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Tubeway Army “s/t”
Gary Numanが率いていたTubeway Armyの本当のファースト・アルバムは本作になります。メンバーはGary Numan (Vo, G, Kbd), Paul Gardiner (B, B-Vo), Jess Lidyard (Dr)。結成は1977年。少しバイオグラフィーを追加しておきます。Gary Webb(後のNumanのこと)は18歳の時にMean Streetと言うパンクバンドをやっていましたが、このバンドを脱退後、The Lasersにリードギタリストとして加入、その時にBのPaul Gardinerと出会い、The LasersはTubeway Armyに改名し、Garyの従兄弟のJess LidyardをDrで引き込みます。そして、パンク・ムーブメントの中でライブ活動やデモテープの作成を行います。それがきっかけで、Beggars Banquetと契約し、ギター重視のシングル”That’s Too Bad”と”Bombers”をリリースしますが、チャートインはできませんでした。またGaryはDrを代えたり、Gを加えたりしますが、パンクロックのライブでの客の暴れ振りに嫌気が指して、ライブをやらないと決めます。暫くして、Tubeway Armyにアルバム作製の話しが舞い込んできて、オリジナルのメンバーですぐさま作製します。この時にニックネームを使うようになります。Gary WebbはGary Numanと言う風に。そして、G/B/Drを元にした曲に、スタジオに置いてあったMinimoogを導入しています。歌詞も、Garyが好きだった J. G. BallardやPhilip K. Dickを想起させるディストピアな内容に変わっていきました。このアルバムはリリースされると、初盤5000枚は即完売となっています。Garyは相変わらずパンクロックとは距離を置いていました。しかしながら、何とかシーンに復帰したいと思っていましたが、レーベルからに却下されています。そして、次のアルバム”Replicas”に繋げていきます。この先は、前回のバイオグラフィーを参考にして下さい。 それで本作品ですが、荒削りながらも、既に完成度の高いエレクトロ・ミュージックをやっています。確かにタイトなベースとドラムに支えられて、Gary Numanの単元止めみたいなヴォーカルが既に確立しています。彼の声質ってプラスティックみたいで、それがまたディストピア的で曲にマッチしてますね。朗々と歌い上げないロックを確立したのではないでしょうか?これこそがNumanのNewたる所以ではないでしようか?まだ、エレピも使ってますね。リズム隊がしっかりしたいるので、ギターやシンセの音が多少弱くても全然聴けますよ。本作品以降のアルバムと比べると、シンセは少な目で、よりロックっぽいアレンジになっています。あと、彼の作る曲はリフとかがシンプルでわかりやすいと言う特徴もありますね。皆さんもパンク生まれで、パンク嫌いなエレクトロ・ミュージックを堪能した下さい。 A1 “Listen To The Sirens” (3:06) A2 “My Shadow In Vain” (2:59) A3 “The Life Machine” (2:46) A4 “Friends” (2:31) A5 “Something's In The House” (4:15) A6 “Everyday I Die” (2:25) B1 “Steel And You” (4:45) B2 “My Love Is A Liquid” (3:33) B3 “Are You Real?” (3:26) B4 “The Dream Police” (3:39) B5 “Jo The Waiter” (2:41) B6 “Zero Bars (Mr. Smith)” (3:11) A2 “My Shadow In Vain” (2:59) https://youtu.be/L1XohGWRQSQ?si=Fvs2h4y-m_K_4AvH [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLijPiy4xM0heo_Srh0dTC4x4Dif_gVmek&si=k6hcRtsbviSYbD7u #TubewayArmy #BeggarsBanquet #ElectroRock #GaryNuman #Synthesizer #PaulGardiner #JessLidyard #Minimoog
Techno pop Beggars Banquet 不明Dr K2
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Buggles “The Age of Plastic”
皆さんはもうずっと前から知っているBugglesのファーストアルバム”The Age of Plsstic(邦題「ラジオスターの悲劇」です)”です。結成は1977年、ロンドンで。それでBugglesのメンツはと言うと、Trevor Horn (Vo, B, G)とGeoff Downes (Kbd, Synth, e-Piano Piano, Dr, Perc, Back-Vo)で、英国のニューウェーブ・デュオです。Bugglesと言うバンド名はGeoffがBeatlesを真似て、最初、BugsだったのをBugglesにしたみたいです(一応、否定はしているみたいです)。Trevorの音楽的なキャリアはジングルズと言うパンクロック・グループのプロデュースから始まります。一方、GeoffはバンドShe’s FrenchでのKbdで始まります。二人は1976年に、Tina Charlesのバックバンドのオーディションで初めて出会います。また、TrevorはBruce Woolleyとも出会い、共にKraftwerkとDaniel Millerに興味があってJ.G.Ballardの”Crash”か好きだったので、意気投合します。1977年に3人は宅録でデモテープを作製し始めます.その時に”Video Killed Radio Star”, “Clean, Clean”や”On TV”と言った曲が生まれます。更にGeoffはこれらの曲を16トラック・レコーダーで録音し直しています。このデモテープがIsland RecordsのプロデューサーChris Blackwellの気に止まり、TrevorとGeoffはSarm Eastと契約しますが、何か一悶着あったみたいです。しかしながらレコード会社の後押しもあって、1979年にアルバム(本作品)を無事リリースします。当初は”Video Killed The Radio Star”にはTina CharlesをVoとして起用する予定でしたが、この曲は元々、Bruce Woolleyが作曲こともあり、Bruceは、このシングルの発売前に、自分のバンドCamera Clubを結成し、他の2人とは疎遠になっていきます。それで、TrevorとGeoffの二人は1979年にシングル”Video Killed the Radio Star”を出しで、これがは世界的ヒットになったことは皆さんの知るところです。これを生み出すにあたって、スタジオワークで色々試してみたのですが、当初のデモテープの”マジック”は再現出来ず、Debi DossとLinda JardimのVoを入れることで落ち着いたようです。その後、この曲が大ヒットしたことは皆さんの知るところです.それで、2人はセカンド・アルバムを制作の為、スタジオに入りますが、その隣のスタジオではYesが入っていたこともあって、2人は、プログレ・バンドYesにVoのJon AndersonとKbdのRick Wakemanの代わりに、そっくりそのまま二人は加入することになります。これに対して、英国のファンはブーイングを、米国のファンは喝采を示しました。結局、この編成ではYesに”Drama”と言うアルバムを残しています。そのプロモーションしている時に、即ち1981年にバンドは解散してしまいます。その陰で彼等はセカンド・アルバム”Adventures in Modern Recording”を作製して、1981年11月にリリースしていますが、この時、既にGeoffは英国のプログレ・バンドAsiaに加入しており、殆どTrevorのソロと言った内容になっています。一旦、Bugglesは1982年に解散となります。その後も散発的にリユニオンもやるのですが、ちゃんとした再結成は行われていません。まあ、このくらいにしておきます。 それで、本作品ですが、”Video Killed The Radio Star”と”Clean, Clean”は正直、よく出来た、キャッチーな曲で、これらの曲が売れたのも納得です。ただ、他の曲は妙にフュージョン臭いと言うかプログレ臭いと言うか、何かポップソングとは違うんですよ。それはこの時期にMTVが始まり、プログレ・バンドもMTVを利用することが多くあり、その為か、そこら辺のジャンルの垣根が低くなったことによるのかも知れませんね。そんな訳で、このアルバムは先述の2曲だけでも聴く価値があると思いますよ。またBruce Woolley & The Camera Clubと聴き比べても面白いですね! A1 “Living In The Plastic Age” (5:05) A2 “Video Killed The Radio-Star” (2:40) A3 “Kid Dynamo” (4:26) A4 “I Love You (Miss Robot)” (5:51) B1 “Clean, Clean!” (4:52) B2 “Elstree” (4:25) B3 “Astroboy (And The Proles On Parade)” (4:45) B4 “Johnny On The Monorail” (5:15) B1 “Clean, Clean!” (4:52) https://youtu.be/Jzb1E16r164?si=novuBs6Q1cBJGHX7 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kDa9MV3a5Uqdp-YrjcdaiizTW3JVaUaxk&si=qP0ORA0TG-NFTiWJ #Buggles #AgeOfPlastic #IslandRecords #TrevorHorn #GeoffDownes #VideoKilledTheRadioStar #CleanClean #TechnoPop #Synthesizers #HitChart #Yes
Techno pop Island Records 3000円位?Dr K2
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Kraftwerk “Autobahn”
また、出ました、Kraftwerkの4枚目のアルバムにして、プログレ史上最大の問題作”Autobahn”です❗️(因みに私が持っているのは米国盤で、リマスターされたものです) 何が問題なのかと言うと、それまでのプログレはどちらかと言うと、凄いテクニカルな演奏を長々と演っていて、熱狂的なファンにしか受けないと言うジャンルであったのですが、ここにきて、Kraftwerkは、電子音で構成された, 長いながらもポップな路線に舵を切った、と言うよりテクノ・ポップの元祖のような作品を世に出しだからです。ここから、全ては始まった的な作品です。後進に与えた影響は半端でないと思います。それでこのアルバム作製について書きたいと思います。 この作品から、それまでのFlorian SchneiderとRalf Hütterのデュオに加えてKlaus Röder (G, Flute)とWolfgang Flür (e-Perc)が後から加わります。このアルバムは初期の実験的なクラウトロックからシンセやドラムマシーンを加えたエレ・ポップへの過渡期的作品になります。と言うのも、1974年初頭に、彼等はMinimoogやthe EMS Synthi AKSを購入、また、Wolfgangは、Vox Percussion Kingと言うドラムマシーンのFarfisa Rhythm Unit 10を抜き出して、カスタマイズして、自作の電子パーカッションとして使ってます。また、この作品の歌詞や見た目に関しては、彼等の協力者Emil Schltのアイデアに従っており、アウトバーンを車で走る時の快適さみたいなものをコンセプトにしています。このアルバムは米国でもリリースされ、ビルボードで5位にランクインします。それで、Phonogramのサポートを受けて、米国ツアーを行うことになりますが、その時に、Karl Bartosが電子パーカッションとして加入し、以後、4人(Florian Schneider, Ralf Hütter, Wolfgang Flür及びKarl Bartos の4人で、Klaus Röderはアルバム作製には参加していましたが、その時に音楽性の違いから脱退しています)が鉄壁のメンバーとなります。それで本作品はConny Plankが録音に関係した最後のアルバムとなり、以降はKraftwerkは彼等所有のKling Klang Studioで、全ての作業が行われることになります。 それで内容なんですが、A面片面を使ったタイトル曲”Autobahn”は長尺ながら、ポップネスがあり、反復するメロディと変化に富んだアレンジで、飽きさせません。確かにアウトバーンを走ったら、この位気持ち良いだろうなとは思わせてくれます。B面も、初っ端こそ重めのイントロから始まりますが、やがて躍動感のある曲へと移行していきます。ここら辺の繋ぎは彼等の十八番ですね。最後の曲は軽やかで爽やかなフルートとシンセの音色が心地よいです。そんなファニーなドライブに最適なアルバムを皆さんも聴いてみませんか? A “Autobahn” (22:42) B1 ”Kometenmelodie 1” (6:20) B2 “Kometenmelodie 2” (5:45) B3 “Mitternacht” (3:40) B4 “Morgenspaziergang” (4:00) https://youtu.be/36mwJgGlfdY?si=8ERsqqwRqh94jbvw [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL803B2522308D3DA9&si=WK-KSxatUHeICd5l #Kraftwerk #Autobahn #WarnerBrothersRecords #Phillips #1974年 #Reissue #Remastering #1985年 #4ThAlbum #ConnyPlank #Techno #ElectronicPop #Synthesizers #Vocoder #ElectronicPercussions #FlorianSchneider #RalfHütter #WolfgangFlür #KarlBartos #KlausRöde
Techno pop Warner Brothers Records (Phillips) 不明Dr K2
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Snowy Red “s/t"
もう、Snowy Redを知ってる人なんて、殆どいないだろうなぁ。と言う訳で、ベルギーのもう一つのテクノ・ポップ系と言うかエレ・ポップなワンマン・ユニットSnowy Redを紹介します。このユニットは、元ChainsawのベースだったMicky Mike (本名Marcel Thiel)のソロでのステージネームです。元々、Micky Mike, Jerry WX, Dan DeeとBob SeytorからなるベルギーのBrusellで初めてのフランス語で歌うパンクバンドにベーシストとして在籍していましたが、バンドを作っては壊し、作っては壊していましたが、1980年にソロ活動を開始し、それがSnowy Redになる訳です。なんでも、たった一人で宅録して、10曲位作って、1000枚くらいプレスしたとか。それが彼のエレポップなアルバムである本作品になるのですよ。第一回ベルギー・リズムボックス・コンテストで、Snowy Redは賞金をPseudoCode, Etat Brut, Nausea、そして別の新バンドPolyphonic Sizeで分け合いました。彼はライブの時に、ステージ映えするように、スライドを投影したりしてますし、一方ではポラロイド写真を使ったりしてます。Sylviane V, Stéphaneはレコードのジャケ用の写真を撮ってくれたりして、視覚的なことを任せるようになります。 1981年に5月18日から同年6月30日に、MickyはBrusselsのクラブCool Gateに出てましたが、かなり演劇色が強かったみたいで、Serge Nicolas作、監督のサントラとして書かれた曲“Inquest into the death of Marilyn Monroe (マリリン・モンローの死因解明)”(実際の演奏ではYolanda Sonigaさんが実際に演奏したました)。これのミソは、1981年に、マリリン・モンローはまだ存命中の55才で、NYCのボロボロのアパートで隠遁生活をひっそりと送っていると言う設定であった点です。そしてファーストアルバムである本作品を1981年にリリースします。そして、その後、すぐは、彼は素人の同名の女の子とCarolを結成し、シングル”Breakdown / So Low”をリリースしますが、2枚目のシングルを出す前に別々の道に進むことになります。1981年10月には、MickyはSnowy Red一周年記念として、セカンドアルバム”Right To Die”を作ります。ファーストと同様のミニマルな曲調ですが、ギターやベースと言ったオーソドックスな楽器やしっかりしたヴォーカルも入っています。このアルバムは数年後に、予想外の評価を得ることになり、ベルギーの音楽雑誌だけでなく、メロディ・メイカーやヴィニールと言った英語雑誌にも賞賛されることになります。1983年にMickyはSnowy Redをバンドにしようと考え、Paul, Stephan BarberyとAlain Lefèvreらとで、バンド化します。3枚目のアルバム”Vision”はMickyにとってマイルストーンになります。それは、彼のアイデアをユニークなアプローチで具体化できるようになつたからです。 その後、MickyはAntlerと契約し、セルフ・コンピ”Snowy Red, The Compilation 1980-1984”をリリースし、その後に4枚目にしてラストのアルバム”The Beat Is Over”をリリース、再び1人での作業になっています。1990年代になると、彼は再びバンドセットを組むことになりますが、2009年5月26日にベルギーの仏語放送番組RTBFが突如、ベルギー・ニューウェーブの伝説Micky Mikeが52歳と言う若さで、Brusselsの病院で亡くなったと放送します。こんな感じで、Snowy Redは終わりますが、それがザックリとしたバイオグラフィーです。 それで、彼のファーストアルバムである本作品は、所謂、今で言うシンセ・ウェーブであり、宅録でもあります。恐らくはドラムマシンはRoland TR-606を使っており、ミニマルなベースラインのリフにやや妖艶なヴォーカルやシンセによるメロディらしき音が被さる形態です。単純ですが、インパクトは大です。しかしながら、メロディがやや感傷的になっている点で、表情豊かな曲に仕上がっていますし、如何にも欧州産と言ったメランコリックな旋律が特徴的ですね。ちょっとだけSuicideの2枚目のアルバムに近いところもありますね。そこら辺は意識していのか、Mickyに訊いてみたかったですね。この時代には一人で宅録ができるようになってきており、その先駆けであったと思います。そんなプリミティブながらドリーミーなSnowy Redを聴いてみて下さい! [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mt4c-YDEx7IBdxzmo2C-3-dvH5l161Zqg #SnowyRed #DirtyDanceRecords #SynthWave #MickyMike #Belgium #Synthesizer #TechnoPop #Electronics #Carol
Techno pop Dirty Dance Records 不明。Dr K2
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P-MODEL “Landsale”
さて、またしてもP-MODELのセカンド・アルバム”Landsale”の登場です。タイトルは小学生のランドセルと売国奴のダブルミーニングです。ジャケ写が何となくHuman Leagueのファーストアルバムを思い起こさせます。また、ファーストアルバムの”子供達どうも”との続編っぽく見えますね。このアルバムには受験生であった秋山勝彦氏の作曲の曲も含まれてます。まだこの頃までは歌詞は「否定的な愛」とか「何となく批判性」があり、その意味ではファーストアルバムの延長としても位置付けも可能だと思います。ただし、批判性は社会に対してからより個人的なことに対するものになっています。ここら辺から、モロ「テクノポップ」からの逸脱を匂わせるかの様に、A-1”オハヨウ”でのストリングスとピアノの使用やB-6”地球儀”でのアコースティックな感触が収められていることも特筆すべきだと思います。聴いていて、思ったんですが、このアルバムはオルガンやギター不協和音とかシンセの効果音的使い方が目立ちますね。そこが良いところなんですが。ファーストとサードに埋れ気味ですが、結構面白いですよ。さあ、今こそP-MODELを聴こう❗️ https://youtu.be/qMm9p7Y98_4 #P-MODEL #Landsale #WarnerBrothersRecords #TechnoPop #不協和音 #HirasawaSusumu #AkiyamaKatsuhiko #TanakaYasumi #TainakaSadatoshi
Techno pop Warner Brothers Records 不明Dr K2
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P-MODEL “In A Model Room”
P-MODELはショッキング・ピンク、いやテクノ・パンクであった。そのP-MODELのファースト・アルバムを何故か速攻で購入。お陰でピンク盤をゲットできました。この時点では、私は田舎の高校生だったので、彼らの前身がプログレ・バンドMandrakeだったことなぞ知りませんでした。ただただパンクの疾走感とシンセのピコ音が痺れたのでした。それこそ当時はヘビロテして聴いてました。メンバーは平沢進 (Vo, G, Synth), 田中靖美 (Organ, Synth, Back-Vo), 秋山勝彦 (B, Synth, Back-Vo), 田井中 貞利 (Dr)で、皆さん、それぞれ、シンセ教室の講師、塾の数学の講師、受験生、建築関係の測量士と言う顔を持っていました。1979年1月1日にMandrakeを解散、即P-Model結成。工業製品の型番の様なバンド名と「俺たちは歴史に名を残すんじゃない、消費されてくバンドだ」との表明で、プログレから振り戻しにより、独自のテクノ・パンクを演奏し始めたのです。何でもGeorge Orwellの小説「1984」を下敷きにして作られたアルバムと言われています。確かに近未来で抑圧される者のあがきや批判の様な歌詞の内容になっています。兎に角、単純で直接的な批判の歌詞でしたが、その破壊力は凄いですね。また、演奏も比較的単純なコード進行なのですが、シンセやオルガンがそれを補っているので、ミニマルとして聴くことも可です。それに、こんなオルガン(多分YAMAHAのYC-10)の弾き方やシンセのピコ音を使い方は、如何にもテクノ・ポップ的ですね。それで、この頃はシンセが黒く仰々しいとの理由で、カラフルな色に塗られていましたし、メンバーもカラフルな衣装を着ていました。また、この頃はテクノ御三家(P-MODEL、ヒカシュー、Plastics)と一つとしてテクノ・ポップの一翼を担っていました。なので、個人的にはできる限りこれらのバンドのアルバムは買ってました(恥)。それと、このアルバムはP-MODELと佐久間正英(四人囃子、Plastics)の共同プロデュースなんです。この頃のお気に入りは”ヘルス・エンジェル”、”子供達どうも”、”サンシャイン・シティ”が好きでしたが、”ソフイストケーティド”や”偉大なる頭脳”や”アート・ブラインド”の妙チクリンな曲(前者はミニマル、後者は変拍子、更にシンセによる実験ポップ)にも興味を持っていました。また、この頃、XTCやVan Halen(!)の前座もやっています。そんなヤンチャなP-MODELはどうでしょう?(因みに、私は”アート・ブラインド”の様な曲を、放送部の友人に頼んでカセットデッキ2台こっそり使ってピンポン録音しました。それをラジオのオーディション番組に送ったら、めでたく入賞しましたw でも受験だったので収録した内容は聞けませんでしたwww) https://youtu.be/iJ88MRzC4mQ #P-MODEL #InAModelRoom #WarnerBrothers #TechnoPop #FirstAlbum #PinkColor
Techno pop Warner Brothers Records 2500円Dr K2
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Kraftwerk “The Man Machine (人間解体)”
またまた出ました!Kraftwerkの登場です。彼らの中でも国内盤が出て、丁度、テクノポップの興隆ともマッチしてた邦題「人間解体」こと”The Man Machine”です。彼らの単独アルバムとしては7枚目のアルバムになります。バイオグラフィーは以前に書いておりますので、そちらを参考にしてください。この時のメンバーはFlorian Schneider (Vo, Electronics), Ralf Hütter (Vo, Electronics). Karl Bartos (Electronic Perc), Wolfgang Flür (Electronic Perc)と言う最強の布陣です。また録音は彼らのスタジオKlangkling Studioで行われています。この作品には彼らの代表曲”The Model”や”The Robots”も含まれており、特に、前者はヒカシューやBig Black, Snakefingerらによってもカバーされていますので、そちらで知った方もいるかと思います。彼らはアルバムの制作に何年もかけることは、よく知られていますが、多分、一つの主題となるメロディを練りに練って作っていき、アレンジも凝りに凝っていきながらも更に単純化しているからでは想像します(この時間の掛け方に嫌気がさしたKarl Bartosは後に脱退します)。それで本作ですが、全6曲、珠玉のシンセによるポップミュージックが収められています。平沢某が言うには「プログレとしては最低、テクノとしては最高」と言ってますが、その通りだと思います。Kraftwerkの音楽って一見誰でもできそうな位、単純なメロディなのですが、それを一曲にするまでには、相当時間を使って、音色などの設定なとも含めたアレンジを試行錯誤しているのでは?と想像します。それにしても本作のコンセプトは凄いですね。ジャケ写も「ロシア・アヴァンギャルドで決まってます!この作品毎に明確なコンセプトを切り替えて、練り込んだ曲を作るスタイルは、唯一無比ですね。そんな彼らの音楽を、今一度聴きなおしてはどうですか?因みに、首謀者の1人であるFlorian Schneiderは2020年4月21(日)に癌で亡くなっています。 A1 “The Robots” (6:12) A2 “Spacelab” (5:52) A3 “Metropolis” (6:01) B1 “The Model” (3:36) B2 “Neon Lights” (8:52) B3 “The Man·Machine” (5:31) https://youtu.be/wl-eVipq5cE?si=Xq8aBWrhhy--fa6p [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLRp2a3r7tvpd3NpB_CwUbOoLxRgY4CwHh&si=Ge-2RwqtvZ4GgoC3 #Kraftwerk #TheManMachine #Capitol #EMI #日本盤 #Techno #Progressive #Synthesizers #ElectronicPercussions #Vocoder #FlorianSchneider #RalfHütter #KarlBartos #WolfgangFlür
Techno pop Capitol Records / EMI 2500円Dr K2
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M “New York, London, Paris, Munich”
テクノポップ或いはディスコ・ミュージックの一発屋Mの登場です。Mはイギリス人Robin Scottのソロプロジェクトですが、彼は実は下積みが長く、古くは1960年末にMalcolm McLarenとVivienne Westwoodと知り合い、SEXの立ち上げまで協力しています。彼のレコードデビューと言えるのは、Mighty Babyのバックミュージシャンとして、アルバム”Woman From the Warm Grass”への参加です。その後は、彼はシンガーソングライターとしてフォークミュージックに演っています。1970年代初頭に彼はマルチメディアグループThe Voiceを結成し、BBC Radio 3で作品がオンエアーされました。1972年にはプログレバンドCamelのメンバーとデモ音源を作りますがEMIには相手にされませんでした。1973年には、Pete ThomasとPaul Rileyと共に”Heartaches & Teardrops”と言うミュージカル曲を書きます。その後、彼はオリジナル曲を演奏するR&BバンドRoogalatorと共同作業を始め、自身の共同インディーレーベルDo It Recordsより彼等のアルバムをリリース。また、1978年には、渡仏してThe SlitsやAdam & The Antsにも関わりますが、この時期に、彼は後のMの持ち歌になる曲を作っています。その中で、Mとしてシングル”Moderne Man”を1978年にリリース,そして大ヒットとなる”Pop Muzik”をリリース。MTVでの拡散やディスコDJのプレイなどの効果で、世界的大ヒットとなり、一躍メジャーに進出します。それに伴って、Robin Scottは兄弟のJulian Scottをベースに、妻のBrigit Novikをバックヴォーカルに迎え入れて、Mとしてのファーストアルバムである“New York, London, Paris, Munich”を1979年にリリースしました。そして立て続けにもう2枚のアルバムを出しますが、4枚目のアルバムは1984年に録音されながらも、発売は1998年までリリースされませんでした。なお、本作は1997年にCDにてリイシューされています。 それで、M名義での本作”New York, London, Paris, Munich”ですが、シングルカットされた”Pop Muzik”がキャッチーで矢鱈目立ちますね。今回はバックミュージシャンにWally Badaou (Kbd, Synth), Gary Barnacle (Sax, Flute), Philip Gould (Dr), Julian Scott (B, G), Brigit NovikことBrigit Vinchon (Vo, Harmonie)の名前があります。"Moderne Man"/"Satisfy Your Lust"は渡仏時代に既に作曲されていたとのこと。彼の場合、テクノポップと言う面は確かにあるのですが、どちらかと言うと、割とリズムパターンがミニマムで、ディスコティークな面が強調されていること、また長い下積みがあったことから、雑食性があるにも関わらず、全曲、ダンス・ミュージックになっていると言えます。そこが良いところでもあり、つまらないところてもあると思えます。そんなディスコなMのアルバムは如何でしようか? A1 “Pop Muzik” (5:00) A2 “Woman Make Man” (2:16) A3 “Moderne Man / Satisfy Your Lust” (6:29) A4 “Made In Munich” (5:43) B1 “Moonlight And Muzak” (5:33) B2 “That's The Way The Money Goes” (4:25) B3 “Cowboys And Indians” (3:51) B4 “Unite Your Nation” (5:43) https://youtu.be/yIuNbRgjG1w?si=wx_tbmDrlC3ohaWQ #RobinScott #M #NewYorkLondonParisMunich #SireRecords #Disco #DanceMusic #HitSong #SynthPop #Synthesizers #DrumMachine #Guests #ThePhilharmonicOdd-JobOrchestra #WallyBadaou #GaryBarnacle #PhilipGould #JulianScott #BrigitNovik #BrigitVinchon
Techno pop Sire Records 2200円位?Dr K2
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Yellow Magic Orchestra “BGM”
2022年の初っ端はこれです❗️漸くYMO (Yellow Magic Orchestra)の登場です。私は基本的にはテクノポップは好きなのですが、何故か、YMOを聴くのは避けてきました。そんな中で、唯一気になって購入したのが、このアルバム”BGM”です。YMOのことは私が書くよりもよく知っている方がいらっしゃると思いますので、ここでは極々簡単に書きます。YMOのメンバーは細野晴臣(B, Kbd, Vo), 坂本龍一 (Kbd, Synth, Vo)と高橋幸宏 (Vo, Dr)の3人ですが、4番目のメンバーとして松武秀樹 (Programming)がいます。彼等はそれぞれが音楽界で既にある程度の知名度を得ていましたが、細野氏の「コンピューターを用いたエキゾチックな音楽」を実現する為に、1978年に結成されました。その後、彼等は国内及び海外でも大人気を博し、一躍、「テクノポップの怪物」と言われる程の成功を収め、時代の寵児となりましたが、1984年に散開しています。その後,単発的に再結成はされますが、現段階でも完全には解散はしていません。このバイオグラフィーからも分かる通り、彼等は、その時代時代で、最新のテクノロジー(ARPなどのシンセ、Roland MC-8やTR-808, 「箪笥」と買われるMoogシンセ、Sampler LMD-649など)を用いて、常に新しい電子音楽を実践してきました。それが、怪物と言われる所以でしょう。ザックリと言うとこんな経歴の持ち主です。 それで、本作品”BGM”です。これは彼等の4枚目のスタジオアルバムになりますが、それまでの作風と違い、メンバーそれぞれの個性や好みに基づいた、より個人的と言うか実験的側面を持ったアルバムになっています。勿論、その「実験性」と言うのは、あくまでもポップ・ミュージックの範疇での話しです。また、このアルバムでは、各メンバーの作曲した曲とYMOとして作曲された曲があり、それぞれの曲の特徴が全面に出ており、興味深いんですが、その中でも、細野氏の曲2曲がずば抜けて凄いです。特に”Mass”の帝国主義的な軍歌的曲調で、私がTechno Mensesを演ろうとしたキッカケになりました。また、坂本氏の曲 “Happy End”やYMO名義の曲”Loom”は松武氏の全面的アレンジを押し出したアンビエントな曲で、画期的であったと思います。当時、それに匹敵できるのはThe Human Leagueの”Toyota City”位しか思い当たりません。また、YMO名義の曲”U.T.”のミニマリズムも凄いですね。それともう一つ面白いところは、A面とB面で、曲の並び順に曲の長さが同じになっている点です。そのような内容ですので、当然、それまでのファンは着いて来れず、売り上げ的にはイマイチだったようです。しかし、私が彼等を評価出来ない理由として、フュージョン臭いところと英語の歌詞なんですよね。本作ではフュージョン臭い所はあんまり無いのですが、どうも英語の歌詞が気になりますねぇ。んてな訳で、世間的にはヒットはしなかったアルバムですが、YMOのバックボーンを見るのには面白いアルバムですので、皆さんも是非聴いてみて下さい。 A1 “Ballet (バレエ)” A2 “Music Plans (音楽の計画)” A3 “Rap Phenomena (ラップ現象)” A4 “Happy End (ハッピーエンド)” A5 “1000 Knives (千のナイフ)” B1 “Cue (キュー)” B2 “U・T (ユーティー)” B3 “Camouflage (カムフラージュ) B4 “Mass (マス)” B5 “Loom (来たるべきもの)” B4 “Mass (マス)” https://youtu.be/Tn3IwwjowjQ?si=w8vRVW9aTOGdSprt [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLmMmr1jpPlKPX6LLcb2EGaROgZeP3I6hj&si=0j7hN1h4UZSH5Fz_ #YMO #BGM #AlfaRecords #TechnoPop #Experimental #YellowMagicOrchestra #HaruomiHosono #RyuichiSakamoto #YukihiroTakahashi
Techno pop Alfa records 2800円Dr K2
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DEVO “B Stiff”
これまた、最初期のDEVOのミニアルバムです。DEVOが、大手レコード会社と契約する前に,自主制作レーベルであった英国Stiff Recordsと契約してリリースしたミニアルバム”B Stiff”です。前回、DEVOのバイオグラフィーは書いたと思いますが、軽くおさらいしておきますね。1973年に、米国オハイオ州「ゴムの町」アクロンにて、当時ケント州立大学の学生だったMark MothersbaughとJerry Casale(Gerald Casaleのことです)が意気投合して出来たバンドで、元々はSexted Devoと名乗っていました。この時のメンバーは Gerald V. Casale (Vo, B), Mark Mothersbaugh (Vo, Kbd, G), Robert Casale (2nd G, Kbd, Vo), Bob Lewisとその他2名でしたが、1974年にバンド名をDEVOに短縮して、ファーストアルバムの作製の為に曲を作り始めていました。Bob Lewis とRobert Casaleはこの前に脱退し、Bob Mothersbaugh (1st G, Vo)とJim Mothersbaughが加入しています。このメンバーで、”Hardcore Devo collections”が作製され、 同時期に”The Truth About De-Evolution“と言う短編映画が作製されています。そして、Robert Casale (後にBob Casaleと改名、即ちBob2号)が再加入し,また、Jimに代わってAlan Myers (Dr, Vo)が加入し、その後は不動のメンバーになります。彼等はBooji Boy Recordsからシングルを出していましたが,そこに目を付けた英国のレーベルStiff Records(主にパブロックのグループやアーティストを出していた)から、本作をミニアルバムとしてリリースすることになりました。その後はちょっとハショリするが、2014年2月17日にBob Casaleが心不全で亡くなりました。バンドは、ライブメンバーとしてJosh Freese(Dr)とJosh Hager(G)を加えて、主に1974-1977年の曲を演奏する”Hardcore Devo tourを行なっており、現在も活動中です。 それで,本作品ですが、12㌅とは言え、33回転で6曲入りで,ミニアルバムの形態を取っています。プロデュースはブライアン・イーノで、1978年にリリースされています。同年にリリースされたメジャーでの彼等のファーストアルバム“Q: Are We Not Men? A: We Are Devo!”もイーノのプロデュースですが、被っている曲も含めて、ヴァージョン違いで、アレンジも違います。こんな変わった形態でリリースをするのも彼等の特異なところですね。まあ、どちらが良いとか悪いとかはないのですが、本作品の方が、やや硬質な録音を行なっている印象ですね。そんなDEVOも如何でしようか? 曲順 A1 “Jocko Homo” A2 “(I Can't Get Me No) Satisfaction” A3 “Be Stiff” B1 “Mongoloid” B2 “Sloppy (I Saw My Baby Getting)” B3 “Social Fools” https://youtu.be/fhwCQdBK2XY?si=fXF5KAuPQWk5w7Ed #Devo #BStiff #TechoPop #NewWave #StiffRecords #12inchEP #Producer #BrianEno #GeraldV.Casale #MarkMothersbaugh #RobertCasale #BobMothersbaugh #AlanMyers
Techno pop Stiff Records 不明Dr K2
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Plastics “Welcome Back”
この作品は、前作”Origato Plastico”のところで書いたように、ダンスバンドとしてのPlasticsを再確認できるセルフカバーアルバムです。その名も”Welcome Back”です。セルフカバーと言っても、2枚しかアルバムは出していませんので、どちらかと言うと録り直したアルバムと言った方がいいかもしれませんね。A面には”Origato Plastico”からのを中心に6曲を、B面は”Welcome Plastics”からのを中心に4曲を再録しています。本作で、最も大きな変化は、プログラミングされたベースシンセの使用とリズムボックスがRolandの名器TR-808(通称ヤオヤ)になったことで、かなりグルービーでファンキーな仕上がりになっている点ですね。多分、それまでのアメリカツアー経験からの影響と思われます。それとプロデュースが、Chris BlackwellとAlex Sadkinが行なっており、録音もバハマのナッソーのCompus Point Studioで行われていることも大きいかと思います。特にミックスを行ったAlex氏は80年代にはTalking HeadsやDuran Duranなどのマスタリングもやっており、この時代の寵児だったとのこと。また、Chris氏は元々、レゲエのプロデューサーでしたので、そんな彼のリズム感覚からも、本作をダンサブルにしていると思います。正直、私がこのアルバムを今回聴いたのも実に30年余振りだったのでした。購入した当初は、つまらんと思っていたので聴き込んでいませんでしたが、これまでの音楽の動きや提示された作品の文脈を合わせてみると、Plasticsが如何にダンスバンドであったかが、よく分かりました。収穫です。なお、中西俊夫氏と佐久間正英氏は鬼籍に入っており、もう演奏を聴くことができないのは残念です。なので、皆さんも、このアルバムを聴いて踊り狂いましょう。 A1 “Delicious” A2 “Diamond Head” A3 “Peace” A4 “Ignore” A5 “Cards” B1 “Top Secret Man” B2 “Copy” B3 “Good” B4 “Park” B5 “Robot” https://youtu.be/oJSHrMZlx-g?si=yFtTCm9n1WWm5sPE [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lYJ7w5UzYjByXMF2VFkvZq4tBmjuzBh2U&si=-MOHDStyp8PzwFYj #Plastics #WelcomeBack #DanceBand #Remake #Self-CoverAlbum #ToshioNakanishi #ChikaSato #HajimeTachibana #MasahideSakuma #TakemiShima #Producers #ChrisBlackwell #AlexSadkin
Techno pop 1981年 2000円位?Dr K2
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Plastics “Origato Plastico”
当時、ファースト・アルバムが好評だったPlasticsのセカンド・アルバムが”Origato Plastico”で、同じ1980年にリリースされてます。ただ、聴いた感触は、当時も今回も同様に、何か違和感があります。恐らく、彼らは、意識的に曲調や録音方法を変えたのだと思います。確かにチカさんと中西氏のヴォーカルもファーストとは違いますし、あれだけシンセを前面に持ってきてたファーストに比べて、シンセ音は後退し,代わりに打楽器や12弦ギター、ピアノなどが全体的に目立ちます。恐らくは彼等は意識的に電子音を排除し、テクノ・ポップの枠からはみ出そうとしたのではないか?また自分たちの好きだった音楽をやりたいと思ったのではないか?と想像します。それは、チカさんと中西氏が後にMelonを結成したこととも繋がるようですし、何よりもこの「テクノ御三家」として収まるのが嫌になったのは?と思います(他の2グループも同様に思っていたと思います)。要するに「自分たちはダンスバンドであって、決してテクノポップで消費されたくない!」と言う意志を感じます。歌詞もファーストに比べると、単なる言葉遊び(A面)よりも個人的或いは抽象的(B面)になり、より深みを感じさせます(まあ,相変わらずの和製英語ですが)。彼等(特にフロント佐藤チカ氏、中西俊夫氏、立花ハジメ氏の3人)は自分たちがかつて好きだったルーツミュージックへの回帰をしようとしたのです。まあ、そんな小難しいことを本当に考えていたのか?は私は知り得ませんが。それと”No Good”とか”Dance in the Metal”の様に実験的な試みもやっているところも評価したいですね。そんなダンスバンドPlasticsも一度は聴いてみてください。 A1 “Ignore” A2 “Diamond Head” A3 “No Good” A4 “Good” A5 “Back To Wigtown” A6 “Cards” B1 “Peace” B2 “Dance In The Metal” B3 “Interior” B4 “Park - Eight Days A Week” B5 “Desolate” https://youtu.be/kM39rlP3yIQ?si=IMPuuwToRA9RXKTK [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_le7v7DeOyPyN3AXQBOpPhnPhEoYRq52dQ&si=CIkVj7m7O6SYblaY #Plastics #OrigatoPlastico #Invitation #DanceBand #テクノ御三家 #ToshioNakanishi #ChikaSato #HajimeTachibana #TakemiShima
Techno pop Invitation 2000円位?Dr K2
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Plastics “Welcome Plastics”
あはは、John Cageと同時にPlasticsを聴くとは❗️と言う訳で、私の原点の一つでもあるテクノ・ポップを代表するグループPlasticsの登場です。まあ、皆さんはもう分かっているかも知れませんが、メンバー紹介などから始めたいと思います。メンバーは、所謂、横文字職業の方々で、佐藤チカ(Vo, Dance: 本業はスタイリスト)、中西俊夫(Vo, G: 本業はイラストレーター)、立花ハジメ(G: 本業はグラフィックデザイナー)、佐久間正英(Syn: 本業は音楽家で元四人囃子)及び島武実(Rhythm Box: 本業は作詞家)からなります。こう書いてみると、凄い業界バンドですね (笑)。1976年に結成、当時は東京ニューウェーブの典型的なバンドとも言われてましたね。彼らは、当時の米国ニューウェーブバンドDevoやB-52’sに影響されたとのことです。まあ、シンセサイザーを大々的にフィーチャーして、リズムボックス担当者がいるのが、当時はカッコ良かったんですよ。そう言う意味では、彼等の登場が、それまでの歌謡曲の流れ(ブラスやストリングスがメインだった)を大きく変えて、シンセをバックのメインにした曲にシフトさせた訳で、それは日本の芸能界には衝撃でしたね。それと彼等が如何にもテクノ・ポップ的であったのは、ヴォーカル二人の歌い方で、それは、高音担当のチカさんと中西氏のエセ英語の単語をぶつ切りに発音する「ロボット的」な歌い方です。そんな背景なんかはよく知らないまま、田舎の高校生だった私は、早速購入して、毎日聴き倒してました(この頃はテクノ・ポップ御三家として、P-Model, ヒカシューとPlasticsが挙げられてました)。私がシンセ好きになったのも、彼等の影響が大きかったです(更に言うならば、私が当時宅録してた自作曲とかは、モロPlasticsの劣化版でしたね)。本作品は、そんな時代のメインストリームを突き進んだテクノ・ポップが詰まったアルバムで且つパンクの影響を受けた(?)風刺的歌詞やMonkeysのカバー(ここら辺に彼等の原点かありそう)も聴けるアルバムだったんですよ。今はちょっと恥ずかしいけど、、、。 A1 “Top Secret Man (2:25) A2 “Digital Watch” (2:29) A3 “Copy” (2:20) A4 “I Am Plastic” (1:55) A5 “I Wanna Be Plastic” (1:30) A6 “Can I Help Me?” (4:10) A7 “Too Much Information” (2:17) A8 “Welcome Plastics” (2:58) B1 “I Love You Oh No!” (4:16) B2 “Robot” (2:54) B3 “Delicious” (2:48) B4 “Last Train To Clarksville/恋の終列車” (3:03) B5 “Deluxe” (3:56) B6 “Complex” (5:21) https://youtu.be/NubuleTPD-0?si=XKVbOCPbJV2lEXdz #Plastics #WelcomePlastics #Invitation #TechnoPop #業界バンド #テクノ御三家 #佐藤チカ #中西俊夫 #立花ハジメ #佐久間正英 #島武実
Techno pop Invitation 2000円位?Dr K2