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The Psychedelic Furs “s/t”
グループ名と違って、全然サイケじゃないThe Psychedelic Fursのファースト・アルバムです。実は私は,名前は気になってたんですが、リアルタイムでは聴いていなくて、数年前にApple Musicで聴いてみて、案外良いかもと思い、最近、ヤフオクで購入しました。最初ですので、簡単にバイオグラフィーを少々。1977年、英国Londonにて、Tim Butler (B)とRichard Butler (Vo)の兄弟を中心に結成されています。初め、Richardは家族の居る部屋で、「うるさい❗️」と言われながらも活動を開始します。最初はRKOとかThe Radioとか名乗っていましたが、その内に the Europeansやthe Psychedelic Fursとも名乗るようになりました。因みにPsychedelic Fursのバンド名も、「自分達はパンクとかじゃなくて、60年代のサイケな音楽をリスペクトしているんだ」と言うことみたいです。それで、最初のメンバーは、Richard Butler (Vo), Tim Butler (B), Duncan Kilburn (Sax), Paul Wilson (Dr), Roger Morris (G)でしたが、1979年にはDrがVince Elyに代わり、セカンドGとしてJohn Ashtonが加入しています。途中、メンバーのゴタゴタもありましたが,このメンツでJohn Peel Sessionに出演したことで、ドラムも固定し、この6人組みで落ち着ました。それでこのメンツで1980年にはファースト・アルバムをリリースします。それが本作品となります。Steve Lillywhiteのプロデュースによる、このアルバムは、UKチャートインするだけでは無く、ヨーロッパ(独逸、イタリア、スペインなど)やオーストラリアでもヒットし、大成功を収めます。1982年にはセカンドアルバム”Talk Talk Talk”をリリース、これもUKチャートインし、その後もTodd RundgrenやKeith Forseyなどのプロデューサーを替えて、次々とアルバムをリリースしていきますが、UKチャートだけでは無く、USチャートでもインし、自他共に快進撃を見せます。1982年にはDuncanとRodgerが脱退したり、ドラマーが決まらず、ドラムマシンを使ったりもしていますが、1992年迄は衰えを知りませんでした。その後、 RichardとTim Butlerは、後にGuns N' Rosesに加入するRichard FortusとFrank Ferrerと別バンドをやり始めますが、2000年にRichard Butler, Tim ButlerとJohn AshtonてPsychedelic Fursをリユニオンし、現在に至ります。 それで、彼等のファーストアルバムでもある本作品ですが、独特のRichard Butlerのハスキーなヴォーカルと、キモになるDuncanのサックスが効いている曲が目白押しで、ポップアルバムとしての完成度は高いと思います。ただバンドの人数多過ぎるかな?とも。徐々に盛り上がるA1”India”で始まり、B4”Flowers”まで駆け抜けますが、特にどの曲がずば抜けていると言う感じはせずに、「永遠のB級バンド」みたいな作品になっています。しかしながら、パンクでもサイケでも無かった訳ですが、癖のあるバンド・サウンドで、中毒性がありますね。今や、ビッグバンドですが、ファーストアルバムならではの「未完の完成度」を体験してみて下さい。因みに、本作品でのメンバーは、Richard Butler (Vo), John Ashton (G), Roger Morris (G), Duncan Kilburn (Sax), Tim Butler (B), Vince Ely (Drs)です。 A1 “India” (6:18) A2 “Sister Europe” (5:38) A3 “Imitation Of Christ” (5:27) A4 “Fall” (2:38) A5 “Pulse” (2:38) B1 “We Love You” (3:27) B2 “Wedding Song” (4:22) B3 “Blacks / Radio” (6:55) B4 “Flowers” (4:13) A3 “Imitation Of Christ” (5:27) https://youtu.be/YaN-PFYKL7k?si=NCIaJaRU9TWlKCrE [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL_9gWeiShHFFluh4DxB5LU3qgntxRitHa&si=OZVJ-tA7NoUjFbMV #PsychedelicFurs #self-titled #CBS-Sony #FirstAlbum #NewWave #PostPunk #RichardButler #JohnAshton #RogerMorris #DuncanKilburn #TimButler #VinceEly
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Herbie Hancock “Future Shock”
もうアーティストについては、何も言うことはありませんね。そうです、ジャス畑では超有名なハービー・ハンコックです。では何故、私が持っていて、聴くのかと言うと、MTV盛んな80年代に聴いた”Rockit”が入っているからです。ジャズ畑なのに、このアルバムでは、大々的にシンセやスクラッチ、シーケンサー、サンプリングなどを用いて作り上げています。その当時のPV動画が人体を模したロボットなどが出てくるヤツなんですが、当時は、このPV動画が人間性の否定だとか非人間的だとか、一大論争を巻き起こしました。結果、この曲”Rockit”はグラミー賞まで取ることになりました。あと、今回、入手して、分かったことですが、当時、売り出し中だったBill LaswellのMaterialが全面的にバックアップしていたことです。なのでかどうかは分かりませんが、このようなジャズとかフュージョンとかにしては、スタンダードから余りにもかけ離れた作品が出来たのでしよう。他の曲ではジャズ・ヴォーカルが入ってきたりして、ありゃまぁとも思いますが、ジャス界のクラフトワークと言っても良いのではないでしょうか?クラフトワークの「人間解体」は1978年ですが、彼は1970年代初頭より電子音楽を自分の曲に注ぎ込む演奏を試行していたそうです。そう考えると、意外と彼の視点はユニークで、先進的な部分があったのでしよう。 ◉A1 “Rockit” (5:25) Herbie Hancock (Synth [Fairlight CMI, Mini-moog], E-Piano [Rhodes Chroma], Vocoder, Clavinet, Dr. Click Rhythm Controller, Kbd [E-mu 4060 Digital]), Michael Beinhorn (Kbd [DMX, Synare, Mini-moog Programming]), Daniel Ponce (Drs [Beta]), Grandmixer D. ST. (Scratches) ◉A2 “Future Shock” (8:20) Herbie Hancock (Clavinet, Synthe [Memory Moog]),Sly Dunbar (Drs, Bongo), Pete Cosey (G), Michael Beinhorn (Kbd [Prophet-5 & Pro 1, Memory Moog Programming]), Dwight Jackson Jr. (Vo), Bernard Fowler (Back-Vo) ◉A3 “TFS” (5:46) Herbie Hancock (Piano, E-Piano [Rhodes Chroma], Emulator, Dr. Click Rhythm Controller), Michael Beinhorn (Kbd [DMX, Prophet-5, Synare, Memory Moog Programming]) ◉B1 “Earth Beat” (5:10) Herbie Hancock (Synthe [Yamaha GS-1, Yamaha CE-20], Dr. Click Rhythm Controller), Michael Beinhorn (Kbd [DMX, Prophet-5, Synare, Memory Moog Programming]), Daniel Ponce (Perc [Beta]), Grandmixer D. ST. (Scratches) ◉B2 “Autodrive” (6:25) Herbie Hancock (Piano, E-Piano [Rhodes Chroma], Synth[Yamaha GS-1, Mini-moog]) Michael Beinhorn (Kbd [DMX, Synare, Shortwave, Mini-moog Programming] ) ◉B3 “Rough” (6:55) Herbie Hancock (Synth [Fairlight CMI, Alphasyntauri], Emulator), Sly Dunbar (Drs), Michael Beinhorn(Synth [Prophet-5]), Grandmixer D. ST. (Scratches), Lamar Wright (Vo), Back-Vo (Bernard Fowler, Grandmixer D. ST.*, Nicky Skopelitis, Roger Trilling) https://youtu.be/tFM9bbfF0P4?si=xrCfH0SMWv6zAffl #HerbieHancock #FutureShock #CBS/Sony #Rockit #BillLaswell #Fusion #Jazz #Synthesizers #Electronics #MichaelBeinhorn #GrandmasterD.ST. #SlyDunbar #DanielPonce #PeteCosey #DwightJacksonJr. #LamarWright #BernardFowler #NickySkopelitis #RogerTrilling
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V.A. “東京ロッカーズ”
日本の所謂「パンク/ニューウェーブ」の中で.ライブ録音ながら、メジャーレーベルから発売されたレコードとしては最初のアルバムです。1979年3月11日に新宿ロフトでのライブ音源からのオムニバスで、参加グループはFriction, Mr.Kite, Lizard, Mirrors, S-Kenの5組です。 先ずは「Hello, Tokyo junkies」の挨拶で始まるFrictionは他のどんなバンドにも似ていなかった。「背中のコード」って何?と思ったりしたけれども、今から考えるとReck氏とチコ・ヒゲ氏はNo New Yorkを経験しているので、その文脈であったのだろうと。A面B面に1曲ずつ提供しているMr.Kiteは当時の私にはちょっと古くさい感じもしたのですが、それは日本のサイケの文脈で考えれば、「あり」だなと後になって気付きました。A面トリの2曲はLizard。私には、モモヨ氏の気合いの入ったVoよりも、私にはゴリゴリ弾きまくるWaka氏のBとメロディアスなKoh氏のシンセが良かった。一番「人気がありそう」なバンドと思いました。 B面最初の2曲は今でも現役で音楽活動を続けているヒゴ・ヒロシ氏がVo/DrのMirrors。シンプルな構築の曲ながら何故か惹かれる引力があったと思います。正直、カッコいいです。B面トリの3曲は田中唯士氏率いるS-Ken(その後、バンド名ではなく、田中氏自身のニックネームになる)。これも古臭い歌謡曲的な曲だなあと言うのが正直な感想です。ギターのノイジーな音色は気に入ってましたが、長髪だったのでイマイチだと思ってました。所謂、業界バンドではなかったのかな。 とまあ、色々書いてきましたが、この企画自体が、良くも悪くも日本の音楽業界によるものなんだろうなと思うのですが、これが国内盤として流通したこと自体が重要だったのでは?と思いつつ、田舎の高校生だった頃を懐かしんで聴いてます。 A1 Friction “せなかのコード” (3:03) A2 Friction “Cool Fool” (3:24) A3 Mr. Kite “Exit B-9” (4:23) A4 Lizard! “Robot Love” (2:09) A5 Lizard! “Requiem” (3:43) B1 Mirrors “Situation” (4:34) B2 Mirrors “Tokyoネットワーク” (4:45) B3 Mr. Kite “Innocent” (4:52) B4 S-Ken “Black Machine” (3:23) B5 S-Ken “ああ恋人 “~”おお揺れ! 東京” (3:46) https://youtu.be/YRtlQF7b0J0?si=dAlFxfYScbSYUAmk #VariousArtists #東京ロッカーズ #Friction #Mr.Kite #Lizard #Mirrors #S-Ken #Punk #NewWave #NoWave #歌謡曲 #CompilationAlbum #LiveRecording #ShinjukuLoft
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