主演したドラマです。
マクグーハンが演じたジョン・ドレイクを彷彿とさせるある諜報員が上司に辞表を叩きつけることから物語は始まります。直後、自宅で催眠ガスによって拉致され、中世風の建物のあるリゾート地のような場所で目を覚まします。そこは“村”と呼ばれ、№2なる人物によって支配・監視された謎の場所でした。
村人は番号で管理され、№2には絶対服従、全く自由はありません。主人公は№6という番号を与えられ、辞職の裏には何か特別な情報が隠されているだろうと、№2から情報を吐くよう執拗に責められます。
毎回毎回、あの手この手で情報を得ようとする№2とそれに抵抗して鼻を明かそうとする№6との闘いがメインとなりますが、ただのスパイ物のドラマではなく、SFチックで前衛的な内容なのであります。
夢を映像化してその夢に偽の情報を入れたり、人格を入れ替えたりという荒唐無稽なアイディアが次々と出て来ますが、一番インパクトがあるのがノベライズでは「ローヴァ―(巡回者だっけ?)」と呼ばれる、海の底から泡となって浮上し、逃げ出そうとする者を追跡する白い球体。ぶっちゃけ2メートルほどの大きな風船なんですが、ボヨンボヨンとバウンドしながら唸り声をあげ抵抗する相手を窒息させるというシュールな存在でした。
各回の話もバラエティーに富んでおり、無人となった村から筏を作って脱出する話や、いきなり主人公がヒーローとなって登場してロンドンの街を悪の科学者から護る話、果ては全編西部劇なんてのもありました。
面白いのは任務に失敗した№2は更迭され毎回新しい№2に主人公が挑むという点。毎回違う№2を相手に時には追い込まれながら最後は勝利するというのがパターンなんですが、解決しても主人公の置かれた状況は何も変わらず、おまけに視聴者を置いてけ掘りにしたようなシュールなラストが続いて目が点、頭ポカーンです。
最終回を迎え、村の秘密が明かされるかと思いきや、主人公は脱出して村の組織も崩壊するような描写はあるものの秘密は何も分からずに終わるという、今でも語り継がれるドラマなのであります。設定を借りて別物ではありますが続編というかリメイクというか、までされましたもんね。長くなったのでこの辺で。
#懐かしT #TV #SF
https://youtu.be/RqAm62U17Pg
Jason1208
2018/11/17リバイバル放送やってた頃に観ました。
『ピーターパン』の扮装で、ナンバー6に秘密を言えと迫る、女ナンバー2とか実にシュールでしたね。
池田憲章氏の評論で、引退したスパイを住まわせ拘禁する“村”は実在していて、それをヒントにドラマが作られたのではないかと、書いてありました。
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オマハルゲ
2018/11/17コメントありがとうございます。
なるほど、「村」は実在してたと。
昔、何も知らずに深夜でやってた再放送を見てハマったんですが、確かにJason1208さんの仰る女№2のエピソードはあまりにシュールで、頭が混乱しましたね。分からないから引き込まれて、最終回まで見てしまいました。
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8823hayabusa
2019/10/02持っています。
第何話かは忘れましたが、無事に村を脱出し、かつて所属した組織に助けを求める回。
航空機で村を捜索して発見するも、何故かパラシュート付きで射出され村に逆戻り!
後は主人公と別の諜報員の精神を入れ換える回。ゾゾッとしましたね。
そしてやはり毎回のNo.2が魅力的でした。
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