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Bangles “Different Light (シルバー・スクリーンの妖精)”
何で?Bangles? とまあまあ、落ち着いて。これでも多少の思い入れがあって買ったんですよ。でももう、35年位聴いてないですけどね。久々に聴き直してみました。それで、先ず、Banglesのバイオグラフィーについて簡単に書いておきます。Banglesは、1981年に米国CAのL.A.で結成されたガールズ・バンドで、1980年代にヒット曲を飛ばし、有名になりました。もう少し詳しく書きますね。結成時のメンバーは、Susanna Hoffs (G, Vo), Vicki Peterson (G, Vo), Debbi Peterson (Drs, Vo), Michael Steele (B, Vo)です。元々、HoffsとVicki & Debbi姉妹は、1980年12月にL.A.でバンドを始めようとして、HoffsがThe Recycle紙にメンバー募集をかけ、Annette ZilinskasとPeterson姉妹のハウスメイトでThose GirlsをやっていたLynn Elkindが反応し、色々話しを聞いたりして、最終的に、Annette Zilinskas (B)が加入することになり、そのラインナップで、1981年にThe Coloursとしと言うバンドになります。その後直ぐに、バンド名をThe Bangsと替え、L.A.のペイズリー・アンダーグラウンド界で活動し、1981年に、自身のレーベルDownKiddie Recordsからシングル”Getting Out Of Hand" c/w "Call On Me"を出しています。その後、Faulty Productsと契約し、Susanna Hoffs (G, Vo), Vicki Peterson (G, Vo), Debbi Peterson (Drs, Vo), Annette Zilinskas (B, Vo)で、1982年にEP"The Real World"をリリース、これがハリウッドのクラブで掛かり、大いに受けますが、同名のバンドがいたことから、バンド名をBanglesにします。それで、最初のEPをBangles名義にして、1983年にリリースし直し、更にリミックス12㌅EPも出しています。このレーベルは、I.R.S. Recordsが配給するようになりますが、Zilinskasは自身のバンドBlood On The Saddleに集中する為、バンドを脱退します。その代わりに、The Runawaysなどに在籍していたMichael Steele (B)が加入します。そうして、1984年に、Banglesのデビュー・アルバム”All Over The Place”がColumbia Recordsよりリリースされ、そのパワー・ポップな音楽が受けます。シングルカットされた"Hero Takes A Fall"や"Going Down To Liverpool"はThe Beatlesっぽくもあって売れます。その時、MVを作製している過程で、HoffsとLeonard Nimoy (スタートレックのスポック役の俳優)は意気投合しています。そして、Banglesはシンディー・ローパのFun Tourのオープニング・アクトも務めています。これを気に入ったプリンスが、元々自身のグループApollonia 6の為に書いた曲"Manic Monday"をBanglesに提供しており、この曲は米・英・独で第2位のヒットを記録しています。そうして、1986年に、彼女らは、本作品でもあるセカンド・アルバム”Different Light”リリースします。より洗練されたアルバムで、Liam Sternbergによって書かれた曲"Walk Like an Egyptian"はナンバー1のヒットとなり、ビルボード200でも2位となり、一気にメインストリームに躍り出ることになります。その後も、1987年には、Simon & Garfunkelの"A Hazy Shade Of Winter"のカバーを出したり、1988年にも、アルバム”Everything”を出したりして活躍しています。しかしながら、誰がメイン・ヴォーカルを取るか?誰が曲を書くか?で揉めてしまい、Banglesは、1989年に解散してしまいます。その後、1998年に、Banglesは、再結成し、映画”Austin Powers: The Spy Who Shagged Me”のサントラを手掛けていますが、これは、監督がHoffsの旦那だったと言うこともあるようです。2003年にはアルバム”Doll Revolution”を出し、現在も活動中のようです。 と言うのが、Banglesの流れになります。それでは、セカンド・アルバムである本作品を紹介していきます。内容は両面6曲ずつで、メンバーは先述の通りです。 A1 “Manic Monday”は、キッチュなHoffsのVoとキャッチーなメロディで、コーラス・ワークも完璧な曲です。 A2 “In A Different Light (シルバー・スクリーンの妖精)”は、やや激しい曲で、これぞパワーポップと言う感じで、メインVoはVickiが担当しています。 A3 “Walking Down Your Street”は、美しいコーラスで始まり、舌足らずなHoffsのVoが可愛らしいです。途中ブレイクのギターがカッコ良い! A4 “Walk Like An Egyptian (エジプシャン)”もヒット曲で、軽妙なリズムとメロディが心地良いです。Voは、Vicki, Steele, Hoffsがとってます。 A5 “Standing In The Hallway (ホールウェイに立ちすくみ)”は、飛び跳ねるようなリズムがファンキーな曲で、オルガンが効いてます。VoはDebbiですが、コーラスワークが素晴らしいです。 A6 “Return Post”の出だしは、スパイ映画っぽいですが、その後のVickiのVoは可愛らしくて、如何にもアメリカンな曲調です。 B1 “If She Knew What She Wants”は、軽妙なVoが掛け合いが心地良い軽い曲で、メインVoはHoffsです。この曲はシンディー・ローバとの共作も行っているJules Shearによるものです。 B2 “Let It Go”は、アコギも弾きまくりで、素晴らしいコーラスワークを楽しめるテンポがやや早い曲です。 B3 “September Gurls (9月の少女)”は、Alex Chiltonのカバー曲ですが、すっかりBangles風にアレンジされています。VoはSteele。 B4 “Angels Don't Fall In Love (恋に堕ちた天使)”も、ハイテンポの曲で、VickiがVoですが、何処となくカントリー調ですね。最後の木琴が良い! B5 “Following”はアコギをメインにしたカントリー調の弾き語りで、VoはSteele。でも、染みるなぁ。 B6 “Not Like You”では、一転、跳ねるように明るい曲調となり、VoはDebbiが担当していますが、コーラスが素晴らしい! と言う訳で、聴き直しましたが、何だか、青臭い感じがして、ちょっと気恥ずかしいですね。しかしながら、如何にも「アメリカン」な曲やアレンジは流石にセンスを感じますね❗️こう言う「表」のアメリカンから「裏」に行くと、めちゃくちゃ、個人的には好きなポイントなんですが、偶には、「表」のアメリカン・ポップも良いですね! A4 “Walk Like An Egyptian”[live version] https://youtu.be/JA0VfqtIK_A?si=vFH5Ws7nZl73fWju [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lmP1iUgE5IC8hyq-M3vNP4TlEwJ9JakWU&si=WFyHbP1wOGDotSXA #Bangles #DifferentLights #シルバー・スクリーンの妖精 #CBS/Sony #US #AllFemaleBand #PowerPop #Rock #SecondAlbum #Hit #Prince #ManicMonday #WalkLikeAnEgyptian #SusannaHoffs #VickiPeterson #DebbiPeterson #MichaelSteele #AnnetteZilinskas
Rock / Power Pop CBS/Sony 2800円Dr K2
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Swans “Time Is Money (Bastard)”
探しているのはSwansの”Cop”なんですが、これも見つかったので、今回はSwansの12㌅EP “Time Is Money (Bastard)”を紹介します。Swansのバイオグラフィーは既に書いてありますので、そちらを参照して下さい。このEPは4枚目に当たるのですが、既にJarboeも関わっています。この時のメンバーは、Michael Gira (Vo, Words), Harry Crosby (B), Ronaldo Gonzalez (Drs), Norman Westberg (G), Jarboe (Scream)です。なお、ジャケのデザインはGiraがやっています。ここら辺の大胆さはいかにも初期Swansですね。このEPはA面2曲で33 1/3回転で、B面1曲45回転と言う変則的な構成となっています(まあB面はミックス違いですが)。それでは各曲を紹介していきます。 A1 “Time Is Money (Bastard)”は、初期の頃に比べてややテンポほ早めですが、デカいドラムの音(特にキック)とGiraの突き放すようなヴォーカルが凄いです。このテンポでこの迫力は、高速で移動する戦車に蹂躙されたかのような気分になります。 A2 “Sealed In Skin”は、ダウンテンポの曲で、やはりヘビーなドラムとピアノの連打に、押し殺した呪詛のようなGiraのヴォーカルが聞こえてきて、しつこく繰り返すヘビネスが堪らないです。 B “Time Is Money (Bastard) (Mix)”もA1と同様に凄まじいヘビネスを体現したミックス違いですが、特にリズムに合わせた、むさ苦しいコーラスとGiraの独特のヴォーカルにヤラれてしまいます。ひょっとして、リズムマシンも生ドラムと一緒に使っているのかな?キック音の連打が異様に正確でヘビーだから、そう思ってしまいます。時々聴こえるWestbergのギターの刻みも効果的です。 Swansは、いつでも音楽の限界を突き抜けてくれる、そんなバンドです。近年のワンコードでのしつこい反復から成る音楽性も大好きなのですが、この時期の超ヘビーな音楽は初めて聴いた時、驚かされましたね。そんなSwansを体験してみて下さい‼️ 因みに、レーベルK.422は英国Some Bizarreのサブレーベルで、SwansとWisenloodそしてCoilの作品の流通に特化しています。 [full EP] https://youtu.be/cWgniHJ_bnM #Swans #TimeIsMoney(Bastard) #K.422 #SomeBizarre #USUnderground #HeavyRock #Experimental #Sludge #Kick #変則EP #MichaelGira #HarryCrosby #RonaldoGonzalez #NormanWestberg #Jarboe
Heavy Rock / No Wave K.422 不明Dr K2
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Siouxsie and the Banshees “Tinderbox”
フォロワーさんに指摘されまして、見てたらヤフオクで流れてきたので、何故か、即、買ってしまいました。Siouxsie & the Bansheesの7枚目のスタジオ・アルバム”Tinderbox”です。元々は余り、Bansheesは聴いて来なかったのですが、ここんところ、何故だか、よく聴くようになりました。バイオグラフィーについては前回などに書いてありますので、そちらをご参照下さい。この時期のメンバーは、Siouxsie Sioux (Vo), Steven Severin (B, Kbd), Budgie (Drs, Perc), John Valentine Carruthers (G, Kbd)です。新ギタリストのCarruthersは、元Clock DVAで、1984年5月〜1987年1月まで在籍しており、作品としては、EP “The Thorne”〜アルバム”Tinderbox”とカバーアルバム”Through The Looking Glass”にしか参加していません。Bansheesは、本当に安定したギタリストに恵まれませんね。内容なんですが、両面とも4曲ずつ収録されており、セルフ・プロデュースしています。とにかく、Siouxsieの声の張りが凄い。まあマイクを通してレコードに刻んだ音として聴こえている訳なのですが、そうだとしても、良く通る声で朗々と歌っている。またドライブする曲が割と多いので、SeverinのベースラインとBudgieのドラミングの勢いが凄まじい。また勢いだけでなく、細かいところもツボを抑えています。そう言う意味では鉄壁の3人なんですが、Carruthersのギターワークも痒いところに手が届くようにリフやリズムを刻んできますね。ただ、他の3人が鉄壁過ぎて、それに追いつけていない/馴染みきれていないところもありますが、それは仕方ないですね。シングルカットされたB4 “Cities In Dust”はやはり名曲ですね。他に気に入った曲は、B1 “Candyman”とかでしようか。あと、Siouxsieの歌詞が字余り過ぎる気もしますが、そこら辺は聴き手の好みですね。 もう、ゴス・ロックとか言わせない曲になっており、より多くのファンにアピールできたのだと思います。初期のややダークな曲調も良いのですが、この路線も結構良いですよ!!何なら、このアルバムから聴いてもよいかも⁈ A1 “Candyman” (3:42) A2 “The Sweetest Chill” (4:06) A3 “This Unrest” (6:20) A4 “Cities In Dust” (3:52) B1 “Cannons” (3:10) B2 “Party's Fall” (4:56) B3 “92°” (6:02) B4 “Lands End” (6:06) B4 “Cities In Dust” https://youtu.be/Ruq33iAxL5k?si=J-jV0fhWtgeUDT7y [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLAJQM3LahnwfucjE4EwDGCahbgZO-NZct&si=31AGJCMVSV9WE51Q #SiouxsieAndTheBanshees #Tinderbox #PolydorRecords #Wanderland #England #SeventhStudioAlbum #PostPunk #Rock #SiouxsieSioux #StevenSeverin #Budgie #JohnValentineCarruthers #Ex-ClockDVA
Post Punk / Rock Polydor Records / Wanderland 1390円Dr K2
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Test Dept. “The Unacceptable Face Of Freedom”
とうとう、インダストリアルの最終兵器Test Dept.の7作目(カセット作品を含む)のアルバム“The Unacceptable Face Of Freedom”を紹介したいと思います。英国を代表するメタパー(メタル・パーカッション)軍団で、政治色も強いTest Dept.ですが、このバージョンは特殊変形ジャケットに包まれてリリースされています(広げると、やたらデカい十字架になる)。因みに、Ministry of Powerと言うレーベルは彼等自身のレーベルです。この作品は彼等のトライバルな音楽として最高潮に達したアルバムで、The New York Timesの音楽評でも、「サウンド・コラージュを上手く使っており、同時に繰り返すリズムの『ヘルタースケルター』的な勢いも兼ね備えている点で優れた音楽である」とベタ褒めされています。国内盤も出ており、邦題は「自由の仮面」でした。それで、内容を曲順に紹介していきます。ただ、参加メンバーの詳細は不明ですが、Ken ThomasとTest Dept. (Graham Cunningtonはコアメンバーであったが、他のメンバーについては不明)が音楽作製に関わっており、Alan SutcliffeとKent NUM (Voice [B1]), Max (Organ [B4]), Phill Erb (Programming [A4]), Alistair Adams (Bagpipes [A1, B3])もゲスト参加しているようです。なお、録音はPaddingtonのBishops橋の維持用倉庫で行われたとのこと。それでは各曲を紹介していきましょう。 A1 “Fuckhead”は、いきなりノリの良いメタパーによるトライバル・ビートで幕を開け、そこにコラージュ的にサンプリングした音やループ音などが挿入されています。この曲では、Alistair Adamsによるバグパイプは使われていますが、これは「我々は英国人である」との表明なのでしょうか?しかしながら、全体のイメージとしてはヒップポップ的な感じがします。A2 “51st State Of America”もリズミックな曲で、オーケストラの音などがサンプリングされています。このタイトル「アメリカの51番目の州」とは、正に今の「日本」のことかもしれませんね。A3 “Comrade Enver Hoxha”は全てが破壊された大地に、聞く人も居ないラジオから流れてくるような緩やかな音楽です。A4 “Fist”では再び、重いキックと何と!シーケンスとの同期演奏で始まり、そこに、嗄れたアジテーション・ヴォイスが乗ってきます。非常にリズミックな曲ですが、唐突に曲は終わります。そしてB面にいきます。B1 “Statement”は、いきなりアジテーションから始まり、メタパーのキックや効果音的な使い方で絡んできます。B2 “The Crusher”は非常にノリの良いビート、にコラージュ的にアジるヴォイスやノイズ音が挿入されてきて、メチャクチャカッコ良いです。B3 “Victory” は、バグパイプやハーモニカ、マーチング演奏などの断片が継ぎ貼りされて、実際の演奏とミキサーにかけたかのようです。この曲でもバグパイプが使用されています。B4 “Corridor Of Cells”も、女性のハーモニーの上に、アジると言うよりも搾り出すようなヴォイスでの朗読とか重いメタパーの音などが被ってきて、不穏な空気を醸し出して、この作品を締めています。 それで、全体的に感じたのは、1986年と言う時代のテクノロジーと自分達のリズムやビートを交雑することで、独自の路線を突き進もうとしたのでは?と言うことで、ここら辺は、意識的にEinstürzende Neubautenとの差異化を図ったのではないかと想像します。また、初期のように、残響が活かせる録音環境で、アルバムを作製しているのだなと確信しました。それにしても、完成度の高いアルバムですので、一度は聴いた方が良いですよ!! A1 “Fuckhead” (5:37) A2 “51st State Of America” (4:04) A3 “Comrade Enver Hoxha” (4:59) A4 “Fist” (3:33) B1 “Statement (4:25); Alan Sutcliffe (Vo) B2 “The Crusher” (4:04) B3 “Victory” (4:10) B4 “Corridor Of Cells” (8:02) https://youtu.be/HxFFqHrUdzQ?si=VGrSrgpcyMUBkgtd [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLah_-5NuaeJF3SLW90gYf6YuhDzgdcE1m&si=VVwFK2JA4ztIH8Wa #TestDept. #TheUnacceptableFaceOfFreedom #MinistryOfPower #Industrial #Tribal #Experimental #Sampling #Collage #MetalPercussions #Bagpipes #Organ #Sequencer
Industrial Music / Tribal / Experimental Ministry Of Power 不明Dr K2
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A Certain Ratio “Force”
今回は、英国のA Certain Ratio (以外、ACRと表記)の4枚目のスタジオ・アルバム”Force”を紹介します。まあ、Factory Recordsと共に歩んできたバンドではありますが、ACRはこのアルバムを最後に、Factory Recordsを離れ、A&M Recordsに移ります。ACRのバイオグラフィーについては前回、デビューアルバム”To Each….”までは書きましたが、その後について補足しておきます。デビューアルバムをリリースした時点ではメンバーはDonald Johnson (Drs), Jeremy Kerr (B, Vo), Martha Tilson (Vo), Martin Moscrop (Trumpet, G), Peter Terrell (Electronics, G), Simon Topping (Vo, Trumpet)の6人組で、このメンバーで、セカンドアルバム”Sextet”を1982年1月にリリースします。アシッド・ジャズとファンクとラテン・ミュージックが混ぜ合わさった、このアルバムは、初のセルフ・プロデュースで、かつ英国アルバムチャートで55位まで行きます。同年11月に、ACRは、Tilson抜きで、Andy Connell (Kbd, Perc)を加えて、3度目のBBC Radio 1に出演します。1982年11月に、ACRはサード・アルバム”I'd Like to See You Again”をリリースし、インディーチャートで2位になりますが、この作品は米国のラテン・ディスコやファンクバンドCameoの影響が強く、評論家からは賛否両論でした。この年の末に創設メンバーのToppingとTerrellが脱退しています。しかしながら、翌年10月にACRは、Carol McKenzieをヴォーカルとして、シングル"I Need Someone Tonight"をリリースし、バンドを立て直します。更に、KalimaのTony Quigley (Sax)が1984年後半-1985年まで加入し、3枚のシングルを出しています。1985年に、ACRはセルフ・コンピ・アルバム”The Old And The New”を作製、1986年1月にリリースしています。ただ、1985年にはConnellがSwing Out Sisterを結成する為に脱退しています。そうして、5枚目のアルバムである本作品”Force”が1986年11月にリリースされます。この時のメンバーは、Jeremy Kerr (Vo, B, Tapes), Martin Moscrop (G, G-Synth, Trumpet), Andy Connell (Piano, Vocoder, Synth, Sampler), Anthony Quigley (Sax), Donald Johnson (Drs, Back-Vo)で、ゲストとしてTom Barnish (Trombone), Corinne Drewery (Vo), Paul Harrison (Yamaha DX7 Bass Programming)も参加しています。本作品は批評家受けも良く、翌年1月のChannel 4のTV番組The Tubeに出演して、ライブを披露しています。この後、1987年に、ACRは米国のA&M Recordsと契約し、活動していきます。今回のバイオグラフィーはここまでとします。 それで、本作品ですが、内容からすると、最早ポスト・パンクのカケラもなく、第一印象は、ファンクと言うか乗り乗りのダンス・ミュージックですね(それが良いかどうかは関係なく)。このアルバムからシングルカットされた曲”Bootsy”には、Tom Barnish (Trombone)とSwing Out SisterのCorinne Drewery (Vo)がゲスト参加しています。ACRの音楽ではホーン類がふんだんに使われており、また専属のキーボード奏者もいることで、全体としてゴージャス感に溢れてます。しかしながら、ファースト・アルバム”To Each….”を聴いたリスナーやポストパンクからのリスナーにとっては、この余りにもストレートなダンスミュージック振りはどうかとも思います。と思う反面、A4 “Naked And White”の低音シンセの音はギグっときました。また、シングルカットされたB1 “Mickey Way”のほぼインストな曲の押し寄せるグルーヴ感も堪能できます。B3 “Take Me Down”のデジタル・ファンクへの傾倒なども興味深いです。まあ、陰キャの私には、このアルバムは余り馴染めなかったのも正直な感想ですが、ダンス・ミュージック好きな方にはお勧めしますよ。きっと気にいる曲があると思います! ◼️North A1 “Only Together” (3:40) A2 “Bootsy” (4:38); Guest: Tom Barnish (Trombone), Corinne Drewery (Vo) A3 “Fever 103°” (5:13) A4 “Naked And White” (4:57) ◼️South B1 “Mickey Way” (4:50); Guest: Tom Barnish (Trombone) B2 “And Then She Smiles” (3:59) B3 “Take Me Down” (5:00) B4 “Anthem” (4:53) https://youtu.be/1Qh1RKrcVUk?si=W4kfdAs6KR44oHXj [full album] https://youtu.be/vfcAE2qkSuY?si=pr8X5ea82Lf-WT6P #ACurtainRatio #Force #FactoryRecords #5thStudioAlbum #Funk #DanceMusic #JeremyKerr #MartinMoscrop #AndyConnell #AnthonyQuigley #DonaldJohnson #SwingOutSister #Guests #TomBarnish #CorinneDrewery
Funk / Dance Music Factory Records 不明Dr K2
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Cranioclast “Kolik-San-Art”
また、続きますが、独逸Hagenに1980年代中盤から出現したSoltan KarikとSankt Klarioのデュオ (ジャケで抱き合ってる2人?)Cranioclastのセカンド・アルバム“Kolik-San-Art”を今回は紹介します。今回のタイトルもグループ名 (Kranioklast)のアナグラムになっており、ファースト・アルバム”Koitlaransk”と同様に、10頁の白黒コピーによるブックレットが付いています。彼等のバイオグラフィーは以前にも書きましたが、加筆するべき情報もありませんので、そちらを参照して下さい。本作品はA面B面5曲づつで、曲によってはゲストが参加しています。なお、ブックレットには、曲名、歌詞(❗️)、テクスト、クレジットなどが掲載されており、独逸語と英語で表記されています。A1 “The Birds Brought Water In Their Beaks Into The Temples”では、Chi Moja (Perc)も参加しており、鼠の鳴き声の様な音とテープ操作音から成るリチュアルな曲、A2 “Against Nature”は不安定なリズムボックスに歪んだベース音やオルガンの音が重なり、ヴォーカル入りの曲で、逆回転も効果的です。A3 “Did A Carpenter Make Her? No, No A Photographer In Sheffield”では、Chi Moja (Supply Tube Rhythm)とThe Satanic Organist Hans Magnus (砲撃音)が参加しています。ここでは、水の音をバックに、やはり不安定でノン・リズミックなリズムボックスを中心に、フリーキーなギターなどの音が渦を巻くような曲です。A4 “Catch A Fading Polaroid And Put It In Your Pocket”は、一定のリズムを刻まないリズムボックスにディレイを掛け、そこにピアノやらフルート(?)ややヴォイスやらテープ音やらを一見無秩序に配置した曲です。A5 “Chambre Des Cauchemars Monsieur Zann's Final Chamber Transformation. He Left Behind Black Blood On My Ear”は、うねる様なテープ音から不安定なビートのリズムボックスへと変容していく不思議な小曲です。それでB面にいきます。B1 “Les Voix Emurants Parlent Dans Les Débris De Tiffauges”では、Olivié (Rhythm)とKerstin & Fabian (Chants)が参加しており、Oliviéの刻む原始的なリズムとアコースティックギター(?)等から成る東欧民族音楽調の曲ですが、背景にはテープ音が聴取できます。B2 “Ray Treatment”では、Ace Bee Coolberg (Gliding G)とThe Satanic Organist Hans Magnus (リュート, Organ)が参加。子供の声と讃美歌的な男女の歌声のループで始まり、落ち着いたリズムを背景に、波の音の様なノイズとエフェクトを掛けたVoとアコースティックな弦楽器のメロディが入ってきます。B3 “De/Camuflage”はショート・ループ音で始まり、不明瞭なテープ音とパーカッシヴな音に変化していき、更にファズを掛けたベース音のループがパンしながら加わりますが、最新的にはゴングの様な音に収束していきます。B4 “The Madonna Lost Her Face In The Acid Bath Les Chants De ‘Trois Frères’”では、Ave Maria (Flute, Vo)が参加しており、不明瞭なテープ音とパーカッションに聴き取りにくいヴォイスとが絡まっていくアブストラクトな曲です。B5 “Strategies Of Truth”は何とも不思議なアコースティックギターを爪弾く音から成る小曲で、この曲でアルバムを締めています。全体を通して聴いてみると、ファースト・アルバム同様、曲間は不明瞭ですが、リズムボックス(恐らくRoland TR-606)の使い方が余りにも特殊で、驚かされます。更には、前作同様、マニアックなテープ操作や楽器音の取り込み方が素晴らしく、彼等の音に対する真摯な態度を感受できます。また、ブックレットにも各曲のテクストが書いてありますので、謎解きに役立つのではないでしようか?とにかく聴いてみて下さい❗️マスト! Side A https://youtu.be/YDJ8wrlLjj8 Side B https://youtu.be/496AE2JVNiI #Cranioclast #Kranioklast #Kolik-San-Art #PrincipeLogique #Experimental #Noise #TapeManipulation #RhythmBox #Ritual #SoltanKarik #SanktKlario #Duo #ChiMoja #TheSatanicOrganistHans #Olivié #Kerstin&Fabian #AceBeeCoolberg #AveMaria
Experimental Noise Principe Logique 不明Dr K2
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Laibach “The Occupied Europe Tour 1985”
永遠の反逆芸術部隊にして、Neue Slowenische Kunstの音楽部門担当Laibachの初期のライブ盤です。しかも、初盤は、あのSPKのレーベルSide Effect Recordsよりのリリースです。Laibachのバイオグラフィーについては既に他の作品で書いていますので、そちらをご参照ください。前回は1980-1984年のライブ盤” Rekapitulacija 1980-84”を紹介していますが、今回は、1984年12月〜1985年7月に行われた欧州占拠ツアーからのライブ音源になります。ライブ公演自体は、トータル24ヶ所で行われており、その内、LjubljanaでのライブはRadio Študentによって、HamburgでのライブはUli Rehbergによって、LondonでのライブはSPKのGraeme Revelによって録音されており、その3ヶ所のライブ音源が今回、コンパイルされていると思われます。なお、裏ジャケには、1985年の米国大統領Ronald Reganの声明文「欧州のグローバリズム」についての一部が引用されており、ここら辺に、彼等の「政治的」」スタンスが感じられます。内容は、これまた、Laibachらしい「インダストリアル交響曲」とも言えるマーシャルな音で、初期の彼等の音楽を良く体現していると思います。まだあの低音のMilan FrasはリードVoではないようで、Voは恐らくIvo SaligerことTomaž Hostnikではないでしようか。この頃のLaibachのコアメンバーは、Dejan Knez, Milan Fras, Ervin Markošek, Ivan "Jani" Novakらしかったのですが、彼等はしばしば偽名を使うので、定かではないです。また、彼等はライブでは、コアメンバー以外にライブ要員を使いますので、ここでの参加メンバーについては不明です。A1 “Perspektive”でのテープ操作から始まり、A2 “Vier Personen”でのコーラスの巧妙な使い方や「全体主義的」で強靭な音作り、A3 “Nova Akropola”では大胆なホーン類の音の導入と今のLaibachとは異なるゲッペルスにも似た熱狂的ヴォーカルもカッコいいです。因みにこの曲は、当時のLaibachとしては有名な曲ですね。あと少し思ったのは、こう言うスローな曲で顕著なのですが、NYCの初期Swansとも共通する「重さ」があります。A4 “Vojna Poema”は渋いバラード調の曲で、ピアノと低音Voがグッときます。B1 “Panorama”もタイトルから想像出来ない位、マーシャルな曲で、B2 “Ti, Ki Izzivaš”も強靭な意志を感じさせる迫力のある行進曲です。B3 “Die Liebe Ist Die Grösste Kraft”は、女性の声で独逸語のナレーションから始まる、不協和音と重い疾走感のある曲で、カッコいいです。B4 “Vade Retro!”は怒号の飛び交う、やや実験的な曲で、B5 “Država”はサンプラー(?)を使用し、ネオ・クラシカルなアレンジを施した曲で、本アルバムを締めています。全体的に、3ヶ所でのライブ盤にしては、まとまったアルバムだと思いますし、音的にも迫力があるので、初期Laibachに興味のある方は是非聴いて欲しい一枚です❗️ B2 “Ti, Ki Izzivaš” https://youtu.be/AEF5EscHFbA [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLOuebjVJfxz_1y07-L-NF4qshAtzK_PWd #Laibach #TheOccupiedEuropeTour1985 #SideEffectsRecords #LiveAlbum #Ljubljana #Hamburg #London #Industrial #Martial #NeoClassical #DejanKnez #MilanFras #ErvinMarkošek #Ivan"Jani"Novak #TomažHostnik
Industrial Music Side Effects Records 不明Dr K2
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Frank Tovey “The Fad Gadget Singles”
Frank Tovey、それは、Fad Gadgetと言った方が、有名であろうか。まあ、1978-1979年頃、宅録少年Toveyが、Mute Recordsの創設者であり、ミニマル・シンセ・ポップ・ユニットThe Normalとも名乗っていたDaniel Millerの目に留まって、機材を借りたりして、デビューした時の呼び名がFad Gadgetだった訳です。彼は、当時、英国では人気はある程度ありましたが、1984年頃から本名Frank Toveyを名乗り始めたそうです。日本ではそんなに人気は無かったかな? Fad Gadgetについては、前回書きましたので、そちらを参照して下さい。それで、今回、紹介するのは、Fad Gadgetのシングルを集めた、ファンとしては有難いセルフ・コンピレーション・アルバムです(今では、彼のアナログ音源は中々入手し難いです)。それで、内容なんですが、シングルを集めただけあって、どの曲も素晴らしいです。それで、興味深いことに、初期のシングルでは、Tovey作曲の曲よりもDaniel Miller作曲の曲が比較的多いこと、それと、B面に行くと、分断なコーラスやシンセ以外の楽器(ベースや生ドラムなど)を使っている曲が多いことです。多分、彼のデビューにはMillerが多分に協力していたことによるものだとは思いますし、シンセとドラムマシンでのエレ・ポップと言う路線で一致していた部分もあるのでしょう。その後、Toveyはシンセに拘ることにやや嫌気が差して、もっとゴージャスなポップ・ミュージックへと舵を切ったとも思えます。そして、B面最後の曲”Collapsing New People”は、彼が独逸のスタジオ(Hansa Tonstudios)で出会ったEinstürzende Neubautenにショックを受けたと言う実話から、”Einstürzende Neubauten=Collapsing New Buildings”を文字って付けたタイトルと言われています。 とまあ、Fad Gadget名義でリリースしたシングル盤の曲はどれも珠玉の作品であり、また時代による変化も聴取できて、彼の色々な面も見て取れます。アナログでの入手は困難かも知れませんが、1980年代初頭のエレ・ポップの状況を知るには最適ですので、この機会に是非とも聴いてみて下さい❗️因みに、本作品に参加してい?メンバーと担当は、Frank Tovey (Vo, Synth [A1-A4, B1-B4], Drum Machine [A4, B3, B4]), Nick Cash (Drs [B1, B2, B5, B6]), David Simmonds (Piano [B1, B2, B5, B6], Synth [A5, B2-B4, B6]), Daniel Miller (Synth [A1-A3, A5])となっています。 A5) ★A1 “Back To Nature” Frank Tovey (E-Piano, Rhythm Machine) ★A2 “The Box” Frank Tovey (E-Piano, Rhythm Machine) ★A3 “Ricky´s Hand” B.J. Frost (Choir Effects), Frank Tovey (Black And Decker V.8 Double Speed Electric Drill) ★A4 “Fireside Favourite” Eric Radcliffe (B, Banjo) ★A5 “Lady Shave” Daniel Miller (Drum Machine), Frank Tovey (Effects) ★B1 “Saturday Night Special” Pete Balmer (B), Anne Clift (Vo), Frosr (Vo) ★B2 “King Of The Flies” Balmer ( B) ★B3 “Life On The Line” Alison Moyet (Chorus), B.J. Frost (Chorus), Jill Tipping (Chorus), Frank Tovey (PC), David Simmonds (Grand Piano) ★B4 “For Whom The Bells Toll” Chorus – Alison Moyet (Chorus), Andrew Kay (Chorus), Anne Clift (Chorus), B.J. Frost (Chorus), Jill Tipping (Chorus), Yvette Anna (Chorus), Frank Tovey (PC), Nick Cash (Vibraphone) ★B5 “I Discover Love” Brass – Daryl Williams (Brass), Eddie Carnihan (Brass), Simmon Gardener (Brass), David Rogers (Double-B), Rowland S. Howard (G), Joni Sackett (Vo) ★B6 “Collapsing New People” David Rogers (Double-B, Bass Synth, Slide-G), David Simmonds (Perc) [Frank Tovey / Fad Gadget諸々] https://youtube.com/playlist?list=PLI1i8Hgq82VezVYi2a1Gu7p0eaXrptg91&si=aokMSqqSKh4vjpqh A3 “Ricky’s Hand” https://youtu.be/NQO1DP2KNyM #FrankTovey #TheFadGadgetSingles #MuteRecords #SynthPop #Electro #Synthesizers #FadGadget #FoundObjects #ElectricDrill #Brass #Piano #DoubleBass
Synth Pop Mute Records 不明Dr K2
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V.A. “Conspiracion”
久し振りにスペイン物を。と言う訳で、スペインのJuan Teruel Garcíaが運営していたDiscos Proceso Uvegrafから、第一弾としてリリースされたスパニッシュ・アンダーグラウンドのコンピです。知っているのはEspentor Geometrico (EG)位ですね。因みにこのレーベルとその前にGarciaがやっていたCassettes Proceso Uvegrafと合わせても1985年ー1986年の間の活動で、その他に2017年に1枚、2019年に1年に1枚LPを出しているだけの短命レーベルです。それでは収録グループと曲を紹介していこうと思います。 A1 Uvegraf “Refractiva Ocular. Expo N.° 1” レーベルオーナーのソロユニット。バックの音は初期EG直系のインダストリアルにTGのPeter Christopherson紛いのテープの挿入あり。 A2 EG “Comisario De La Luz V.”知らずと知れたスペインの機械偏執狂Esplendor Geometrico。はっきりしない不明瞭なリズムを刻むリズムボックスから成る簡素でミニマルなインダストリアル。流石、元祖EG節❗️ A3 Recursos Ajenos “Como Quieras” Merzのアーティストのソロ名義。リズムボックスと緩やかなシンセの音色が堪らん❗️ A4 Interaccion “Claroscuro” Jose Luis Iruretagoyena (Synth, Drum-machine)とCarmen L. Fernandez de Velasco (Vo, Synth, G)のデュオで、1980年代中盤までMadridでアクティブであったとのこと。BossのDr-55にメロディアスなシンセが絡む。 A5 Juan Teruel García “Claustral (C.S.A.T.)” レーベルオーナーの本名名義。こちらはシンセによるアンビエントで、ビートレス。こう言うこともできるのね。 B面に行きます。 B1 Ejumboeke “Heliophore” Hector Hernandezのゾロユニット。今ならEmeraldsにも匹敵するようなデジタル・シンセによる即興アンビエント。時にテープ音や展開が入るアブストラクトな音楽。 B2 Luis Mesa “Hot Wheels” Merzのアーティスト(?)。これまたシンセによる、余り展開の無いアブストラクトな音響音楽。クラウトロックっぽいが、それ程冷徹では無い。 B3 La Otra Cara De Un Jardín “El Canto De Las Silfides” Francisco Felipeのソロユニット。シンセを使った即興演奏のようなウニョウニョした曲を披露。 B4 Depósito Dental “Noche Cansada” Pedro Garhel (Vo,Kbd)とRosa Galindo (Vo)のデュオ。スペインのSuicide!? ミニマルな電子音に呻くようなヴォーカルが乗っている。 B5 II Epoca Del Hombre “Estado Natural De Comportamiento” Christina Barrera, Jesús Chacón, Miguel Box, Roberto Loyaの4人組。Christinaの冷たく狂ったようなスポークン・ワードと男性の怒号に導かれて、生ドラムと思われるリズムが入ってくる。バックには他に爪弾かれるギターや極少数な電子音も! まあ、このように一時的にユニット名や本名名義も多くで、まあ、サンプル盤としては興味深いのですが、何かEGの真似っこみたいな曲が多いなあと言う印象です。ドメスティックにやるのであれば、もっと地方からも音を集めて、色々なスタイルのバンドもコンピに入れて欲しかったので、少々残念なところですね。でもこの時期のスペイン(或いはマドリッド)の地下音楽を知るには良いと思われますので、そこら辺を知りたい方は是非入手してみて下さい。 Interaccion “Claroscuro” https://youtu.be/0v2EUa3kDxw #VariousArtists #Conspiracion #DiscosProcesoUvegraf #SpanishUndergrounds #Compilation #Uvegraf #EsplendorGeometorico #RecursosAjenos #Interaccion #JuanTeruelGarcía #Ejumboeke #LuisMesa #LaOtraCaraDeUnJardín #DepósitoDental #IIEpocaelHombre
Industrial/ dark wave / Experimental Discos Proceso Uvegraf 不明。Dr K2
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Katra Turana “Kimera”
女装の広池敦氏が独自の言語でVoを務め、チェロやピアノ、ヴァイオリンとドラムと言う特異なアコースティックな編成・コンセプト・パフォーマンスで1980年に東京を中心に話題をさらったバンド、Katura Turanaのセカンド・アルバムです。今回のメンバーも、三木黄太(Cello), 田中信幸 (Dr), 藤田佐和子 (Piano), 松井亜由美 (Violin)そして作曲・編曲も行う広池敦 (Vo, Aluminum tubes)ですが、ゲストが豪華で、B1 “ヤタラちゃんの偏執狂”では原マスミがリードVoで、その他にコーラスで、野沢美香、てふてふの北島妙子、Sandi&The SunsetzのSandiと久保田真琴、地引雄一の他、Barbaraのメンバー、Tyrannosaurusのメンバー、LacrymosaのS. Chihiroなどがコーラスで参加しています。しかも、A4 “ヤタラちゃんの騒音公害”はライブトラックで、熱気に包まれながらも、クールな演奏を披露しており、本作品でも白眉の曲となっています。音楽自体は、一種のチャンバーミュージックであると思われるですが、広池氏の自由な高音Voが、その論理的楽曲を解体し、更なる高みはとアンサンブルを導いています。あと、このバンドを「ロック」の地平に着陸させているのが、ドラムの田中信幸氏であると思います。B1 は2部構成になっており、a) “ヤタラちゃんの偏執狂”とb) “Hudhaby, Lullaby”となったおり、原マスミ氏のVo(ちゃんと歌詞がある)とゲスト達のコーラスが圧巻です。単に色物と言う訳ではなく、全員が相当のスキルがあり、そのスキルを合わせることで、全く新しい音楽を作り上げています。因みに、Katra Turanaは、Recommended Recordsを通じて海外でもよく知られた日本のバンドの一つです(寧ろ、海外の評価の方が高い)。因みに、Katra Turanaが、初めて世に名前を刻んだ作品は、1981年にリリースさらた、LLE Labelのコンピ” 精神工学様変容 (Psychotronic Metamorphosis)”に収められた2曲で、メンバーも若干異なります(私は未聴)。また2022年に突如、Katra Turanaは再結成され、新作CD”Reboot”を出していますので、そちらの方が入手し易いかと思います。日本の地下音楽の一端で生まれた雑食音楽を知りたいと思えば、本作品を是非とも聴いてみて下さい。 https://youtu.be/Fi5LCJXTaPw #KatraKurana #Kimera #TelegraphRecords #ChamberMusic #NeoClassicMusic #ProgressiveRock #AtsushiHiroike #AcousticMusic #AyumiMatsui #KotaMuki #SawakoFujita #NibuyukiTanaka #Chrus
Progressive / Chamber Rock Telegraph Records 3500円位?Dr K2
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Asmus Tietchens “Geboren, Um Zu Dienen”
独逸の電子音楽/実験音楽の生き証人にして多作家Asmus Tietchensが、何と!あのスペインのDiscos Esplendor Geometricoがからリリースした作品”Geboren, Um Zu Dienen”が登場です。Asmusの場合、どこから出しても驚かないですが、これは盲点でた。彼のバイオグラフィーは前回、書いてありますので、そちらを参考にして下さい。今回は、スペインのインダストリアル・マスターEsplendor Geometricoのレーベルからと言うことなのか、全体的に無機質で所謂「インダストリアル」な音作りをしています。ホワイトノイズを用いたリズムや機械音を思わせるシンセ、ループし、律動するシーケンスなど、徹底していますね。またB4には童謡「蝶々」のカバー”Deutsches Kinderlied”が入っています。Asmusは活動歴が長過ぎて、かつ電子音楽なら何でも出来るスキルがあるので、時代時代や作品によって内容が異なることから、どうも正体が掴み辛いです。そう言う理由からか、日本では今ひとつ人気が無いようにも思えるのですが、どうなんでしょう?(因みに私が初めて聴いたのは、全編、カセットテープのスクラッチ音だけからなる作品でした) 今回のタイトルは「生まれよ!奉仕する為に!」と言う意味深なものですが、どうなんでしょう?ジャケ写の胎児のミイラに関係あるのでしょうか? そんなことを夢想しながら聴くのも面白いかも。独逸電子音楽界において、作品量やそのクオリティではAsmusとConrad Schitzlerはやはり別格ですね。あっそれから、Asmusの絶対信頼を受けているプロデューサーOkko Bekkerは本作でも関わっています。もし、インダストリアルと電子音楽とのミッシングリンクに興味がある方は、是非とも聴いて欲しい一枚です。どうですか? A1 “Mein Erstes Erlebnis” (0:29) A2 “Zu Viele Dicke Kinder” (7:30) A3 “Merle” (2:26) A4 “Medienlandschaft 6” (2:08) A5 “Langer Anlauf” (6:17) B1 “Gliim” (6:48) B2 “Heroischer Reflex” (3:04) B3 “Zweites Maschinentraining” (9:32) B4 “Deutsches Kinderlied” (1:17) https://youtu.be/sOAYjja7yIs?si=Itdn0n2XmHT5xZh4 #AsmusTietchens #Geboren,UmZuDienen #DiscosEspledorGeometrico #Industrial #ElectronicMusic #Rhythm #MissingLink #OttoBekker
Electronic / Experimental / Industrial Discos Esplendor Geometrico 不明。Dr K2
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V.A. “Strength”
これは、レアな国際コンピですよー。首謀者は伊のAzteco Records。集まったのは、仏DDAA, 伊TAC, 蘭De Fabriek, 西独P16.D4, 仏Vivenza, ベルギーHuman Fleshの6組です。先ずは、A1はD.D.A.A. (Deficit Des Anees Anteriures)で、何だろう。Avant-Popと言えば 良いのかな。レトロなリズムボックスの音に合わせて、男女のVoが絡み合い、次第にギターノイズに埋もれてしまい、残った音はトルコのマーチのような曲を奏でている.A2, 3はT.A.C. (Tomografia Assiale Compiterizzata)で、コロコロとしたバックの音に、死にかけたようなVoが小声で呟く曲と日本の祭囃子のようなパーカッションと声明のような唄から成る曲を収録。A4はDe Fabriekの”Chase 2000”。何だか、T.G.を思わせるようなのたくった電子音にエコーをかけたコルネット様の電子をから成る曲で、途中から入ってくるギターのリフもノイジーでやがて渦巻きのように一緒に舞い上がるトルネード・ノイズな曲です。B1はP16.D4で、エコーを利かした空間での金属音と動物のようなうめき声に合唱団のが加わり、一種異様な雰囲気を持った曲です。B2はVicenzaでいつものように金属音/機械音をループにホワイトノイズが絡む、如何にも彼等らしい曲です。B3,4,5はHuman Fleshで、B5 “Revolts”は彼等らしい、Roland TR-606と思われるリズムボックスに合わせたシンセのリフ(? メロ)が重層されるヒプノティックな曲、B4 “Idiom”ではエコーを効かせたヴォイスからなる曲で、如何にも欧州っぽい。と言う内容ですが、当時はまだ、曲をデータで送れる訳も無く、メールもまだ一般的ではなく、郵便で連絡を取るしかなかったんです。なので、このようなコンピは参加者は一曲入魂で送ったものです。1980年代後半の地下音楽をに触れたければ、このコンピなんかは良い作品と思いますので、是非!! A1 DDAA “2000 Miles From Calcutta” A2 Tomografia Assiale Computerizzata “Rainforest” A3 Tomografia Assiale Computerizzata “Noche En Lasha” A4 De Fabriek “Chase 2000” B1 P16.D4 “SBII: Pionierchor 'Diamat'” B2 Vivenza “Dynamisme Des Principes Mécaniques” B3 Human Flesh “Droit De Cuissage” B4 Human Flesh “Idiom” B5 Human Flesh “Revolts” https://youtu.be/ujPvJN3YfSE?si=uBKJolK3CXOJbhmZ #VariousArtists #Strength #CompilationAlbum #AztecoRecords #D.D.A.A. #T.A.C. #DeFabriek #P16.D4 #Vivenza #HumanFlesh #International #European #industrial #Noise #Minmal
Experimental / Pop / Industrial Azteco Records 不明。Dr K2
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Danielle Dax “Up Amongst The Golden Spires”
またまた、出ました❗️元Lemon Kittensのマルチ奏者で美人歌姫でもあるDanielle Daxの日本盤(“Pop-Eyes” や”Jesus Egg That Wept”のトラックを集めてコンパイルした日本向け特別盤)です。それにしても、彼女のファースト・ソロアルバム”Pop-Eyes”は凄かったですね。あっバイオグラフィーは以前に書きましたので、そちらを参考にしてください。先に書きましたが、このアルバムはファースト・アルバムとセカンド・アルバムのトラックを合わせて作られたセルフ・コンピです。しかしながら、どれがどちらのアルバムかは言われないと分からない程、馴染んでいますね。内容的には、中東趣味のメロディや複雑に絡み合うパーカッションや歌声、そのバックでいい具合に使われているRoland TR-808のリズム、更に音を削ぎ落としたかのようなアレンジも秀逸で、無駄な音が一切無いです。また、彼女の歌声は、Diamanda Galasとは違い、圧迫感よりも内省的ですが、同時にオープンマインドなものです。そして、何よりも彼女の音楽が持つ「説得力」です。多分、これはこうにしか歌えないと言うような「必然性」ですね。まあ、そんな訳で、”Pop-Eyes”や”Jesus Egg That Wept”は持ってなくても、これ一枚でも充分な魅力的ですので、少しでも興味を持った方は、聴いてみて下さい。因みに、殆どの曲は彼女が作詞・作曲して、彼女が一人で録音しています、才女ですねぇ。 ◼️LP1 ★A1 “Bed Caves” (3:06) Danielle Dax (Vo, Drs, G) ★A2 “Pariah” (3:43) Danielle Dax (Vo, Kbd, G, Synth, Flute) ★A3 “The Shamemen” (3:38) Danielle Dax (Vo, Sax, G, Synth, Drs, Clown, TR-808) ★A4 “Evil Honky Stomp” (4:21) David Knight (G, Tape), Danielle Dax (Vo, G, Piano) ★B1 “Here Come The Harvest Buns” (2:55) Danielle Dax (Vo, Synth, Perc, Tape, TR-808) ★B2 “The Wheeled-Wagon” (5:42) Danielle Dax (Vo, Synth, Sax, Flute, Trumpet, G, Tape) ★B3 “Hammerheads” (3:11) Danielle Dax (Vo, Drs, Tape, Kbd) ★B4 “The Stone Guest” (1:57) Danielle Dax (Tenor & Soprano Sax, G) ◼️LP2 ★C1 “Ostrich” (3:57) Karl Blake (G Solo), Danielle Dax (Vo, B, Kalimba, G, Tape) ★C2 “Everyone Squeaks Gently” (3:28) Danielle Dax (Vo, G) ★C3 “Kernow” (4:11) Danielle Dax (Vo, Drone, Flute, G, Synth, Piano, Sax, TR-808) ★C4 “Fortune Cheats” (3:54) David Knight (G, Tape, Metal Perc), Danielle Dax (Vo, Tenor Sax, G, Drs, Piano, Metal Perc) ★D1 “Numb Companions” (3:53) Vocals, Keyboards, Flute –Danielle Dax (Vo, Kbd, Flute) ★D2 “Tower Of Lies” (2:45) Danielle Dax (Vo, Piano, Drone, Kbd) ★D3 “The Spoil Factor” (3:47) Danielle Dax (Vo, Kbd, TR-808) ★D4 “Cutting The Last Sheaf” (3:07) Danielle Dax (Vo, Chimes, Banjo) A4 “Evil Honky Stomp” (4:21) https://youtu.be/lg9AYU6BiYI?si=d1uvrKyuOMLezw6F [Danielle Daxの色んな曲: 本作品とは関係ないです] https://youtube.com/playlist?list=PLdqlwGBN6HjIJggT3ESX2t1b-HMC3yYgV&si=igO6D5QzNBsvhEDt #DanielleDax #UpAmongstTheGoldenSpires #Vap #ForJapaneseListeners #Pop-Eyes #JesusEggThatWept #SelfCompilation #SoloAlbum #Ex-LemmonKittens #AvantPop #ExperimentalPop
Experimental Pop VAP 不明Dr K2
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Swans “Holy Money”
Swans、言わずと知れたヘビー・ロックの開拓者にして王者❗️初め”Cop”を聴いた時はビックリしたんですよ。こんな遅くて重い音楽があるのか⁉️って。それまではノリの良い曲が好きだったんですが、Swansで目醒めましたね、スラッジ愛が。そのSwansですが、簡単に紹介したおきましょう。1982年にVoでマルチ奏者のMichael Giraが、米国NYCで結成したポスト・ノーウェーブな実験的バンドがSwansです。Swansは最初は音響的暴力とアンチヒューマニズムな歌詞で良く知られていますが、1986年に、VoでKbdのJarboeが加入してからはメロディや複雑な構成の曲をやり始めました。GiraとNorman Westbergを除きJarboeは、1997年に一度解散するまで、ずっとコンスタントなメンバーとして君臨しています。2010年に、Giraがバンドを再結成する時にはJarboe無しで、安定したメンバーで世界中をツアーできるバンドとして作り直した訳です。Michael Gilaは、Swansと言う名前に拘っていた理由として「白鳥って本当に美しくてエレガントな鳥だよね。でも、本当は酷い気性もあるんだよな。」と言うことらしいです。それで一番最初のメンバーはGila (B, Vo), Jonathan Kane (Dr), Sue Hanel (G), Mojo (Perc, Tape Loop)で、Thurston MooreかDan BraunかJonathan TesslerがセカンドBとして入ることがあったみたいですが、Jonathanがメタパーとテープループも使えたことから、Gila (B), Moore (G), Kane (Dr)のライナップもあったようで、その時の音は”Body To Body, Job To Job”に収められてます。SueはそのギタープレイはJonathanらによって絶賛されていましたが、バンドに居られなくなってBob PezzolaがGで加入します。更に、JonathanとデュオをやっていたDaniel Galli-Duani (Sax)も加入します。それで、デビューEP”Swans”をLaborからリリースしますが、その後の感じとは全然違うものです。しかしながら、ワンコードで押していく曲はブルースのようでもありましたが、彼等のルーツは1970年代末のNo Waveシーンでした。1984年のアルバム”Cop”で見事にルーツを壊してしまいます。この時期のSwansはHowlin’ WolfことChester Burnett(ブルースのイコン)に近いこともあります。単純なリフを催眠効果が出るほど繰り返す演奏はまるで彼等の「ブルース」だったのかもしれません。Swansの初期は、スローかつグラインドするギターノイズ、叩きつけるようなドラム、それにGiraの病的な程暴力的な歌詞(Jean GenetやMarqui de Sadeからインスパイアされてものが多い)を吠えるように叫ぶように歌う、そのスタイルで特徴付けられています。正に筆舌に尽くしがたいアグレッシブさですね。1983年にファーストアルバム”Filth”をリリースしますが、ドライブするようなリズムやザラついたドラムを入れ、初期のNo Wave特にMarsのようにも聴こえますが、一方でSonic Youthの”Confusion Is Sex”や”Kill Yr Idols”の現代的解釈とも捉えられる音楽になっています。そして、このアルバムには、長い付き合いとなるNorman Westberg (G)が初めて参加しています。それで、1984年に彼等はセカンドアルバム”Cop”とEP”Young God”をリリースしますが。後者は両A面だったので、色んな呼び方をされています。この時の音楽は、”Filth”の路線を辿り、再び、極端にスローにしたヘビー・メタル・ミュージックとも取れる音楽がおさめられています。この時のメンツはGira (Vo), Norman(G), Harry Crosby (B), Roli Mosimann (Dr)で、Gilaのヴォーカルは少しばかりスローでメロディアスになっています。とは言え、この頃のライブは大音量で、観客と喧嘩したりして無茶苦茶だったそうです。それで、1986年に、Swansはアルバム”Greed”をリリースしますが、この時からVo/KbdのJarboeが加入しますが、それまでの乱暴でエネルギーに満ち溢れていた初期のSwansの音楽性はゆっくりと解凍されていきます。このアルバムの対になっているアルバムが、本作品”Holy Money”ですが、この時に、長い付き合いになるAigis Kizysが加わり、以前のような暴力的で、ノイジーな作風ではなく、不吉でダークな作風に変わったいきます。”Holy Money”では初めて、Jarboeをリード・Voに据えたアルバムで、アコースティックな要素も加わっており、特に”Another You”などの曲はブルースっぽいハーモニカなども使っています。更に言うならば、この頃のSwansのテーマはより宗教的なものになっていきます。”A Hanging”と言う曲ではJarboeのゴスペル調のバックヴォーカルも聴くことが出来ます。その後、1987年にリリースされた”Children of God”では、Jarboeの役割は更に大きくなり、苦悩や拷問や屈辱と言ったGiraのテイストは隠され、すぐ傍にあっとしても普通は気がつかない宗教的想像力と隣り合わせのテーマが取り上げられるようになってきます。この方向性は別に馬鹿にしている訳ではなく、かつ宗教を抱擁する類いのものではなく、宗教的リーダー達のメッセージや偽善の本質への力を試す一種の実験であったようです。この後のことは省略しますが、GiraとJarboeはSkin(欧州でのバンド名)/World of Skin (米国でのバンド名)と言うユニットを結成して、活動することになります。Swans自体は1998年に一旦解散しますが、2010年に再結成され、現在も活動中です。 それで、本作品”Holy Money”ですが、これはこれで十二分にヘビーです。全てをすり潰すような重量級のベースとドラムで、ザラザラしたフリーキーなギターとGiraの咆哮にも似たヴォーカルはこの世のものとは思えない位、ヘビーです。確かにA2: “You Need Me”でのJarboeのヴォーカルは鎮魂歌のように美しいので、丁度息付くにはいい位です。このアルバムに参加したメンツは、Aigus Kizys(B: A1, A4), H. Crosby(B: A3, B1, B2), Ivan Nahem (Dr: A3), Ronald Gonzalez (Dr: A1, B1-B3), Ted Parsons (Dr: A1, A4), Norman Westberg (G), M. Gira (Sampler, Vo: A1,A3-B3), Jarboe (Vo, A1, A2)となっています。まるで重戦車のような音が鳴り響いてます。これで、メロディアスと言うのであれば、かつての”Cop”とかほどうなるのか?まあ、そんなことは心配しないで、この作品も結構、重いので、楽しめると思いますようぅ。未聴の方は是非とも!! A1 “A Hanging” (5:48) A2 “You Need Me” (1:23); M. Gira (Piano) A3 “Fool (# 2)” (5:54) A4 “A Screw (Holy Money)” (5:00) B1 “Another You” (7:43) B2 “Money Is Flesh (# 2)” (5:02) B3 “Coward” (5:10) https://youtu.be/44OIjFEjeq4?si=4x09tNd9RrTI9QNS #Swans #HolyMoney #K.422 #HeavyRock #SludgeCore #BassMusic #Melody #Greed #MichaelGira #Jarboe #AigusKizys #H.Crosby #IvanNahem #RonaldGonzalez #TedParsons #NormanWestberg
Heavy Rock K.422 不明Dr K2
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Leif Elggren, Per Johsson, Kent Tankred “UGN”
今、現在、Leif Elggrenと聴いて、何人の人が興味を持つでしょう?スエーデンが産んだ鬼才Leif Elggrenはどちらかと言うとアート寄りのイメージがありますが、元々、1982年頃より活動しているようです(Wikiはスエーデン語のしかないので、和訳出来ん。すまん!)。彼はスエーデン生まれでStockholmに住んでいます。彼は作曲家であり、ヴィジュアル・アーティストであり、レコーディング・アーティストです。なので、Venice (2001年のヴェネツィア・ヴィエンナーレでのNordic館)やStockholm (Fargfabriken), Berlin (Podevil), Johannesburg (2nd Biennial), Siena (Palazzo delle Papesse), Tokyo, Osaka, Marugame, Gothenburg, Los Angelesなどで彼の作品を観ることができます。また、彼の音楽については、英国Ash InternationalやStockholmのFirework Edition RecordsとAnckarström、AmsterdamのMedia Muzak、MoscowのInsofar Vapor Bulkなどからリリースされています。またThomas Likenbergらともコラボ作品を出しています。1992年5月27日にCarl Michael Von Hausswolffと共に、アート作品として、「Elgaland-Vargaland王国」を新しい国として宣言したりもしてます。一方、Per Johssonについては不明なのですが、Kent Tankredも元々、アート畑のアーティストですが、EMS (Institute for Electro-Acoustic Music)で、Rolf EnströmとJan W Morthensonに師事して学んでいます。彼は音楽とそれ以外のアートとを融合させることに注力し、インスタレーションを行うようになります。1988年にBerlinで行ったインスタレーション”Riot”は先のLeif Elggrenとコラボをしています。それが縁で、2人はThe Sons of God名義でコラボ作品を作っているようです。 それでこのアルバムですが、3人が1985年1月12日のFylkingenでのパフォーマンスUGNの為に、1984年11月にStockholmのEMSで披露した作品から取られています。写真にはパフォーマンスの様子も載っていますが、ちょっと何をやっているのかは分かりませんね。音の方は意外と面白いです。初め、モコモコした低音から入りますが、突如、大きな音に変わるので、ビックリしますw 所謂、アート系の”ノイズ”作品は、中にも面白いものもあるのですが、得てして、コンセプトの面白さばかりの面白さが強調されて、肝心の音の方が詰まらなかったりすることが多い訳ですが、本作品はその点はクリアしています。多分コンタクトマイクとか使っているのでしようか?それとも、Kentの自作楽器concresizerとかも使っているのでしょうか? 大音量で聴け!と注意書きがありますように、フル・ヴォリュームで聴くと圧倒されます。音楽とかノイズとか言う前に、目の前の「実在としての音塊」を鑑賞すると言うのが、本作品のキモだと思います。皆さんも一度、体験して下さいね。 “UGN”はYouTubeになかったので、続編の”UGN MAT”を張っておきます。 https://youtu.be/kRuROwkCta4 #LeifElggren #PerJonsson #KentTankred #UGN #Radium 26.05 #VisualArtist #SoundDesigner #Installation #PerformingArt #Stockholm #Sweden
Experimental Radium 226.05 不明Dr K2