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Yazoo “You And Me Both (愛にさよなら)”
ついでに、Yazooのセカンド・アルバム “You And Me Both (邦題「愛にさよなら」)も紹介しておきましょう‼️まあ、実は、こちらの方を先に購入していました。その時は、Alison Moyetのヴォーカルがそれ程好きでは無かったので、ずっと忘れてましたが、今回、約30年振りに聴き直してみました。彼等のバイオグラフィーは前回、途中まて書きましたので、セカンド・アルバムの前から加筆しておきます。先ず、Yazooは、初期Depeche Modeの作詞作曲を殆どやっていたVince Clarke (Synth)と、元々パンクバンド the Screamin' Ab Dabsで歌っていたAlison Moyet (Vo)のデュオです。それで、ファースト・アルバム”Upstairs at Eric’s”が大成功した後に、彼等は、1982年11月に、シングル"The Other Side of Love"をリリースしますが、直ぐに、Blackwing Studiosに戻って、セカンド・アルバムを作ろうするのですが、Clarkeは元々、Yazooを単発のプロジェクトととして考えていたので、最初の1年の内に、次のバンドへ抜け出せたら良いのにと言うスタンスでした。一方、Moyetは、21歳と言う若さで、スポットライトを浴び、名声を手に入れてしまったことによるプレッシャーで、Cralkeが彼女を遠ざけているのを薄々感じでいました。その為、2人の間には亀裂が生じ、午前中にCralkeが楽器の部分を録音し、夜になるとMoyetがヴォーカルを入れると言う程にお互いを避け合って、セカンド・アルバムの録音は行われていました。そうして、1983年5月に、シングル”Nobody’s Diary”が先行リリースされると、英国チャートで3位になります。そのシングルの発売日に、Yazooは解散することをアナウンスします。そして1983年7月に、英国でセカンド・アルバム”You And Me Both”をリリース、いきなり、英国アルバムチャートで1位となります。ただし、他の国では、ツアーも無く、またシングルカットもリリースされていないので、10000枚は売ったのですが、ファースト・アルバム程は売れませんでしたし、米国Billboard 200でも69位でした。そうして、Yazooは解散し、Cralkeは、Andy Bell (Vo)とシンセポップ・デュオErasureを結成し、一方、Moyetはソロ活動に舵を切って、音楽活動を続けます。それで2007年に、Moyetはアルバム”You And Me Both”の曲をライブで歌いたいと、MuteのDaniel Millerを通じて、Cralkeに打診します。彼も快諾し、2008年1月20日に、新しいYazooのWebサイトで、2人がリユニオンし、2008年6月に、英国5カ所でライブをやると表明し、一時的に再結成し、Reconnected Tourを開始、当初の計画以上の反響で、欧州にもツアーをしています。 とまあ、ここら辺で、Yazooの活動は述べた通りですが、セカンド・アルバム”You And Me Both”の内容についても紹介していきたいと思います。意外かも知れませんが、Moyetの作った曲の方がCralkeよりも1曲多いんですよ。そのせいか、このアルバムには、若干、ソウルフルな印象があります。それに対して、Cralkeの作った曲(特にB1 “Walk Away From Love”やB5 “Happy People”なんか)は、初期Depeche Modeを想起させるようなポップネスを感じますね。あと、リズムマシンは恐らくLinn Drumを使っているのではないでしょうか?生ドラムっぽいです。A3 “Sweet Thing”やA5 “Good Times” (ホーンようのシンセ?やスラッビーなベースライン)辺りやB4 “Anyone” (Moyetの歌い方がもう完全にソウル)辺りは、Moyetのソウルフルな歌い上げあるような喉声が耳に残ります。そう言う意味では、Yazooの音楽性(電子音によるソウル/R&B)は既に確立していたと認識しても良いのではと思います。なので、2人だからこそ成し得た奇跡の「電子ブルース」な曲を聴いてみましょう!! A1 “Nobody's Diary” (4:30) A2 “Softly Over” (4:01) A3 “Sweet Thing” (3:41) A4 “Mr. Blue” (3:24) A5 “Good Times” (4:18) B1 “Walk Away From Love” (3:18); The Sapphires (Back-Vo) B2 “Ode To Boy” (3:35) B3 “Unmarked” (3:34) B4 “Anyone” (3:24) B5 “Happy People” (2:56) B6 “And On” (3:12) https://youtu.be/Z_c08t2GrxI?si=KnfqiwffPNsJ8J8P [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLyIhNZsfiY8SGOHoFkOrqqJLBqkZ976oX&si=tp_c1o6HFVcH94nc #Yazoo #Yaz #YouAndMeBoth #SireRecords #MuteRecords #SecondAlbum #ElectronicPop #Synthesizers #Bluse #Soul #FemaleVocal #VinceCralke #AlisonMoyet
Electronic Pop Sure Records / Mute Records 不明Dr K2
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Throbbing Gristle “Journey Through A Body”
第一期Throbbing Gristle (以下TGと表記)の最後の スタジオアルバムです。元々は、1993年に英国MuteのサブレーベルGrey Areaが正式にはリリースしていますが、このアルバムは独逸レーベルのWalter Ulbricht Schallfolienがアンオフィシャルに1982年にリリースしてしまったみたいです。メンバーは、Cosey Fanni Tutti, Chris Carter, Genesis P-Orridge, Peter “Sleezy” Chistophersonといつもの4人です。火葬場を思い起こさせるジャケはまあいつものかとも思いましたが、ピアノなどのアコースティックな楽器音と録り貯めていたテープなどの具体音が中心となった、TGにしてはやや異色なアルバムです。また、A面はリバーブの掛け方が深いので、さながらホラー映画の一場面の不気味さもあります。また、後から気付いたのですが、Genesisのヴォーカルが殆どないのも異質ですね(今までのTGっぽいのはA2 “Catholic Sex (For Paula)”だけですね)。それで、伊ローマでの録音になっていますが、そう言う「場」の違いもあるのでしょうか? テープ音は如何にもTGらしい女性の叫び声などが中心になっており、B3” Oltre La Morte / Birth And Death”ではメロディアスなピアノの独奏に、ひと塩塗すように電子音などが少しだけミックスされています。こんなリリカルなTGの曲は聴いたことないので、貴重な音源だと思います。生楽器中心なので、余計に女性の叫び声などのテープ音が生々しく感じられますが、曲名も、A2 “Catholic Sex (For Paula)”とか、扇情的な面も持っています。レコードでの入手は困難かもしれませんがらです、一度、第一期TGの最後に相応しい「意味あり気な」終末的インダストリアル・ミュージックの最終形態を聴取できると思いますよ。是非! A1 “Medicine” (15:22) A2 “Catholic Sex (For Paula)” (8:10) B1 “Exotic Functions” (4:18) B2 “Violencia (The Bullet)” (8:00) B3 “Oltre La Morte / Birth And Death” (3:27) https://youtu.be/1XXMR2QeCN0?si=2EBd7O17YMeg7RZM [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ncDZ5Y080pXwkm0F9cUQd6V_nsYFciXJ0&si=NV7238jKCyfKLDOK #ThrobbingGristle #JourneyThroughABody #WalterUlbrichtSchallfolien #IndustrialMusic #AcousticMusic #Tapes #Rome #Final #GenesisP-Orridge #CoseyFunniTutti #ChrisCarter #PeterSleezyChristopherson
Noise / Experimental Walter Ulbricht Schallfolien 不明Dr K2
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Pere Ubu “The Modern Dance”
米国の工業都市クリーブランドのプロトパンク・バンドThe Rocket From Tombsが発展的解散して、1975年にヴォーカルのDavid Thomas (Crocus Behemothは偽名)とギターのPeter Laughnerらが新たに結成したPere Ube (ペル・ウブと読む)のファースト・フルアルバムが、この”The Modern Dance”です。この時のメンバーはDavid Thomas (Vo), Tom Herman (G), Scott Krauss (Dr), Tony Maimone (B), Allen Revenstine (Synth)の5人組(Peterのこのアルバム発表時には脱退して、後にNYのパンクパンドDead Boysに加入)。このアルバムは、多くのアーティストや雑誌のレヴューでは高評価されましたが、商業的には失敗でした。その時には、彼らの音楽はアヴァン・ロックとか、アート・ロックとかポスト・パンクとか色々言われており、発表当時には、誰も全く聴いたことのない音楽であったからだと思われます。私はこのアルバムを聴いて思ったのはDavid Thomasの歌を含めて、「世界一悲しいパンド」と思いました。それば、彼等の曲 ”Laughing”、や “Humor Me”に感じとることができるからです。また、このアルバムには、ライブヴァージョンとは全く異なる、ガラスの割れる音などを生かしたアヴァンギャルドな”Sentimental Journey”のテイクも含まれています。このアルバムのキモはAlanの過剰な効果音とも取れるシンセの使い方とDavidの一見楽しそうで、その実、「闇」を感じさせるヴォーカルだと思います。私は、田舎の高校生の時に、このアルバムをテープにダビングしてもらって毎日聴いていたこともあって、彼等の音楽が見事に刷り込まれてしまいました。なお、David Thomasだけがオリジナルメンバーですが、今もバンド活動を続けているようです。 A1 “Non-alignment Pact” (3:19) A2 “The Modern Dance” (3:20) A3 “Laughing” (4:37) A4 “Street Waves” (3:06) A5 “Chinese Radiation” (3:29) B1 “Life Stinks” (1:53) B2 “Real World” (4:00) B3 “Over My Head” (3:51) B4 “Sentimental Journey” (6:08) B5 “Humor Me” (2:44) https://youtu.be/OCuVUCfSLoY?si=9FoqKr5hGAGsLhFb [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLMxy067kbpQihe6kPCGpT2v2icM8bc4aF&si=yjrr4qkKW7JLftnK #PereUbu #TheModernDance #BlankRecords #MercuryRecords #FirstAlbum #Cleveland #AvantRock #Postpunk #AllenRavenstine #DavidThomas #ScottKrauss #TomHerman #TonyMaimone
Avant-rock / Art-rock Blank Records (Mercury Records) 不明Dr K2
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Chrome “Raining Milk”
恐らく中期Chromeの作品と思われますが、(小さい頃の)Fool’s Mateのレビューで読んで、即,代々木のEastern Worksで購入したアルバムです。メンバーは基本的にはDamon Edge(「ダモンの刃」と意味か?)とHelios Creed(「太陽神信経」の意味か?)のデュオで、ヘルプでJohn L.Cyborg (Synth), Hilary Stench (B), John Stench (Drs)も入っています(いずれも偽名)。今度は、3枚目で見られた粘り気のあるリズムと言うよりも、ビートは激烈かつ力強く、メリハリが付いた感じになっており、ミックスにも曲のコラージュや逆回転などのポスト・プロダクションも加わっており、丁度、初期の作品の進化性であると思います。相変わらず、ヴォーカルやギターにもエフェクトかけまくっています。”Red Exposure”がLSD的だとすると、本作品はは覚醒剤系ですかね?結構、シンセによる電子音も効果的で、曲によってはリズムボックスも使われています。また、私が「中期」と言ったのは、本作のB面に結構ファンクっぽいリズムの曲が納められているからで、この後の作品ではこの様なファンクっぽいリズムパターンが顕著になってくるからなんですよ。西海岸の闇がフランスのレーベルから出た訳なんですが、何と!これは彼等の複数の作品からの編集盤のようでした。 A1 “Wings Born In The Night” (6:40) A2 “Tribes (Ultra)” (3:05) A3 “Gehenna To Canaan” (3:08) A4 “La Légende Du Sentences Du Futur” (5:29) B1 “Beacons To The Eye” (7:19) B2 “Raining Milk” (1:54) B3 “Anorexic Sacrifice” (3:30) B4 “Gehenna Lion” (5:32) A1 “Wings Born In The Night” https://youtu.be/F7ifHmGdVKw?si=bgTT_pRoD-N4aHhS A2 “Tribes (Ultra)” https://youtu.be/NxxCQjeezQg?si=XlAv1_sbHSei3nxJ A3 “Gehenna To Canaan” https://youtu.be/9seU0Und1Vg?si=Mc_HMSs8VwWotQE4 A4 “La Légende Du Sentences Du Futur” https://youtu.be/VXE_VxLQfCo?si=pnPOxvInwC2lANhQ B1 “Beacons To The Eye” https://youtu.be/y_Y5-8ydwyc?si=V7fRDYs1fKhAz2IB B2 “Raining Milk” https://youtu.be/wdWjsYPDwIY?si=sxgMb_bH-JIrvr9P B3 “Anorexic Sacrifice” https://youtu.be/B8aYGaoaVGM?si=cF9KSb2xlkgMs-XP B4 “Gehenna Lion” https://youtu.be/X6Vwq0ENcJI?si=YrNbj5mQkUQ9clWR #Chrome #RainingMilk #Mosquito #SelfCompilation #Album #DamonEdge #HeliosCreed #WestCoastScene #Psychedelic #Alternative #Acid #Guests #JohnLCyborg #HilaryStench #JohnStench
Alternative /Acid / Psychedelic Mosquito 不明Dr K2
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Code of Honor / Sick Pressure “Fight or Die” / “Dolls Under Control”
この二つのバンド、知ってる人いますか?多分知ってる人殆ど居ないと思います。と言うのも、この二つのバンドってどちらも所謂、米国サン・フランシスコのハードコアパンクなんですが,ギター (Micheal Fox) 、ベース (Dave Chavez)、ドラム (Sal Pradise)は一緒で、ヴォーカルだけが違うんですよね。Code of HonorはJohnithin Christが、Sick PleasureはNiki Sikiがヴォーカルを担当して、1982年にリリースされています。共に速い系のパンク・サウンドですが、前者にはPatrick Miller (Minimal man)がシンセで参加しています。基本的にはバックの演奏が同一メンバーなので、どちらももおんなじですが。何故、私が、このアルバムを持っているかと言うと、80年〜83年にアメリカ西海岸のレーベルSubterranean Recordsものを集めてたからなんです。しかしながら、このレーベルは当時、日本では無視されていて、Disk Unionの餌箱を漁ってたら見つけて、即、買いました。多分かなりの安かったと思います。こんなクズな音に飢えていたんです! クレジット曲順 ◼️Side A.: Code Of Honor A1 “Code Of Honor” (3:27) A2 “Fight Or Die” (1:12) A3 “Attempted Control” (1:47) A4 “People's Revolution” (1:03) A5 “Death To You” (3:17) A6 “Stolen Faith” (2:22) A7 “Be Fighting Still” (0:38) A8 “New Era” (0:34) A9 “And We Fight” (1:57) ◼️Side B: Sick Pleasure B1 “Three Seconds Of Pleasure” (1:36) B2 “Get The Muni Driver” (2:21) B3 “Sick Pleasure” (2:15) B4 “I Don't Play Pretty Music” (3:49) B5 “Herpies Virus Two” (1:57) B6 “Fools Can't Break Me” (3:28) B7 “Dolls Under Control” (2:10) B8 “Girls Like You” (3:24) https://youtu.be/6FyrR_OxGtc?si=mFo-entP9-YZgoJ1 #CodeOfHonor #FightOrDie #SickPleasure #DollsUnderControl #SubterraneanRecords #HardCorePunk #SplitAlbum #WestCoastPunkScene #MichealFox #DaveChavez #SalPradise #JohnithinChrist #NikiSiki #SameInstruments #DifferentVocalist
Hard core punk Subterranean Records 1000円位Dr K2