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Tommi Stumpff “Terror II”
皆さん、覚えてらっしゃるでしようか?かのNeue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)の中にあって、パンク色が強かった異質なバンドDer KFCのギタリスト/ヴォーカル/リーダーであったTommi Stumpffのことを!彼のファースト・ソロ・アルバム”Zu Spät Ihr Scheißer. Hier Ist: Tommi Stumpff”は、1982年に早々とエレクトロ・パンクを確立しています。そんなStumpffのソロ・アルバム第2弾”Terror II”を今回は紹介します。Tommi Stumpffのバイオグラフィーは、以前に書いたと思いますが、ちょっとだけ補足しておきます。彼のソロ活動は、第1期1979–1993年、2008年に少し復活して、第2期2015–2023年となっています。第1期、特にDer KFC解散後の1982年以降では、Conny Plankのプロデュースもあって、ヒット・アルバムも出しています。ただ、音楽産業からリタイアした1993年からは、何と(?)IT会社にて、フルタイムで働いていたそうです。そうして、第2期(2015年)には、Stumpff名義で活動を開始し、3ピース・バンドで、Vo/Gを担当していており、2021年には、約30年振りにEP”Alles Idioten”をリリースしています。しかしながら、彼は今年2023年7月28日に、 65歳の若さで癌死しています。日本のNDW伝道師的レーベル某Sue◎an Studioが生前にコンタクトを取っていたようですが、Stumpffは再発に関して了承しなかったとか(ネット上の噂です)。 まあ、そんな訳で、Tommi Stumpffのソロアルバム第2弾”Terror II”を紹介していきます。本作品では、ヴォーカル・演奏は全てStumpff1人で行っており、文字通りの「ソロ」アルバムで、両面とも4曲づつ収録されていますが、その後の再発CDとかでは2曲程追加されているようです。それでは各曲を紹介します。 A1 “Meine Sklavin”は、スウングするマシンリズムと直線的シーケンスに、Stumpffの呟くような/語るようなヴォーカルが乗る、ややダウナーな曲で、ファーストとは違う歌い方をしています。 A2 “Eliminator”は、ダンサブルな打ち込みビートに、ダークな変調した掛け声とパンクスらしいStumpffのヴォーカルが冴える曲です。 A3 “La Lueur”は、スローな曲で、仏語の歌詞をしっとりとしたヴォーカルで伸びやかに歌っていますが、これは彼の新境地でしようか? A4 “The German Beat”も、ティンパニの音なども使った独特の軍隊行進曲調の曲で、右翼チックな歌詞(英語と独逸語)も時代を感じさせますね。また、パンキッシュなヴォーカルも聴けます! B1 “Robots Kill The Japanese”とは意味深なタイトルですが、シンコペーションの効いた複雑な打ち込みリズムに、サンプリングした声や歪んだギターなんかも使っての、ほぼほぼインストな曲です。 B2 “Niemals Mehr”も、またまたスローな曲で、語るようにしっとりとしたヴォーカルが悲しげに聴けます。段々と盛り上がっていきます。 B3 “Le Chien Andalou”は、どちらかと言うとイタロ・ディスコチックな曲なんですが、歌詞は仏語で、歌はパンキッシュで、無駄な音は徹底して排除されています。 B4 “Terror II”は、映画”Nosferatu”を想起させるような不気味な雰囲気のインスト曲で、ストリングスやホーンらしき音が奏でる多層的メロディが諦念感を醸し出します。 ファースト・アルバムとは、やや時間が経って制作されたこともあるかも知れませんが、かなり雰囲気が異なっており、本作はより音楽的に洗練された/音楽的に幅が広がった印象があります。それが良いか悪いかは聴く人に寄ると思いますが、個人的には、1回聴くと、もう一度聴きたくなるようなアルバムですので、「推し」の1枚です‼️ B1 “Robots Kill The Japanese” https://youtu.be/PxX7VOH_KLA?si=BPvwwDVMT5aJf81G [full album + α] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mi7HX2ro4JAwmf81M_EBDuwltu0nBV_Vc&si=4-YiF6-9QADZ3RRW [オマケ: “Contergan Punk” (1983) single B面] https://youtu.be/_E5RGhIPCHM?si=bCTGZzcGYNdXxGB- #TommiStumpff #TerrorII #NoDance #SecondAlbum #SoloAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #DerKFC #ElectroPunk #Vocal #Synthesizers #Programming #Sequence #Stumpff
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Punk No Dance 不明Dr K2
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Cranioclast “Lost In Karak”
またまた、入手しました。独の謎多きデュオCranioclastの4枚目のアルバム”Lost In Karak”を紹介します。今回もまた、アルバム・タイトルも曲名も全てKranioklastのアナグラムになっています(徹底していますね!)。Cranioclastのバイオグラフィーは以前に紹介してありますので、そちらをご参照下さい。因みに、Cranioclastは、独Hargenの Klara K. TonsiとRita N. Koslakのデュオなのですが、制作・配給なども自身のレーベルCoCを通じてやっていた為か、謎が多いユニットで、本当のメンバー数もハッキリはしませんでした。そんなCranioclastの本作品は、ジャケットが、袋状ではなく、ジャケの大きさの4枚の厚紙に両面白黒印刷が施されており、盤はその間に挟まれていると言う使様になっています。いつもながらにジャケ写はアーティスティックですね。また厚紙には、英語と独逸語で何らかのコンセプト(何か、写真とかの撮り方とかそれに付随する物事の見方?)が書いてあるのですが、私には良く分かりませんでした。また、今回は、今まで、サイロやバンカーなどの建造物の写真をふんだんに使ったブックレットなどは付いてはいません。 と言う訳で、本作品の各曲を紹介していきましょう。 A1 “Rail To Kansk”は、ゆったりとしたリズムも感じられつつも、かなりダークなドローン音がのたうち回る曲で、いつもよりもビート感があるようにも感じますし、後半にはそれとなくメロディまで! 流石、4作目ともなると、録音テクの向上や機材の高度化などで、バッチリ聴かせてくれます。最後はビックリしました! A2 “A Link At Orsk”は連続して始まりますが、打楽器による土着的リズムと飛翔する電子(?)音とテープ音が非常に心地良いです。そのリズムは段々と分解されていき、最終的にはA1のリズムに置換され、飛翔する音は段々と天を覆うような迫力になっていきます。もう、見事なサウンドスケープです! B1 “Lo Rakka's Tin”は、静謐な雰囲気の中、ピアノの独奏で始まりますが、バックの音も含めて、不穏な空気感です。ピアノは段々と激しくなったり、不安定になったりして、更にカオス化しています。当然、エフェクトも掛けてありますし、何ならテープ等でサンプリングされた音だとは思いますが、まるで音が生きているかような旋律/音色です。 B2 “Lost In Karak”もB1に連続して、バックのシンセらしきドローンが始まりますが、今度は、管楽器?弦楽器?アコーディオン?のような音やシンセのパルス音が次第に挿入されてきます。そうして、突然の水音と共に、逆回転のような効果音に移行し、バックでは緩やかなドローン音が鳴り続けています。時に微かに聞こえる通信機の話し声が、ここは真空か?と思わせる秀逸なサウンドスケープとなっています。 いやー、今回もやられました‼️こんなに緻密な音楽は無いんじゃないかと思う位、作り込んであります。この作品を聴いて、思い出したのは日本のContagious Orgasmの音楽ですね。何か共通するものを感じました。なので、Contagious Orgasmのファンの方もきっと気にいると思います!とにかく、イマジネーションを強力に刺激する音楽ですので、体験してみて下さい。Let’s Listen❗️(因みに、1992年に、独レーベルFlabbergastからCD再発されていますので、そちらの方が入手しやすいかも) A1 “Rail To Kansk” A2 “A Link At Orsk” B1 “Lo Rakka's Tin” B2 “Lost In Karak” [full album] https://youtu.be/c8L9TWB5Ht4?si=ftkS70BgeXtNEWyL #Cranioclast #LostInKarak #CoC #4ThAlbum #German #Abstract #Experimental #Soundscape #Piano #Percussions #KlaraK.Tonsi #RitaN.Koslak
Experimental / Abstract CoC 1800円Dr K2
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The Fall “I Am Kurious Oranj”
今回は、The Fallの11枚目のスタジオ・アルバム”I Am Kurious Oranj”を紹介します。因みに、Discogsとか見ると、シングルやアルバムなんかを全部合わせると250枚位出しており、この作品は、中期から後期に掛けての作品と思います。メンバーは、Mark E. Smith (Lead-Vo), Craig Scanlon (A-G, Rhythm-G), Steve Hanley (B), Simon Wolstencroft (Drs), Marcia Schofield (Kbd), Brix Smith (Lead-G, Vo)で、ほぼほぼ鉄壁の布陣ですね。Steve Hanleyが居ることは、音楽的にかなり大きいですね! ここら辺に来ると、The Fallらしい「タイトなリズム」と「反復」のスタイルが確立しています。一方で、A2 “Overture From 'I Am Curious Orange'”でのアコギの使用なんかは新鮮ですね。A3 “Dog Is Life / Jerusalem”の前半の”Dog Is Life”はMark E. Smithのスポークン・ワードをラジカセ録りしたもので、ちょっとだけ実験的です。B1 “Win Fall C.D. 2080”のコーラスの使い方も面白いです。B4 “Bad News Girl”は前半のバラード調のスローな部分からのアップテンポへの変換がカッコ良いです。そらで、どうもこのアルバムは、英国の有名バレエ団Michael Clark & Companyの作品”I Am Curious Orange”の劇伴として作製されたらしく、ジャケの内側にそのバレエ団の写真が掲載されています。実際には、2000年に開催されたエジンバラのバレエ・パフォーマンス・フェスで、”I Am as Pure as Oranj”と言う演目で、ライブ形態でコラボ上演されています。殆どの曲は、Steve HanleyとBrix Smithによって書かれています。因みに、本作品のタイトルは、スウェーデンの映画監督Vilgot Sjömanの作品”I Am Curious Orange”を文字ったとのこと。The Fall (或いはMark E. Smith)のカリスマ性を感じさせる作品であり、英国での不動の立ち位置を思い知らされる逸話だと思います。ただ、この頃、Mark E. Smithは酒とドラッグに溺れており、妻でもあるBrix Smithとの破局へと向かって行った時期でもあったそうです。本作品からは、"Jerusalem/Big New Prinz"と"Cab It Up"がシングル・カットされています。Mark E. Smithの破滅的生き様とバレエ音楽と言う特異な要素が絡み合ったアルバムですが、個人的には、傑作の一つだと確信していますので、是非とも聴いてみて下さい‼️スタジオ・アルバムで、ちゃんとしたエンジニアも付いての録音ですので、初期のようなペナペナな音ではないので、ご安心を❗️ A1 “New Big Prinz” A2 “Overture From 'I Am Curious Orange'” A3 “Dog Is Life / Jerusalem” A4 “Kurious Oranj” A5 “Wrong Place, Wright Time” B1 “Win Fall C.D. 2080” B2 “Yes, O Yes” B3 “Van Plague?” B4 “Bad News Girl” B5 “Cab It Up!” A3 “Dog Is Life / Jerusalem” https://youtu.be/56op4fd7ezY [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mOOwpnawcgmkwtqXLlsS6SfngTg_BgY4Q&si=DCD8rzMEBgiRduf1 #TheFall #IAmKuriousOranj #BeggarsBanquet #StudioAlbum #PostPunk #IndieRock #MusicForBallet #MichaelClark&Company #MarkESmith #CraigScanlon #SteveHanley #SimonWolstencroft #MarciaSchofield #BrixSmith
Post Punk Beggars Banquet 2650円Dr K2
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Wire “A Bell Is A Cup... Until It Is Struck”
当時、仲の良かった女友達と「Wireを全部集めようぜ!」とばかりに、Wireのレコードを漁っていた時期に購入したものだと思います(うろ覚え)。Wireオリジナルのアルバムとしては6枚目に当たる”A Bell Is A Cup... Until It Is Struck”です。この頃は、アルバム等をMuteから出していた、所謂「Mute期」の代表的作品です。今一つ、ジャケ写の意味が分かりませんが、彼等らしいシュールな構図だと思います。彼等のバイオグラフィーについては、以前にも書いてありますので、それをご参照下さい。この時期は、Domeやソロ等の活動がひと段落して、ビート・コンボとして再結成された時期で、1985年〜1992年を指します。メンバーは、初期からの鉄壁の4人で、Colin Newman (Vo, G), Graham Lewis (B, Vo), Bruce C. Gilbert (G), Robert Gotobed (Drs)です。また、この時期のプロデュースはGareth Jonesが担当しています。内容はポスト・パンクを通過した「新しい」ポップ・ミュージックと言った方が良い出来で、もうA1 “Silk Skin Paws”のサビからして泣けます。それと、Gotobedのドラムがミニマムで、一切の余計なオカズとかを入れていないのが、凄いです。それ故に、ドラムの良さが100倍良く聞こえます。それから、曲の途中で、効果的なシンセやシンセで使ったホーン音が入ってくるのですが、これは誰が演奏しているのでしょうか? またGilbertのギターワークも素晴らしいです。歌詞は相変わらず、シュールと言うか何か想像/暗示させるような一風変わった単語を使っています。実を言うと、これを購入した時、Wireの”154”のような、凝りに凝った曲を期待していたので、「Mute期」のWireはイマイチだなと思っていて、当時はそんなに聴き込んでいなかったのです。しかし、今回、聴き返してみると、この時期のWireの音楽は、ミニマムで単純なんですが、これこそが、彼等が辿り着いた「究極」の音楽なのではと思えてきます(と言うのは言い過ぎかな?)。そんな無駄を削ぎ落としたビート・ミュージックを演奏している「Mute期」のWireも是非とも聴いてみて下さい❗️因みに、このアルバムに収録されている”Kidney Bingos”は初め見た時に、”Kidney Bongos”だと思っていましたが、その女友達から指摘されて、成程と納得した覚えがあります。 A1 “Silk Skin Paws” (4:51) A2 “The Finest Drops” (4:55) A3 “The Queen Of Ur And The King Of Um” (4:00) A4 “Free Falling Divisions” (3:34) A5 “It's A Boy” (4:22) B1 “Boiling Boy” (6:19) B2 “Kidney Bingos” (4:08) B3 “Come Back In Two Halves” (2:40) B4 “Follow The Locust” (4:20) B5 “A Public Place” (4:30) B2 “Kidney Bingos” https://youtu.be/bwuPAfGo9Wk?si=wL_scofE2iJbfLw6 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l2p3M2jkVXBZdh0wCF-aEsPbCw9HtVsjE&si=HHXCrGvEO3ouQl9B #Wire #ABellIsACup...UntilItIsStruck #MuteRecords #16thStudioAlbum #BeatCombo #MinimumMusic #PopMusic #PostPunk #ColinNewman #GrahamLewis #BruceC.Gilbert #RobertGotobed
Post Punk Mute Records 不明Dr K2
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Zoviet France “Shouting At The Ground”
皆さんは、Zoviet Franceなる奇妙な名前のグループを知っていますでしょうか? またの表記として、:$OVIET:FRANCE:, Soviet France, :Zoviet-France:, :zoviet*france:とも表される謎のノイズバンドなのですが、イングランド北東部のNewcastle upon Tyneから、1980年に現れ、様々な匿名を用いて活動、その後、現在まで活動を続けている息の長いバンドです。どうも、多数のメンバーが関わっているらしく、元々はBen PontonとMark Warrenの2人によって結成されていますが、彼等2人に加えて、Neil Ramshaw, Peter Jensen, Robin Storey (Rapoon名義でも活動), Lisa Hale, Paolo Di Paolo, Mark Spybey (Dead Voices on Air名義でも活動), Andy Eardleyと言った多数のアーティストが関わっているようです。しかも、1982年からリリースを開始していますが、凝ったハンドメイド・パッケージも特徴的で、タールを染み込ませた紙やアルミホイル或いはズタ袋などで梱包されていた作品もあり、それだけで、当時のノイズファンは購入したと言う経緯もあります。また、セカンドアルバム”Mohnomishe”から2枚組LPsと言う豪華版でリリースをしており、その点も他のグループと異なる姿勢を取っていました。また、彼等は、ライブよりも録音物に拘っており、ライブは1990年になって、漸く行うようになっています。この位しか、彼等についての情報はないのですが、ここら辺で勘弁して下さい(申し訳ない!)。因みに、先述のStoreyとSpybey及びEardleyは2005年に新グループReformed Factionを結成しています。 本作品は、カセット作品を混えても13作目のZoviet Franceの作品なのですが、やはり2枚組LPsと言う豪華な内容になっています。A面5曲B面6曲C/D面1曲ずつとなっていますが、曲の境目は極めて分かりづらく、ほぼほぼ全体で一つの「曲」と考えた方が良いかも知れません。それで、A面は、茫漠としたダークなアンビエント調の曲で始まり、次に辺境の弦楽器の弾き語りのような曲へと繋がり、そこから段々とリチュアルな曲へ。力技と言うよりもアトモスフィリックな曲から成ります。B面はいきなり、民族楽器のような簡素な笛(?)の音で開け、その音を加工した音に続いていきます。ここでは少し、インダストリアルな匂いも。更に弦楽器や笛などの合奏から成る民族音楽調の曲やそんな曲の一部さをショート・ループ、そうしてダルシマーのような弦楽器の弾き語りのような曲へと続き、そこに機械音のような音が絡んできて、さながらインダストリアル・リチュアルな雰囲気へと。そしてB面最後は、逆回転に笛の音の合奏曲で締めます。まるでウロボロスのような展開です。一方、C面は、まるで人骨の笛のような朗々とした音色とバックに流れるアンビエンスから始まり、そこに逆回転したリズムが入ってきて、更にチベットの声明な声が続いていたかと思うと、やがてフェード・アウトしていく。聴き応えのある1曲です。D面は不吉なダーク・アンビエントから始まり、変調されたうめき声のような声明が入ってきて、呪詛を唸る。そこにトライバルなパーカッションが入ったり、抜けたり。何だか恐ろしくも不吉な曲です。正直、それまでZoviet Franceをちゃんと聴いたことがなかった(もっとパワーのあるノイズ・ミュージックが好きだったので)ので、今回、聴き込んでみて、彼等の素晴らしさを堪能することができました。多分、「ノイズ」のイメージよりも「リチュアル」とか「ダーク・アンビエント」として聴くのが、正解かも知れませんね。そんな通好みのZoviet Franceですが、ノイズに凝り固まっている方にこそ、聴いてもらいたいものです!! A1 “Smocking Erde” (2:55) A2 “Palace Of Ignitions” (2:12) A3 “Come To The Edge” (8:42) A4 “Revenue Of Fire” (2:05) A5 “Dybbuk” (1:29) B1 “Camino Real” (1:52) B2 “Stocc Blawers” (2:21) B3 “Fickle Whistle, Hand Over Your Ears” (3:31) B4 “Carole The Breedbate” (1:47) B5 “Marrch Dynamic” (2:45) B6 “Wind Thief” (1:43) C “Shamany Enfluence” (20:51) D “The Death Of Trees” (15:09) https://youtu.be/ztfjpwtXY3g?si=xp70sLR-XhCFjgNR #ZovietFrance #ShoutingAtTheGround #RedRhinoRecords #2LPs #Experimental #Ritual #Ambient #BenPonton #MarkWarren #UK #NeilRamshaw #PeterJensen #RobinStorey #LisaHale #PaoloDiPaolo #MarkSpybey #RecordingBand #擬似民族音楽
Experimental / Ambient / Ritual Red Rhino Records 不明Dr K2
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Henning Christiansen “Abschiedssymphonie”
これまた、謎物件ですねぇ。どうも、Henning Christiansenは、フルクサス運動に関わっていたデンマークのコペンハーゲンの作曲家で、現代音楽家の一人と言うことば分かりました。Discogsによれば、1972年からレコードをリリースしており、また、彼は2008年12月10日にMønで他界しています。その間にも色々なコラボレーターと共作をしていますが、彼の経歴はそれ以上はよく分かりませんでした。それで、本作品ですが、Christiansen自身は作曲・ピアノ演奏・録音をこなしており、他に、韓国のマルチメディア・アーティストNam June Paikがピアノとヴァイオリンを、独逸人の前衛芸術家Joseph Beuysが電話(!)を演奏していています。と言うことは、3人とも、フルクサス関係のダダイストと言うことでしようか?(厳密にはBeuysは違いますが) その関係で、Christiansenは正当な音楽教育を受けていない2人に演奏を頼んだ言うことでしょう。ポロンポロンとゆっくりと爪弾かれるリリカルなピアノやまた時に激しく連打されるピアノに、電子的変調を掛けられたもう一台のピアノや電話の音、或いは波や金属質な電子音や声などが絡んで、不思議な音風景を醸し出しています。特に大きな盛り上がりもなく、またミニマルでもない、一種「中庸」の音楽ですが、そこはそれ、この3人で単にそれだけで終わる訳でもなく、しっかり好き勝手な音を出しています。そして、録音だけでもChristiansenの他に、Ernst Kretzer、Esben Christiansen、Lorenzo Mammi、Thomas Stelterと言う豪華な布陣で行っており、ミックスもChristiansenとJean Martinで行っています。それだけポスト・プロダクトが重要と言う曲と言うことだと思います。と言う訳で、現代音楽、それもフルクサス関係の音楽ですが、耳を開放してみれば、その面白さを聴取できると思いますので、是非ともチャレンジしてみて下さい❗️ https://youtu.be/3_FWe1g3zwA #HenningChristiansen #Abschiedssymphonie #EditionBlock #ModernClassic #NumJunePaik #JosephBeuys #Composition #Piano #Violin #Telephone #Fluxus #DanishComposer #Post-Production
Modern classic / Experimental Edition Block 不明Dr K2
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Telex “Looney Tunes”
発掘しました。ベルギー🇧🇪のエレ・ポップのベテランTelexの5枚目のアルバム”Looney Tunes”です。先ずはバイオグラフィーを少し。Telexは、1978年に、Marc Moulin, Dan Lacksman, Michel Moersの3人によってベルギーのBrusselsで結成されました。その時に、彼等はギターを使わずに何か「欧州的」な音楽を作りたいと考えていたそうです。その3人の肩書きは、ラジオのDJでジャズ・ミュージシャンであったMarc Moulin, プログラマーでサウンド・エンジニアであったDan Lacksmanに、ヴォーカリストとしてMichel Moersが加わって結成されたとのことです。Moulinは、元々ピアノを弾いており、ベルギーではよく知られたジャス・ミュージシャンでした。一方、Lacksmanは高校生の頃からプロの録音エンジニアを目指しており、また、1970年代にはEMS VCS 3シンセを持っており、後にはヴィンテージ・アナログ・シンセのコレクターにもなっています。それで、彼等はディスコとパンクと実験的電子音楽とをミックスした音楽を始め、ライブをせずに、正体不明のままで、”Twist A Saint Tropez”, “Moskow Diskow”, “Rock Around The Clock”と言う最初の3枚のシングルをリリースします。これらのシングルは英国や欧州でヒットし、12㌅マキシ・シングルは米国のダンス・ミュージック・シーンでも人気が出ます。Telexは、その後、1979年〜1988年の間に5枚のアルバム”Looking For Saint Tropez”, “Neurovision”, “Sex”, “Wonderful World”, そして本作品でもある”Looney Tunes”をリリースしますが、1989年になると、彼等は自分達の昔の曲をリミックスして、ハウスっぽく仕上げたりして、1989年に”Les Rythmes Automatiques”をリリース。しかしながら、そこから長い間(20年間)、表舞台から消えます。そして、2006年3月に、5曲のカバーを含む新作アルバム”How Do You Dance”をEMI Recordsからリリースし、シーンに再び現れます。ただ、2008年には、Moulinが他界してしまい、Telexとしての活動は、2009年に、ベスト・アルバム”Ultimate”をリリースして、解散となります。 それで内容ですが、中々、陽気てダンサブルなエレ・ポップがたんまり詰まっているのですが、サンプラーを使っているのか、事あるごとに、合いの手のようにヴォイスのサンプリングが入っており、何だか時代を感じさせますね。また、全体に散りばめられた捻くれたユーモアも彼等の特徴です(“I Don’t Like Music”とか”Beautiful Li[f]e”とか)。彼等の音楽が「ロック」と言われると、ちょっと違うんじゃないかとは思うんですが、シンセによるメロディの一部や重めのリズムには、寧ろ「王道のエレ・ポップ」をビシビシ感じますね。また、1980年代後半ともなると、電子楽器やその周辺機器は安価で性能の良いものが出てきた時代なので、そこら辺をふんだんに使ってのアレンジとなっていますね。Telexの初期の玩具箱のようなポップネスから成熟したポップネスへと熟成の跡が見られますが、これをメジャー寄りと取るかどうかは、皆さんが聴いてみて判断して下さい。もう一つのユーロ・ディスコ路線ですね。 B1 “I Want Your Brain” https://youtu.be/9vrb7jeOo1M [album] https://youtube.com/playlist?list=PLvJvwnXipws8vdAjF-gPdka-CciMqpH9- #Telex #LooneyTunes #Atlanta #ElectronicPop #DiscoMusic #MarcMoulin #DanLacksman #MichelMoers #Synthesizers #Sampling #EuroBeat #Belgium
Electronic Pop Atrantic 不明Dr K2
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GUM “20 Years In Blue Movies And Yet To Fake An Orgasm”
GUMって知ってますか? 私も殆ど知らずに購入したGUMのセカンド・アルバムです。GUMは豪州のバンドで、メンバーはAndrew CurtisとPhilip Samartzisのデュオです。GUMは1989年に結成されていますが、バイオグラフィーは調べましたが、あんまり情報はありませんでした。本作品は彼等のセカンド&ファイナル・アルバムになりますが、1986年〜1990.年までこのデュオで活動しています。その間に1枚の7㌅や2枚の12㌅、そして後の2004年には米国の23Fiveより2枚組CD(多分アーカイブ的なもの)をリリースしてます。解散後、Samartzisは、ソロで、サウンド・アーティストとして活発に活動しており、多数のコラボなどの作品をリリースしているようです。 それで本作品なのですが、何と❗️Throbbing Gristleの名曲”Blood On The Floor”のカバーが収められており、そこにはKraangことJohn Murphyが客演しています。それでA面1曲45回転、B面1曲33回転と言う変則アルバムで、そのA面がTGの”Blood On The Floor”なのですが、これははっきり言ってカッコいいです。生ドラムとファズかけたギター(?ベース)、それにMurphyのよるヴォーカル。最初はガチャガチャしたタンテのノイズから始まり、やがてドラムが入ってきて、曲になっていきますが、リズムがあるだけでも聴き易いですし、またTGのロックのメタファーを受け継いでいるとも言えます。あと、最後にちょっとしたギミックがありますが、これは今は秘密にしておきます。それでB面 “Melted Limp Fallout”ですが、こちらはビートレスなコラージュ曲ですが、かなり雑なコラージュ、と言うか音の繋げ方をしています。正直、こちらも45回転にして収録時間を締めた方が良かったかも。多分、タンテやテープ音、オルガン、ヴァイオリンなどを使っていると思われますが、一曲としてはちょっと散漫な印象を持ってしまいました。そんなGUMですが、A面の”Blood On The Floor”だけでも聴く価値はあると思いますので、見かけた方は聴いてみてください! A “Blood On The Floor” https://youtu.be/UcbEN9BwDQA #GUM #20YearsInBlueMoviesAndYetToFakeAnOrgasm #SelfRelease #Australia #Industrial #Collage #ThrobbingGristle #BloodOnTheFloor #AndrewCurtis #PhilipSamartzis #JohnMurphy
Noise / Industrial G.U.M.(Self Release) 不明Dr K2
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Deutsch Amerikanische Freundschaft “D.A.F.”
独逸のDeutsch Amerikanische Freundschaft (以下、DAFと表記)が自らのバンド名の略称を冠したセルフ・コンピがこのアルバム“D.A.F.”です。まあ所謂、ベスト盤的なものと考えて貰えれば良いでしょう。DAFの作品については、これまで何度も書いていますので、バイオグラフィーはそちらを参考にして下さい。まあこれを購入したのは、名曲”Der Mussolini”と ”Kebabträume”が共に収められていたからだと思います。特にGabriel "Gabi" Delgado-López (Vo)とRobert Görl (Drs, Perc, Electronics)になったばかりの彼等の人力テクノ(?)な演奏は勢いがあって、凄いですね。マシン・ビートに生ドラムと、セクシーと言うよりエロいVo、この組み合わせはコペルニクス的転換です。或いはピンチがチャンス的変化は凄いです。このシーケンスの組み方に彼等独特のフレージングがあり、多分それが2人にとって最もやり易かったのでは?と想像します。どの曲もDAFが好きな方なら一度は聴いたことがある名曲ばかりですので、ベスト盤と考えて良いでしょう。なので、初心者のリスナーさんにもお勧めです。 A1 “Verschwende Deine Jugend” (3:47) A2 “Der Mussolini (Remix: Conny Plank)” (3:57) A3 “Mein Herz Macht Bum /My Heart Goes Boom” (4:25) A4 “El Que” (3:28) A5 “Ich Und Die Wirklichkeit /Me And Reality” (3:02) A6 “Die Götter Sind Weiss” (2:56) Hi o A7 “Der Räuber Und Der Prinz /The Robber And The Prince” (3:25) B1 “Liebe Auf Den Erste Blick ('88 Remix: Josef Watt)” (6:01) B2 “Im Dschungel Der Liebe” (4:08) B3 “Prinzessin” (4:17) B4 “Greif Nach Den Sternen” (3:41) B5 “Kebabträume” (4:03) B6 “Die Lippe” (3:14) B7 “Als Wär's Das Letzte Mal /As If It Were The Last” (3:26) A3 “Mein Herz Macht Bum /My Heart Goes Boom” (4:25) https://youtu.be/s40hbsO2otM?si=2aCf2ht1VLNwCTkE [Best of DAF: 内容は異なります] https://youtube.com/playlist?list=PL9E50A5D34339530A&si=I9aoDXD30wn2eh7_ #DeutschAmerikanischeFreundschaft #D.A.F. #VirginRecords #ベスト盤 #SelfCompilation #GabrielGabiDelgado-López #RoberGörl #Sequencer #Drums #Vocal
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Electro-Dance Music Virgin Records 不明。Dr K2
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Richard Teitelbaum and Carlos Zingaro ”The Sea Between”
これも聴くまでは謎物件でしたが、何とか記憶の底から釣り上げられました。一言で言うと「2人による即興音楽」ですね。それで、Richard Teitelbaum とCarlos Zingaroが、本作品での演奏者です。簡単に2人のバイオグラフィーを書いておきます。Richard Teitelbaumは、NYC生まれの米国人作曲家で、他にも鍵盤演奏者、即興音楽家の肩書きを持っています。また、彼はAllen Forte, Mel Powell及びLuigi Nonoに師事し、シンセなどを使ったライブ・エレクトロニクスで有名ですが、もう一つの顔としては、脳波音楽の先駆者でもあります。一方、Carlos Zingaroは、Lisbon生まれのポルトガル人ヴァイオリニスト兼電子音楽家で、即興音楽界でも有名な方です。もう少し、両人の経歴を詳しく述べます。 Teitelbaumは小さい時からピアノを弾いており、1960年にHaverford Collegeを卒業後、Mannes School of Musicにてキーボードを学んでおり、その後、Yale大で、音楽博士号を取得しています。その後、欧州に移り、前述のように、伊でLuigi Nonoなどに師事し、その時に、Alvin Curran, Frederic RzewskiとMusica Elettronica Vivaの創設メンバーとなり、脳波で楽器をコントロールすることを研究しています。その結果、1967年に欧州一早くMoogシンセを購入し、同年終わりに彼はBarbara Mayfieldと最初のパフォーマンスを行なっています。1970年代には、米国に戻り、 Wesleyan大学でエスノ音楽学を研究している一方で、文化横断的な即興演奏を行うWorld Bandを結成しています。1976-1977年には彼は日本を訪れ、雅楽を研究し、尺八を横山勝也に師事しています。彼は沢山の音楽家との共演をしており、1988年には、Bard Collegeで教鞭をとり、大学の電子音楽スタジオの監督となりましたが、2020年4月に心不全で他界しています。 Carlos Zingaroは、1953年〜1965年の間、Lisbon音楽大学でクラシックを学んだ後、1967-1968年にはパイプオルガンをSacred Music High Schoolで学ぶと共に音楽学や電子音響音楽学についても研究しています。彼は1960年代はLisbon大学室内楽オーケストラのメンバーでしたが、1967年には彼自身のグループPlexusを結成しています。Zingaroは欧州、米国、日本でも多くの音楽祭にも出演し、50枚以上のアルバムに参加しています。1984年から1990年には、LisbonのギャラリーCómicosの創設メンバーかつ監督もやっており、数々の賞を受賞しています。2002年には、実験音楽/前衛美術集団Granularの創設者兼会長に就任しています。 以上のような経歴を持った2人の音楽家の即興演奏のコンサートを記録したのが、本作品”The Sea Between”となります。A面2曲、B面1曲ですが、このデュオのポイントは、Teitelbaumが単なるピアニストとかじゃなく、シンセも含めた鍵盤奏者だと言う点ですね。A面でもかなり緩急をつけたテンションでの即興演奏になっていますが、B面では、Teitelbaumは、主にシンセの音を使用しており、単に鍵盤楽器以外の音も駆使して演奏になっている点からも、彼が演奏による表現の幅も拡張しようとしているかのようです。このフットワークの軽さはやはり見習わなければと思いました。それにしても、正式な音楽教育を受けた方が、Yamahaのシンセとか使っているって言うのが、何だか親近感が湧きますね。でもプレイ自体は超ガチで凄いです。もし、チャレンジイングな即興音楽を聴きたいのであれば、こちらもお勧めします。機会があれば是非! https://youtu.be/Nd9q6K74hEkP #RichardTeitelbaum #CarlosZingaro #TheSeaBetween #LesDisquesVICTO #ModernClassic #FreeImprovisation #Synthesizers #Piano #Violin #Duo
Improvisation Les Disques VICTO 1190円Dr K2
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V.A. “Bark”
このアルバムは、The Anti-Groupが入っていると聞いて、即、購入しました。が、しかし、The Anti-Groupは一曲だけ、他は名前だけ聞いたこのとのあるEBM系のグループばかりでしてので、正直、ちょっと残念な買い物でした(しかしながら、ここ近年のClock DVA関係のレコードは出てこないと言うか出ても高くて手が出せないです)。当然、このレーベルも良くは知らなかったので、それも落とし穴だったかもしれません。でも、まあ、この手の音楽も偶には良いかなと思って、紹介したいと思います。因みに本コンピに収められているトラックはそれぞれが既にシングルやマキシ・シングルなどでリリース済みのものです. A1 The Anti-Groupで、Clock DVAのAdi NewtonとSteven James Turnerが1978年に始めた、音楽だけではなく、全方向的なメディア(音/映像/パフォーマンス/ビデオ/ドキュメント)を包括するグループです。ここでは、スラップ奏法も交えた跳ねるようなファンクのリズムが淡々と繰り返されルー中、押し殺したようなVoに893のような凄みを感じます。またサンプリングされた女性の声(?)の反復や途中で入るホワイトノイズも何か意味ありげですね。 A2とB3はIn The Nurseryで、1981年に双子のKliveとNigel Humberstone兄弟が英国Shefieldで結成したネオクラシック/マーシャル系エレクトロニカ・グループです。元々はサントラや無声映画用の音楽を作っていました。A2では細かいキックのドラムマシンにポストパンク以降のギターとVoが特徴的です。B3交響曲のサンプリングを上手く使った曲で、この手の反復するダンス・ミュージックには有効ですね。広大な平原を想起させます。 A3とB5は A Primary Industryで、Jemma Mellerio, Paul Hammond, Ian Cooperから成るバンドで、後にMellerioがヴォーカルに専念し、Ultramarineに改名してから漸くアルバムを1枚出しています。それで、何とA3はBlondieの”Heart of Glass”のインダストリアル・ロック的カバーでした。ビックリ‼️ Debbieの声もサンプリングしたものと思われますので、多分、リミックス・ヴァージョンでしょうね.B5はドラムは生でしようか?マシンでしょうか?良くわかりませんが、ミドルテンポで良い塩梅です。 A4 B1はMeat Beat Manufestoで、1987年に英国Swindonで、Jack DangersことJohn Stephen CorriganとJonny Stephensによって結成された実験的電子音楽デュオで、彼等は、ConsolidatedやThe Disposable Heroes Of Hiphoprisyとコラボを通じて、1990年代初期の「インダストリアル・ヒップポップ」の先駆者となっています。A4は密度の濃い歪みまくったリズムにフィードバックとアジるVoがかっこ良いです。B1の方がスッキリしており、ヴォイスとかのサンプリングも非常に上手く使用されています。こう言うのってT.G.のPeter Christophersonがやっていたことの現代版なんでしようか? B2 Perennial Divideは、元々はSwindonで、John CorriganとPaul Freegardによって結成されており、XTCのAndy Partridge とも関係がありました。生ドラムにドラムマシンを併用して使った曲で、saxやtrumpetの使い方が上手いですね。Voはサンプリングでしょうか? B4 Circle X 3ですが、Doug Hartを中心として、Mark Shaw, Ric Clark, Rich Spicer, Richard Bentlyから成る5人組です。なので、このコンピの中で一番「ロック色」を感じさせますね。テンポもややスローだし、何よりもギターを伸び伸びと弾いているのが良く感じられます。 と言う訳で、様々なエレクトロニック・ダンス・ミュージックが収録されていますが、それぞれが面白いので、興味のある方は、聴いてみて下さい。 A1 The Anti Group “Big Sex” (8:28) A2 In The Nursery “Twins (Remix)” (4:05) A3 A Primary Industry “Heart Of Glass” (5:34) A4 Meat Beat Manifesto “Kneel And Buzz” (4:28) B1 Meat Beat Manifesto “Mister President” (5:56) B2 Perennial Divide “Bee Head” (5:59) B3 In The Nursery “Compulsion” (3:55) B4 Circus X 3 “Kill City” (3:34) B5 A Primary Industry “Merde Alors” (2:12) A1 The Anti-Group “Big Sex” (8:28) https://youtu.be/XIVXdw53_IQ?si=QSGmC-crd6gQRMcT A2 In The Nursery “Twins” (4:05) https://youtu.be/YATCURX6mG8?si=vP88NLP-Q0qIup4B A3 A Primary Industry “Heart Of Glass” (5:34) https://youtu.be/QDaIgbQ36AY?si=XrQ-nCcRuVA76zqI A4 Meat Beat Manifesto “Kneel And Buzz” (4:28) https://youtu.be/tPE3UVGGsJQ?si=vpnW1Fz-nmtpXul B1 Meat Beat Manifesto “Mister President” (5:56) https://youtu.be/dHd45WbFguM?si=qzruFyVA-TtVIt-D B2 Perennial Divide “Bee Head” (5:59) https://youtu.be/x6d9kY6hwxU?si=lneYHphX7sD362ON B3 In The Nursery “Compulsion” (3:55) https://youtu.be/Sm24sL-qIwM?si=uJzrDvwKygLtTyNU B4 Circus X 3 “Kill City” (3:34) [live] https://youtu.be/FRls0RlRwmc?si=mQIph3B46lClo-mz B5 A Primary Industry “Merde Alors” (2:12) https://youtu.be/HW0OlOcCwbQ?si=vW2W3U1bIckraFH6 #VariousArtists #Bark #Sweatbox #CompilationAlbum #Experimental #ElectronicMusic #DanceMusic #TheAnti-Group #InTheNursery #APrimaryIndustry #MeatBeatManifesto #PerennialDivide #CircleX3
Electro / Dance Music Sweatbox 1080円Dr K2
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V.A. “Colorado”
久々にRRRecordsの名前、聞いたなあ。と言う訳で、RRRが後期にリリースした、米国地域縛りのコンピの一つ、”Colorado”を紹介しますね。RRRについて少し。RRRは1980年中期よりノイズ専門のレコード店かつレーベルとしてシーンの活性化に寄与してきました。それを運営していたのは、Ron Lessardで、自身もEmil Beaulieauと言う変名でターンテーブル奏者として活動もしていました。そんなRRRは廉価版CD シリーズ“Pure”や既成のカセットにノイズ:ミュージックをダビングすると言う・シリーズ”Recycled Music”或いはサブレーベルとしてStatutory Tapesでも活動していました。慢性躁状態のRonですが、米国の地域別ノイズ/実験音楽のコンピを作り始めます。その一つが、ズバリ、コロラド州に住んでいるノイズ/実験音楽家或いはグループをコンパイルしたものです。各参加者を簡単に紹介していきますね。A1 Architects Office “AO 347.4”です。多分、この中では一番知られているグループだと思います。逆回転のシンセにトランペットやギターなどが緩ーく合わさっていく曲で、後半はマリンバやテープも使っているようで、仄々した音楽が特徴的です。A2 Doll Parts “Before Europe Was A Graveyard”は、シンセを使いながらも、テープやサンプラーを用いた米国地下音楽の深さを思い知ることができます。A3 Chaffed Chunk “無題”で、既成の音楽をサンプリングしてランダムに組み合わせた一種、コラージュのような音楽で、ミキシングの腕が冴えます。A4 Rick Corrigan “Faustfilm: An Opera”より抜粋。ラジオ(?)の様な 電子音が途切れ途切れに再生され、バックでリズムボックスなど配置されている、一種のコラージュかな?後半はトランペットの哀愁で締めています。B1 Joshua Stevens “Alien Space”, “Time Warp”, “Voices of the Wind”の3曲ですが、1曲目、何だろう?この音。管楽器のようなシンセのような。2曲目はノコギリの弓弾き摩擦音かな?シンセかな?3曲目もヴァイオリンのような摩擦音。何れも単音なので、即興演奏の範疇に入るのかな?不思議な音。B2 Little Fyodor “Anthrophobia” で、やっとリズムのある音楽が出てきた。スカスカのリズムボックスとシーケンサーによるミニマルな音を中心にその上を縦横無尽にシンセ(?)がフニャフニャ、ギシギシと走り回っています。B3 City of Worms “Badget”も少しは名前を知っているかも。ドンドコしたEGのようなリズムを前面に押し出した曲で、微に電子音やラジオの音が聞こえるトライバル・ミュージック。B4 Human Head Transplant “That About Wasp It Up For God”ではシンフォニックなシンセとティンパニーの音の間を不明瞭なお喋りのようなテープ音が流れています。知らないアーティストやグループが多かったですが、物理的位置はともかく、それぞれが自分の音を探求していて、大変興味深かったです。また、この地域別コンピシリーズを再開してくれないかな?と言うリクエストで締めたいと思います。 A1 Architects Office “AO 347.4” (Joel Haertling, Rick Corrigan, Douglas Stickler) A2 Doll Parts “Before Europe Was A Graveyard” (Charles Verrette, Emily Ripley, Lynn Ablondi, Rick Corrigan) A3 Chaffed Chunk “Untitled” (Joel Haertling, Mark Derryberry) A4 Rick Corrigan “Excerpt From ‘Faustfilm: An Opera’”; Joel Haertling (Frech Horn) B1 Joshua Stevens “Alien Space” B2 Joshua Stevens “Time Warp” B3 Joshua Stevens “Voices Of The Wind” B4 Little Fyodor “Anthrophobia” (Joshua Stevens, Riff Randal) B5 City Of Worms “Badget” (George Ericson, Jeph Jerman, Steve Beckner) B6 Human Head Transplant “That About Wraps It Up For God” (Jennifer DeFrancis, Kelly Cowan, Robert Beaudin, Robert Ferbrache, Sheri VanDecar) https://youtu.be/k9sic3JI_Kk?si=ud6m0_cKbBBY0ab- #VariousArtists #Colorado #RRRecords #ArchitectsOffice #DallParts #ChaffedChunk #RickCorrigan #JoshuaStevens #LittleFyodor #CityOfWorms #HumanHeadTransplant
Noise / Experimental RRRecords 不明。Dr K2
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Missing Foundation “1933 Your House Is Mine”
連続してMissing Foundationのまたまたの登場です。1988年にリリースされた彼等のセカンド・アルバムで、この1988年と言うのが、このアルバムを聴く際のポイントになります。と言うのは、1988年8月6-7日にかけてNYCのマンハッタンにあるTompkins Square Parkて、暴動がおこります。場所は、丁度、マンハッタンのEast VillageとAlphabet Cityの間にある公園なのですが、そこから、ヤク中、ホームレス、不法居住者やバンクスといった人々が締め出しをくらい、その為、その一帯に夜間外出禁止令が発動され、その締め出しに対する抗議者と警察の間で衝突が起こったという事件です。傍観者、活動家、警察、近隣の住民、ジャーナリストもこの暴力的な暴動に巻き込まれていますが、一方で、警察の過剰な暴力的態度や行動も問題視されています。その時に、このMissing Foundationは「パーティは終わりだ」を意味するロゴを町中に描いていますし、元々、スクワッターなので、この暴動は自分達の生活にも関係していたとのことです。この事件に関係して、このアルバムがリリースされたとされています。 音楽的には、前作のファーストアルバムを上回るハイ・テンションな音楽を演奏しています。多分、ライブ録音に近い形で録音されており、それを編集しているのだと思います、特にA2 “Burn Trees”で聴かれるキ◯ガイの雄叫びのような、全てを説き伏せるヴォーカルとバックのメタパーやベースを使った演奏は、鳥肌もんです。またB1”Jameels/Turmoil”での執拗なリフの繰り返しとアジるヴォーカルの組み合わせはこの世のものとは思えない程の迫力があります。B2 “Your House Is Mine”は、スクワッターにとっても、先述の暴動に関係が深い曲です。またB4 “Message From Hell”では、幼い女の子の声のみの曲ですが、これも痛烈な皮肉になっているようです。と言う訳で、Missing Foundationにとっては、特別な思い入れのあるアルバムだと言えるでしょう。そんなバックボーン無しでも、彼等の音楽の迫力と説得力は充分だと思います。そんなアルバムですが、米国の闇が凝縮された内容なので、聴く際にはご注意下さい。 A1 “Kingsland 61” (2:18) A2 “Burn Trees” (6:28) A3 “Invasion Of Your Privacy” (1:40) A4 “Go Sit On The Beach” (2:34) A5 “Death Of A Wolf” (1:05) A6 “At The Gates” (1:36) A7 “Journey From The Ashes” (1:47) B1 “lJameels / Turmoil” (5:42) B2 “Your House Is Mine” (4:04) B3 “Martyr Of The City” (3:23) B4 “Message From Hell” (0:20) B5 “CIA World's Fair” (3:25) B6 “1933” (2:33) https://youtu.be/uRkuVVpgmQo?si=G91P6yH8INqMeJYN #MissingFoundation #1933 #YourHouseIsMine #Purge/SoundLeague #TompkinsSquareParkRiot #Industrial #Agitation #Noise #ThePaty’sOver
Industrial Purge/Sound League 不明Dr K2
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Pere Ubu “The Tenement Year”
毎度、お馴染み、Pere Ubuの”The Tenement Year (安宿時代)”です。この時の編成は、Tony Maimone (B), Scott Krauss (Dr), Chris Cutler (Dr, Perc, Noises), Jim Jones (G), John Kirkpatrick (Melodeon), Allen Ravenstine (Synth EML, Sax, Vo), David Thomas (Vo, Trombone, Spike)と言う第二期のメンバーです。それにしても、タイトルの付け方からして、Pere Ubuらしいですね。この作品では軽妙で自在なシンセと、ポップなビートが主体を成しており、これぞPere Ubu❗️と言う感じです。ギターが、Mayo Thompsonでなくなっただけでこんなに違うのかなぁ?と思う位、分かり易い音楽になるとは!バンドってこう言うものなんですね。しかしながら、矢張りPere Ubuと言えば、David Thomasと言う程、彼のヴォーカルは”Pere Ubu”チックなんですが、彼の声質や歌詞は聴いたら一発で分かる位、独特かつ癖のあるものだと思います。良くも悪くも。そんなPere Ubuのひねくれまくった音楽は、Allen Ravenstineの「如何にも!」と言うシンセの演奏以外にも、Jim JonesのギターワークもPere Ubuの自在なギターワークも忘れてはなりません。そして何よりもタイトなリズムを叩き出すChris Cutlerのドラム!もう溜まりませんねぇ。David Thomasのトロンボーンも弾けていますが、兎に角、歌詞が逆説的自己否定なので、それだけで泣けます。そんな「泣き」のアルバム、聴いてみてください。 A1 “Something's Gotta Give” (5:13) A2 “George Had A Hat” (4:02) A3 “Talk To Me” (3:28) A4 “Busman's Honeymoon” (4:35) A5 “Say Goodbye” (4:58) B1 “Universal Vibration” (2:43) B2 “Miss You” (4:21) B3 “Dream The Moon” (3:25) B4 “Rhythm King” (4:26) B5 “The Hollow Earth” (4:15) B6 “We Have The Technology” (3:03) [“Miss You” John Peel Session] https://youtu.be/yGoNT7S48zo?si=ZDG2arCqPqTez_gg [full album + live tracks] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nD4QHH0rfSA_Tna9d02T21lXPuqFhawcA&si=DAyE1xYrtzhNWFGz #PereUbu #TheTenenentYears #Fontana #7ThAlbum #DavidThomas #AvantRock #ArtRock #MayoThompson #JimJones #TonyMaimone #ScottKrauss #Chris Cutler #JohnKirkpatrick #Melodeon #AllenRavenstine #EMLSynth..
Avant-Rock / Art Rock Fontana 1980円Dr K2
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V.A. “Neue Deutsche Post Avantgarde (Uma Amostragem Da Música Alemã Pós-Moderna)”
これまた、難物をチョイスしてしまった。ドイツのNDWではなく、その頃、同時に出てきたドイツの実験的ロックやその周辺のバンドのコンピで、かつ、このアルバムはブラジルのGoethe-Institut Brazilがレーベルとなって、そのようなドイツの実験的バンドを集めましたと言うブツです。初め見た時に、「何でブラジルのレーベルが独逸のアングラ音楽(ノイズ・インダストリアルはたまた、ちょいポップなものも)のコンピを使ったのか?と謎でしたが、ブラジルのゲーテ協会の絡みであったと言うこととキュレーションをAsmus Tiechensがやっているので納得した次第です。まず、A-1 S.B.O.T.H.I.の約1分の直ぐ忘れてしまうような小曲(多分、何らかのコンセプトかあると思います)で始まります。A-2 Cranioclast : 不思議な通奏低音に軽いメロディのシンセと言うもの静かな曲。A-3 P16.D4 : 発泡スチロールを擦るような音を反響させた、深みのある音響ノイズですが、余りコラージュ的ではないです。A-4 Gerechtigkeit Liga: ループ音で始まり、それにタイトな電子音やサンプリングされた弦楽の音が絡む、中々カッコいい曲で、後半は重苦しいリズムとオーケストレーションを組み合わせた儀式のような曲。A-5: Graf Haufen: ガサガサ言う服を擦り付けた様な音で、効果的なパニングを施した曲。A-6 Mullah: ヴォーカルの入った曲で、ドラムマシンとシンセで構築されたもの。結構かっこいい。そしてB-1 H.N.A.S.: カッコいいベースから始まり、痙攣ギターやテープ音などが絡みついていく曲で、後半はテープ操作が。B-2 Cinéma Vérité: 遠くで聞こえる合唱に金属音の打撃が突き刺さる曲で、独逸人がほぶらきんをやったら?と言うべきユーモラスも聴ける。B-4 Frieder Butzmann & Thomas Kapielski: 色んな音や声が無作為に飛び出してくる曲で単調なノイズ・ギターが曲の屋台骨を作っている。B-5 S.B.O.T.H.I.: A-1と同様に意味不明な音が鳴っている。ってな感じです。一口にNDWからはみ出しと言っても、そのスタイルは様々であると言えましょう。個人的にはP16.D4目当てで購入したのだと思います。しかしブラジル発とは、、、今やWeTransferでデータを入稿する時代なんでさよねー。便利さと何かが交換された様に思えるのは穿った見方でしょうか?因みにブックレットが付いているのですが、全てプラジル語で書かれている為、全く書いてあることが何かわかりませんでしたw A1 S.B.O.T.H.I. “Meio 1” (1:15) A2 Cranioclast "... And Even When They Are Shadowing The Skies ..." (5:19) A3 P16 D4 “Driesbach” (5:03) A4 Gerechtigkeits Liga “Zyklus Beats / In Excelsis Zyklus” (6:48) A5 Graf Haufen “Scanning / Nature Is Noise Enough” (1:36) A6 Mullah “Starve To Death” (3:00) B1 H.N.A.S. “Quietschend, Laut Und Ungestüm (Es War Nicht Mein Tag)” (6:58) B2 Cinéma Vérité “Gebetsmühlen” (4:00) B3 Frieder Butzmann / Thomas Kapielski “Rausch, Leiden Und Gesang Des B. Und Des K.” (5:56) B4 Werkbund “Unter Der Stadt 3” (5:06) B5 S.B.O.T.H.I. “Meio 2” (1:06) A2 Cranioclast "... And Even When They Are Shadowing The Skies ..." (5:19) https://youtu.be/sFRPGsHWWbk?si=rloiVeqsS_et8Vhk A3 P16.D4 “Driesbach” (5:03) https://youtu.be/fRQi_yn7Qg8?si=fh7htE9r9zHTl5Oo A4 Gerechtigkeits Liga “Zyklus Beats / In Excelsis Zyklus” (6:48) https://youtu.be/Q7X2u-D7SgY?si=-VZtXGjMP-OKmHaX A5 Graf Haufen “Scanning / Nature Is Noise Enough” (1:36) https://youtu.be/6TyBnv2pHJQ A6 Mullah “Starve To Death” (3:00) https://youtu.be/gC0q8KPqEEI?si=DGCUUcaqmQ42GaTg B3 Frieder Butzmann & Thomas Kapielsk “Rausch, Leiden Und Gesang Des B. Und Des K.” (5:56) https://youtu.be/rghYDBsD5y8?si=clHboiRSeXalYjk0 B4 Werkbund “Unter Der Stadt 3” (5:06) https://youtu.be/2SRziVnh1ME?si=BkRlimMj-sLrp1nZ #VariousArtists #NeueDeutschePostAvantgarde #Goethe-InstitutBrazil #Brazil #UmaAmostragemDaMúsicaAlemãPós-Moderna #GermanNoise #GermanExperimental #S.B.O.T.H.I. #Cranioclast #P16.D4 #GerechtigkeitLiga #GrafHaufen #Mullah #H.N.A.S. #CinémaVérité #FriederButzmann&ThomasKapielski #Experimental #Noise
Avant-garde Goethe-Institut Brazil 不明Dr K2
