卒業

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以前のTVは毎日どこかの局で映画を放送する枠があり、毎日吹き替え映画が楽しめました。名作、話題作ともなると普段とは違った声のキャスティングで放送される事も多かったんです。そんな中の一本が本作。映画史に残るラストシーンと主題歌「サウンド・オブ・サイレンス」で有名な「卒業」です。

有閑マダムに誘惑された主人公と、ひょんな事から主人公と付き合う事になったマダムの娘の物語。主人公はダスティン・ホフマン(高岡健二)、娘は「明日に向って撃て!」のヒロインでもあるキャサリン・ロス(林寛子)、マダム役は「奇跡の人」等で有名な名女優アン・バンクロフト(奈良岡朋子)。TBSで放送されたものです。

高岡氏は刑事ドラマで人気が出た若手の俳優で、後にTVドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」で主人公の一人の声優を務めています。林寛子さんは当時のアイドル。奈良岡さんは劇団民藝の重鎮。「太陽にほえろ!PART2」では石原裕次郎の後を受けて女ボスを務めていて、数は少ないですが「愛人~ラマン~」等で声優経験はあります。主要な登場人物が三人とも声優メインではないキャスティング。こういった例は中々ありません。

ダスティン・ホフマンというと野沢那智さんがフィックスでしたが本作の青年役では高岡氏の初々しさが合ってると思いますし、林寛子のヒロインもありでしょう。マダムの妖しさは演劇界の重鎮奈良岡さんならではと思います。特に最近は話題先行でタレントの知名度にに頼った安易な吹き替えも多いですが、本作はTBSの気合いの入った一作だと思います。

 #吹替え #洋画

https://youtu.be/nc_pswv6aDM


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    woodstein

    2022/04/17 - 編集済み

     そのTBSテレビで放映された際に観ましたが、荻昌弘氏の解説が良かったですね。

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      オマハルゲ

      2022/04/17

      自分も荻さんの解説は好きですね。ただ記憶が曖昧で、ぼんやりと「いいなぁ」という印象しかありません。
      母親が裏番組のホームドラマ枠を見ていて、必ず毎週見れるという状況ではなかったからかもです。

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