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Einstürzende Neubauten “Rampen (APM; Alien Pop Music)”
Einstürzende Neubautenの新譜が出た(2024年4月現在)! これは思わず買ってしまいますよね?って私だけ? と言う訳で、約40年以上も、独NDW(正確には”Festival Genialer Dilletanten)から独自の道を歩み、メタル・パーカッションなる「楽器」を定着させ、更に自作ノイズ装置を楽器として使いながらも、ポップソングのように歌う、しかも通常のドラムもドラムマシンも無しだ。こんなバンド、他に無いだろう。しかも、パトロン制やサポーター制で独自の配給も行っています。ノイズ・ミュージックが世間に馴染んできたからこそ、その特異性が際立つと言うものだと思うんですよ。そんな訳で、丁度今、NDWにハマっている私には朗報でした。まあ、彼等のバイオグラフィーは今まで散々書いてきましたので、ここでは、省略させて頂きますが、現在のメンバーだけ紹介しておきます。Blixa Bargeld (Vo, Piano, others), Alexander Hacke (B, others), N.U. Unruh (Meral, Noise), Jochen Arbeit (G, others), Rudolph Moser (Per, Metal, others), Felix Gebhard (Synth, others)となっています。更に、ライナーを読むと、2022年のツアーの頃から録り始めていた即興演奏の部分から23個のピースを集めて、そこから、ベルリンのスタジオ内で再度作り込んでみて、何度も編集やオーバーダブをして、15曲分のベストテイクを選んだらしいです。それについては、Blixaは、「The Beatlesと同じ作り方だろ?」とコメントしています。如何にもBlixaらしいですね。と言う訳で、各曲についてご紹介ししていきましょう。 ◼️LP1 ★A1 “Wie Lange Noch?” (5:17)は、プラ・パイプとメタパーでのリズムに、BとBlixaの抑圧的な歌が乗る曲で、サビに向かって盛り上がりますが、突如ブレイクが入ります。 ★A2 “Ist Ist” (3:49)では、ゴリゴリのBが曲を引っ張り、そこにメタパーやノイズが乗りますが、Blixaは自然体で色んな唱法を試しており、それらを多層化しています。 ★A3 “Pestalozzi” (5:10)は、微かなドローンにBlixaの歌で始まり、バックでメタパーやキックが聴こえます。また、コーラスワークともバッチリですが、この曲は英詞なんですね。 ★A4 “Es Könnte Sein” (3:20)は、微かな呟くようなVoとアコギのアルペジオで始まりますが、鐘の音やコーラスの後にいきなり盛り上がり、ちょっとぐちゃぐちゃになりますが、最後に向かって、反復し続けます。 ★B1 “Before I Go” (4:19)も、微かなリズム音と呟くようなVoで始まり、やがて様々な音が混じってきます。この曲も英詞ですね。途中で山場があり、その後は可愛らしいピアノや弦楽器のサンプリング音も聴取できます。 ★B2 “Isso Isso” (4:54)は、キック音で始まり、呪文のようなVoと共に、やがてBも入って来ると、独特のグルーヴが生まれます。表題は”That’s Right”と言う意味です。Blixaの引き攣るような唱法も聴けます。 ★B3 “Besser Isses” (4:48)の始めは、微かなシンセ音に殆どBlixaの独唱なのですが、Bが入ってくると、俄然曲っぽくなってきます。ここら辺の盛り上げ方は本当に上手いですね。 ★B4 “Everything Will Be Fine” (4:48)も、ガサゴソした音をバックに呟くように語るVoが暫し続きますが、オルガン?が入って来ると、そこでBlixaも盛り上がり、メタパーやコーラスも入ってきます。この曲は独英詞ですが、違和感は無いです。 ◼️LP2 ★C1 “The Pit Of Language” (4:31)では、静寂から始まり、Bのリフと共にVoも入ってきます。その後もシンセやマリンバも加わります。なお、これも英詞です。 ★C2 “Planet Umbra” (8:44)では、Bとオルガンの反復で始まり、やがてキックと共にVoが入ってきます。これも英詞なんですが、Blixaにしては珍しくちょっとSFチックな内容ですね。メタパーも遠くで聴こえますが、得体の知れない音が時々挿入されます。 ★C3 “Tar & Feathers” (5:15)は、ずっと続くコーラス?のバックに何かの楽器によるリフが微かに聴こえる曲で、やがてその空気を捻じ曲げるように、BlixaのVoが入ってきます。この曲も英詞ですが、短い歌詞で、曲も直ぐに終わります。 ★D1 “Aus Den Zeiten” (5:13)では、比較的直線的なBラインに、演劇的な語り口なVoとキックが入ってきて、更にホワイトノイズのスネアが入って来ると、曲は沸点を迎え、一度クールダウンしますが、再び盛り上がってきます。 ★D2 “Ick Wees Nich (Noch Nich)” (3:13)では、何とも怪しい音の中、Voや変調したメタパーのリズムやBのリフ等が折り重なり、高揚していきますが、最後は諦念でしょうか? ★D3 “Trilobiten” (6:16)では、アコギのアルペジオをバックにBlixaが1人語りのように歌いますが、ここでは珍しくハキハキと歌っています。やがて、キックとBも入ってきて、曲は盛り上がります。 ★D4 “Gesundbrunnen” (5:15)では、プラ・パイプのリズムとBのリフのバック遠くで、Blixaの声が聴こえますが、直ぐに前面に出てきます。それに混じって、色々な音が聴こえてきます。Blixa独特の唱法の後、一旦、曲は静まり返りますが、やがて立ち上がり、そのまま終わります。 もう、ここまで来ると、大御所としての「E. Neubauten節」と言うか、「Blixa節」を堪能させてもらった感がありますね。C2でのBlixaの新境地の歌詞もちょっとビックリしましたが、それよりも何よりも、あんなガラクタだらけの「楽器」で何故、こんなに繊細な音楽が演奏できるのか?そちらの方の「成熟度」に興味が移ってしまいました。これって、最早、彼等にしか出来ない伝統芸能なのかもしれませんね。完璧なアンサンブルです❗️まぁ大御所なので、曲の展開なんかは、初めから分かってしまうのですが、分かってしまっても、最早、そこが良いとも思ってしまいます。若い時の彼等も知っているので、その変遷具合にビックリしてしまいますが、彼等が奏でる静かな音楽も、私は良いと思いますよぉー! [live “Rampe” in Vienna, 2022] https://youtu.be/brQsak_8Cd8?si=7U1DTzzkHnpPkcix [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lbiOjP2TZSvaa5IK1JwwxwosRY5iMtcBo&si=qeOqGmrfZf_0_FKu #EinstürzendeNeubauten #Rampen #APM;AlienPopMusic #Potomak #2LPsAlbums #GermanRock #ExperimentalRock #Improvisation-Based #Rework #Edit #BlixaBargeld #AlexanderHacke #N.U.Unruh #JochenArbeit #RudolphMoser #FelixGebhard
Experimental Rock Potomak 5940円Dr K2
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Monitor “s/t”
Monitor、知ってる人ってどの位いるのかなあ。と言う訳で、今回は、米国地下音楽の初期の方から活動していたMonitorを紹介します。しかしながら、Monitorは本作品であるアルバムともう1枚シングル、別名義でもう1枚シングルを出しているだけなので、情報を収集するのに苦労しました。先ず、メンバーなのですが、Keith Mitchell (Drs, Perc, Effects), Laurie O'Connell (Vo, B) Michael Uhlenkott (G, Vo), Steve Thomsen (Synth [Micromoog], Organ, Kbd [RMI])の4人です。極初期には、Jeff Rankin (Drs)が在籍していましたが、シングルを出した後に、Mitchellと交代しています。それで、元々は言うと、Thomsenを中心に、1970年代後期に、米国CAのLos Angelesで、コピー・アートやメール・アート或いは音楽の集合体としてWorld Imitation Productions (WImP)が設立され、そこで、Monitorも結成されました。MonitorはWImPの音楽部門だったんですよ。WImPは1982年まで活動していますが、その間(1981年初頭)に、Monitorの変名サーフロック・バンドThe Tikisのシングルも1枚出しています。なお、中心人物のThomsenは、WImP解散後も、コラージュ・アートによるジンを作り続けており、また、後に、Joseph HammerとRick Pottsと一緒にSolid Eyeを結成しています。あと、インダストリアル・バンドNONのJeffrey VallanceとBoyd Riceとも協力関係にあったそうです。それで、Monitorの解説の前に、WImPについて少々。Mitchell以外は元々、同じ地区で、同じ高校に通っていました。そして、Uhlenkott, Thomsen, O'Connellは、Californi州立大学Northridge校に進学し、RankinとConnorはUCLAに、Keith MitchellはLong Beach市立大学へと進学していました。その中で、Uhlenkott, O'Connell,, Thomsenは1970年代初頭よりバンドを組んでいました。この頃は、大掛かりなインスタレーションやパフォーマンスをグループでやることが流行っていましたが、多くの参加者は音楽をBGMとしてしか使ってはいませんでした。1977年秋に、集まった仲間達は、より手作業で、細かい絵やドローイング、ペインティングやプリントを集めたジン”Science Holiday”を発行し、コピーアートやメールアートの世界に入っていきます。そうして、発行元となったのが、WImPです。彼等は、様々なジンを扱っていましたが、自分達のジンは基本、手売りで売ってましたし、メールアート界に参入して、Mark Mothersbaugh (Devo)やGenesis P-Orridge (Throbbing Gristle), Daniel Millerなどと繋がっていきます。そして、1978年10月には、WImPは先進的なアートを集めたより大きな個展を開きます。その一方で、活動を音楽にも広げる為、World Imitationレーベルを設立し、第一弾として、1981年に、Meat Puppetsのシングル”In A Car”をリリース。それで、ちょっと時代が前後しますが、1978年2月に、初期のDevoのエンジニアでプロデューサーでもあったEd Bargerとのメールアートの交流があったこともあり、実際に会って、プロデュースをしてもらいます。その時は、Michael Uhlenkott (G, Vo)とSteve Thomsen (Organ, Piano)がメンバーで、それにThomsenのガールフレンドAllison Andersを加えてCañon名義でフォーク・ロックをやっていました。その頃から、Monitorが先述のメンバーて結成されることになり、最初はハリウッドのパンク・シーンで活動していましたが、より大きなLAのパンク・シーンにも参入し、よりうるさい音楽シーンにおいて、Monitorの音楽はリズムも複雑で、音量もそんなに上げないで演奏していたこともあって、過小評価されていたようです。その当時、バンドは、アフリカや東欧の音楽のリズムとマイナーコードでのメロディを上手く取り入れて、余りにもユニークな音楽をやっていた為、アート・ロックとか言われていましたが、彼等はそう言われるのを嫌ってました。そんな中で、本作品てある唯一のアルバムが作製されています。なお、このアルバムには典型的パンクバンドMeat Puppetsの演奏が1曲”Hair”だけ収録されています(何故、入っているのかは謎)。彼等は、合計3枚のレコードを出して、1982年4月10日にラスト・ライブを行い、解散します。 ちょっと長くなりましたが、Monitorの足取りは以上となります。 それで、内容なんですが、先ず、ジャケのアートワークが素晴らしいです。それと私の持っているのは独のATA TAKプレス盤なのですが、恐らくこれはメールアート繋がりによるものでしょう。それから、メンバーは先述の4人ですが、Allison & Tiffany Anders (Vo [A2,B1]), Mary Jones (Vo [B1])もゲスト参加しています。重厚なシンセの低音から始めるこのアルバムは、確かに風変わりなヴォーカルの旋律と既にポストパンク的なリズムへの萌芽が聴けます。A2 “Mokele-Mbembe”なんかは正にアフリカンです。また、グダグダのコーラスやビートを刻まないドラムなんかはLAFMSの音楽を想起させますね。また、曲の中に立ち上がるThomsenのシンセがいい味わいを出しています。またA5 “Amphibious”なんかはHenry Cowっぽいです。B1 “Pavillon”ではシーケンサーまで使っており、メロディはアフリカとか東欧ではなく、和風と言うか演歌風です。B面の方がKbdやシンセの目立つ曲が多いです。それにしても、不思議な展開の曲が多いのですが、ここからSolid Eyeのメンバーが生まれたと考えると、なんか納得してしまいます。 と言う訳で、今まで断片的にしか認識していなかったMonitorの全貌を点と点を結んで、明らかにできたのは、個人的に収穫でした。アフリカや東欧の音楽との関係はそれ程感じませんでしたが、もし、LAFMSやSolid Eyeを深掘りしたいリスナーさんにはお勧めします‼️ *全曲のYouTube動画を貼っておきます。 A1 “We Get Messages” https://youtu.be/6l7EWATfm4A A2 “Mokele-Mbembe” https://youtu.be/S9GXI0_c-Ts A3 “In Terrae Interium” https://youtu.be/zzEA9b5huPU A4 “Herb Lane Theme” https://youtu.be/U5aMJ_sfxqw A5 “Amphibious” https://youtu.be/lVgvF-H784g B1 “Pavilion” https://youtu.be/JKDHSTPqMcw B2 “Phosphorea” https://youtu.be/JNtvYqfvoNw B3 Meat Puppets “Hair” https://youtu.be/rL86Ur7fhMs B4 “I Saw Dead Jim's Shade” https://youtu.be/zfZxQAbRH10 The Tikis single “Junie” c/w “Surfadelic” https://youtu.be/r6GHUvoMoAc #Monitor #WorldImitationProductions #ATATAK #XeroxArt #Collage #Installation #MailArt #American #WestCoast #Underground #MeatPuppets #KeithMitchell #LaurieO'Connell #MichaelUhlenkott #SteveThomsen #Boydrice #TheTikis #SolidEye
Experimental rock ATA TAK (World Imitation) 不明Dr K2
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This Heat “s/t”
なんで、このアルバムが後なのか? This Heatのファースト・アルバムです。これは当時、友人から聴かせてもらって、テープにダビングしてもらったので、そればかり聴いていて、中々、現物を入手するのが遅れました。彼等のバイオグラフィーは以前に書いていますので、ここでは省略させて頂きます。メンバーは不動のトリオで、Charles Bullen (G, Clarinet, Viola, Vo, Tapes)とCharles Hayward (Perc, Kbd, Vo, Tapes)及びGareth Williams (Kbd, B, G, Vo, Tapes)ですね。彼等は自身のスタジオCold Storageでの曲をライブでも再現する為に、テープを用いていましたが、これもThis Heatの特徴ですね。録音時期は1976年2月〜1978年9月に2チャンネルか24チャンネルで録音されたもので、モノラル・カセットだったりステレオ・カセットだったりしています。そして、プロデュースは彼等自身とDavid CunninghamそしてAnthony Mooreと言う鉄壁の布陣で挑んでいます。内容は完璧を通り越して、もう泣けますね。A2 “Horizontal Hold”の鋼の如きリズムにもう痺れます。A3 “Not Waving”でのヴォーカリゼーションそして、A4 “Water”でのメタパーからのA5 “Twilight Furniture”の土俗的リズムと彼等らしいメロディの融合は最高です❗️そして、B1 “24 Track Loop”のフランジャーを掛けたシンバルのカッコ良さよ! そして不明瞭な音から成る数曲の後に、B4 “Rainforest”の喧騒が始まり、そこから立ち上がってくるB5 “The Fall of Saigon (サイゴン陥落)”は痺れまくりで、まるで呪術のようなドラミングが冴えています。そしてギターソロの音は捩じ切れて、B6 “Testcards (yellow)”のノイズ音へと繋がりアルバムは終焉を迎えます。最早、ケチの付けようのないアルバムです。これはやはり聴いておくべき作品の一つですね。マスト! A1 “Testcard” A2 “Horizontal Hold” A3 “Not Waving” A4 “Water” A5 “Twilight Furniture” B1 “24 Track Loop” B2 “Diet Of Worms” B3 “Music Like Escaping Gas” B4 “Rainforest” B5 “The Fall Of Saigon” B6 “Testcard” B5 “The Fall of Saigon” https://youtu.be/spqgp-O0lKg?si=8hDQalD7-2mnky0j [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLs9zwqXsceUi2PF0ZF5_PEo5mRqlxvkLl&si=wNBh-VCO16EJub72 #ThisHeat #self-titled #PianoRecords #1979年 #TheseRecords #1988年 #FirstAlbum #Experimental #Rock #Avant-Garde #ColdStorage #LiveRecording #CharlesBullen #CharlesHayward #GarethWilliams #Producers #AnthonyMoore #DavidCunningham
Experimental rock These Records (Piano Records) 不明Dr K2
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This Heat “Live 80-81”
久しぶりに聴いてみました。This Heatのライブ音源アルバム”Live 80-81”です。私はこれと、以前に紹介したセカンド・アルバム”Deceit”以外にはアナログ (勿論、CDでは持っている)は持っていないんですが、今は、ファースト・アルバムは結構高価で取り引きされてますね。彼等のバイオグラフィーは以前に書いていますので、ここでは省略させて頂きます。このアルバムはタイトル通り、This Heatの1980年4月〜1981年6月に、カセットレコーダーで録音したライブトラックで、場所はTilburg, Nijmegen, Arthus, Apeldoorn, Vienna及びRheimsから成り、1980年12月のオランダツアーも含まれています。一応、メンバーは、Charles Bullen (G, Clarinet, Vo, Tapes), Charles Hayward (Drs, Kazoo, Melodica, Vo, Tapes), Gareth Williams (Organ, Tapes, G, B, Tapes)と言う鉄壁のトリオから成ります。曲もファース・トアルバム〜セカンド・アルバム辺りの曲で占められています。そんな完璧主義者のライブはどんなものかと思い、購入した次第です。オリジナルは2006年にリリースされていますが、購入したのは2018年の再発盤です。ライブ音源なのですが、その緊張感や曲の再現性は素晴らしく、ライブであるが故の荒々しさが余計にテンションを上げているように感じます。特に、A面の”Paper Hat”~”S.P.Q.R.”辺りやB面の”Makeshift Swahili”や”A New Kind Of Water”辺りの曲の流れはその再現性(要するに彼等は完璧主義者なのです)と相まって、聴き応え充分ですね。これがカセットレコーダーで録音されているとは思えないですね。そして、そんなスリリングな演奏を実際に体験できたら、凄いことだと想像しますね。その意味でも、このアルバムは一聴に値すると確信しました。今は、Gareth Williamsが2001年に亡くなったので、その後、ゲストメンバーも増員し、This Is Not This Heatとして活動していますが、当時(1980-1981年)のインタープレイも是非お楽しみください。 A1 “Horizontal Hold” (5:35) A2 “Paper Hats” (5:13) A3 “S.P.Q.R.” (3:04) A4 “Triumph” (3:44) A5 “Aerial Photography” (5:10) A6 “Rough With The Smooth” (1:40) B1 “Makeshift Swahili” (3:55) B2 “Music Like Escaping Gas” (2:30) B3 “A New Kind Of Water” (5:02) B4 “Twilight Furniture” (4:39) B5 “Health And Efficiency” (6:44) B1 “Makeshift Swahili” (3:55) https://youtu.be/ekIzEphSt1E?si=mnDWdXoIapSqBN87 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kI-a8qiZABEIi2f0f5Ut-roxH1oCuNQg4&si=HJ3q4Qunz0ZJ4dve #ThisHeat #Live80-81 #ModernClassicalRecordings #ExperimentalRock #Avant-Rock #1980-1981 #DutchTour #CassetteRecording #LiveAlbum #CharlesBullen #CharlesHayward #GarethWilliams
Experimental Rock Modern Classical Recordings (This Is) 2800円位?Dr K2
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The Legendary Pink Dots “The Crushed Velvet Apocalypse”
漸く手に入れました。The Legendary Pink Dotsのアルバム”The Crushed Velvet Apocalypse”です。The Legendary Pink Dotsのバイオグラフィーは前回書きましたので、省略しておきます。以前にも書きましたが、メンバーは流動的ですが、コアメンバーがいます。それで、今回のメンバーはThe Silver Man (Kbd, Sampler, Devices, Perc), Qa’sepel (Vo, Kbd: 多分、Edward Ka-Spelのことだと思います), Bob Pistoor (E-G,A-G, Sitar, fretless B), Neil’s van Hoorn (Flute, Sax, Bass Clarinet), Hanz Myer (Electronics, Oboe, Timpani)です。歌詞も全てEdward Ka-Spelが書いています。彼等の音楽は色んな音楽が適度に混じり合っていて、一言では言い表せないのですが、サイケとトラッド、プログレ、エレクトロ・ポップなどが窺い知れます。本作品ではドラマーがいないので、ドラムマシンを使っていると思われます。それに対してオーボエやサックスと言った生楽器を入れてみたりしています。こんな風にちょこっとだけでもスパイス代わりにエレクトロ・ポップな技法やトラッドの作法を使ったりしています。なので、口で説明するよりも、実際に聴きてもらった方が良いと思います。また、時期やアルバムによっても、彼等の音楽の印象は変わりますので、時期の違うアルバムを聴くことをお勧めします。広い意味で、彼等の音楽はポップ・ミュージックなので、アヴァンギャルドなものではないです。お勧めですよ! A1 “I Love You In Your Tragic Beauty” (4:40) A2 “Green Gang” (7:38) A3 “Hellsville” (5:42) A4 “Hellowe'en” (1:17) A5 “The Safe Way” (4:31) B1 “Just A Lifetime” (7:40) B2 “The Death Of Jack The Ripper” (5:20) B3 “New Tomorrow” (9:53) A5 “The Safe Way” (4:31) https://youtu.be/KsxNLiarGts?si=KOQaSQu7lN0roYoy [full album + other songs] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l1OmhP2a_-wL88Iz6BHf9jPRf095D16Fk&si=8wa6cQdxGkeW61Eq #TheLegendaryPinkDots #TheCrushedVelvetApocalypse #PlayItAgainSamRecords #Psychedelic #ElectroPop #Trad #Keltic #Holland #Belgium #UK #TheSilverMan #EdwardKa-Spel #BobPistoor #Neil’sVanHoorn #HanzMyer
Experimental rock Play It Again Sam Records 2560円Dr K2
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Einstürzende Neubauten “Grundstueck”
Einstürzende Neubautenです❗️以上‼️ これでは何でMuuseoで紹介しているか分からないので、少し書いてみます。Einstürzende Neubautenのバイオグラフィーは以前にも書きましたので、省略しますが、ちょっとだけ。2002年にNeubauten は、新装された公式サイト「neubauten.org」において、インターネットコミュニティーとパトロン制を組み合わせて「サポーター・プロジェクト」と呼ばれるStreet Performer Protocolを実践することで、レコードレーベルの力に頼らずに、サポーターの支援によるアルバム制作を開始していますり約2000人のサポーターが35ドル(またはユーロ)を支払って、”Phase I”と呼ばれるアルバム制作工程をサポート。次回作のレコーディングやセッションの様子はインターネットを通じてサポーターにストリーミング配信されてました。サポーターはネット上でレコーディング風景を見て、モニターの前で、「叩け❗️Unruh‼️」とか「叫べ、Blixa ❗️」と応援していたようです。2003年秋にはサポーター限定のアルバム”Supporter Album 1”が完成していますが、2004年、サポーター限定アルバムの制作という理念に反して、”Supporter Album 1”から数曲を差し替えたアルバム”Perpetuum Mobile”をMute Recordsから発表しています。さらに11月にミニツアーを敢行し、ベルリンの共和国宮殿でサポーター限定ライブを行います。この様子は、サポーター向けプロジェクトPhase IIの締めくくりとして、本作品であるアルバム”Grundstück” と共にサポーター限定のDVDとしてリリースされています、なお”Grundstück”は2018年にCDとして発売されています。2005年初頭、サポーター向けとは別の新プロジェクト「Musterhaus」を開始し、サイトneubauten.orgにて定期購入者を募っています。このMusterhausプロジェクトは「より実験的かつ冒険的な、従来の活動では取り上げられなかった試みをバンドにもたらす」意図があったノイズミュージック的な大音量の作品から、長年にわたってバンドで用いられてきた卓上のスプリング楽器「バス・スプリング」をメンバーが思い思いに使うもの、オーケストラとの競演やテープ・コラージュなど多岐に渡っています。プロジェクト最初のアルバム”Anarchitektur”は2005年5月に発表され、以後およそ3ヶ月おきにアルバムを発表。2007年3月、8枚目のアルバム”Weingeister”の発表をもって終了したみたいですが、後になってバンドのサイトからも入手できた様です。とまあ、どこまでも独自路線を突き進む姿勢には感服してしまいます。 で、本作品はDVD付き、特大ポスター付きの180gの重量盤となっています。肝心の音の方は、前作の路線と同様に、メタパーは勿論のこと、プラスチックの筒や様々な「自作楽器」を駆使しており、これにBlixaの落ち着いたトーンのヴォーカルが乗りますが、盛り上がる時は盛り上げての、割と渋目の曲になっています。ヴォーカルはBlixaのピロートークみたいな感じです(苦笑)。でもここまで独自な音楽だと形容しようがないですねぇ。初期の工事現場のような荒涼としたアクティブな音楽もいいのですが、この作品のように落ち着いた雰囲気も良いなぁと最近は思います。渋みを聴かせながらも、高い創造性を保って、レーベルに縛られない活動を続けるNeubautenを聴いてみてください。 ◼️LP “Grundstück” A1 “GS 1” (5:02) A2 “GS 2” (2:21) A3 “Unseasonable Weather” (3:06) A4 “GS 3” (1:50) A5 “Vox Populi” (6:11) A6 “November / Sie Lächelt” (6:04) B1 “Good Morning Everybody” (4:44) B2 “Neun Arme / Die Nacht” (3:52) B3 “Wo Sind Meine Schuhe?” (4:56) B4 “Tagelang Weiss” (6:25) ◼️Phase 2 - “Grundstück - Palast Der Republik 3.11.2004” DVD DVD-1 “Opening Credits” DVD-2!”Nagorny Karabach” DVD-3 “Ein Leichtes Leises Säuseln” DVD-4 “Was Ist Ist” DVD-5 “Palast Der Republik” DVD-6 “Grundstück” DVD-7 “Grosses Grundstück” DVD-8 “November / Sie Lächelt” DVD-9 “Reprise (50 Tables)” DVD-10 “Credits” “Grundstück” (live track) https://youtu.be/Pv_G4s_r7NA?si=EpDMFac9kVHhARIk [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLcWA977eKB-Mi5BHsNaP0u0KUfYYzzjpm&si=jTEZmsDLHeuZ8uNp #EinstürzendeNeubauten #Grundstück #Potomak #Indigo #LP&DVD #ExperimentalRock #FoundInstruments #HomemadeInstruments #LiveDVD #BlixaBargeld #JochenArbeit #RudiMoser #N.U.Unruh #AndrewChudy #AlexanderHacke #Guests #AshWednesday #TheSocialChoir
Experimental Rock Potomak / Indigo 不明Dr K2
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Hair Police “Mercurial Rites”
今回、紹介するのは、ケンタッキー州のLexingtonで2001年に結成された、実験ロックグループHair Policeの最新作(最終作)”Mercurial Rites”です。このバンドについてはあんまり詳しくないのですが、取り敢えず、Wolf Eyes絡みのバンドと認識しましょう。最初のラインアップはRobert Beatty, Ross Compton, Mike Connelly, Matt Minter及びTrevor Tremaineでしたが、2001年4月の最初のライブに向けて、カセット作品” History of Ghost Dad”をリリースしています。しかしながら、Ross Comptonは同年夏に演奏自体を辞め、また翌年10月にMatt Minterも脱退しています。更にMike Conneryは2003年終わりにMichiganに居を移し、2005年の春にWolf Eyesに移りました。その結果、Robert Reatty, Trevor Tremaine及びMike Connelly (辞めてはいなかった)のトリオで活動することになります。彼等は2001年ににカセット作品”History of Ghost Dad”を出します(CDR版もあり)が、翌年にはファーストアルバム”Blow Out Your Blood”CDでデビューしています。その後もコンスタントにフィジカルをリリースしており、またコラボ作品やスプリット作品も多数出しています。それだけだはなく、Wolf Eyes, Prurient, Sightings, Mammal, Neon Hunkらと米国内ツアーも精力的にこなしており、2004年8月にはSonic Youthともツアーをしています。 それで本作品ですが、2013年にType Recordsこらリリースされた彼等の最新作(最終作)にあたります。カセット版もありますが、ヴァイナルは赤盤です。肝心の音の方は、メンバーの担当が不明なので、詳細は分かりませんが、恐らく,テープループで重低音のリズムを作り、更にテーブルトップでノイズやフィードバック音を乗せ、そこに変調ヴォイスが乗ると言った構造でしようか? その一方で、ダラダラとしたドローン音に歪んで不明瞭なヴォイスが被さる曲もあったり、タイトル曲はドラムも用いた鬱々とした曲もあったりで、ヴァラエティに富んでいます。しかしながら、はっきり言うと、Wolf Eyes直系の音作りだと言えるでしょう。音の構成も曖昧模糊としている点も似ていると思いますが、時にベースのダルな音も聴取可能です。全体を覆うのはダウナーな雰囲気であり,それが,米国の「闇」を表しているかのようです。興味がある方は,この米国の「闇」な音楽を聴いてみてください。 A1 “We Prepare” (4:57) A2 “The Crevice” (4:23) A3 “Thief's Spring” (4:09) A4 “The Scent” (5:35) B1 “Dilate And Inhabit” (3:23) B2 “Dusk Misplaced” (3:01) B3 “Scythed Wide” (3:55) B4 “Mercurial Rites” (3:34) A1 “We Prepare” (4:57) https://youtu.be/yx7XxWDctRQ?si=3WSBLCjhFYW2iYxh B1 “Dilate And Inhabit” (3:23) https://youtu.be/az2d-Oo0XqM?si=4bLEOSvRtZCpHEzV B2 “Dusk Misplaced” (3:01) https://youtu.be/az2d-Oo0XqM?si=E2NhN3JgaYl-DzS_ B4 “Mercurial Rites” (3:34) https://youtu.be/PBOAymCZf4Q?si=aABzIdgcaN9tG80s [live] https://youtu.be/s0HxTyWdd_w?si=390d8N4drRMaTaja #HairPolice #MercurialRites #TypeRecords #WolfEyes #Darkness #NoiseRock #RobertReatty, #TrevorTremaine #MikeConnelly
Experimental rock Type Records 不明Dr K2
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Laughing Hands “Dog Photos”
ちょっと前に紹介しました豪の実験ロックバンドLaughing Handsのサードアルバム”Dog Photos”のリイシュー盤をやっと購入しました。バンドの細かいバイオグラフィーは前回のを参照してください。本作品にはメンバーとかの記載は無いのですが、Ian RussellとPaul Schützeだけで作製されたのでは?と思います。それで、本作品はこの時期に4トラックMTRで作っていたカセット音源やテープ音源をダイレクトにテープに落とし込んで、コンパイルした作品で、全部で11曲からなります。割と、DR-55のチープなリズムボックスを使っており、不明瞭な漠然としたシンセやテープなどの電子音とかを上物として使っています。ファーストが4人の即興演奏を更に加工して作っていたのに対して、本作品はポスト・プロダクションはあまり為されていないようで、宅録感がバシバシ来てますね。また、本作品は色んな時期や場所で録音された曲をコンパイルしたものなので、良い意味では「ヴァラエティに飛んでいる」、悪い意味で「統一感がない」とは言えますが、個人的にはこの掴みどころの無さが面白いなあと思いました。あと、本作品をリイシューしたB.F.E. Recordsはスペインのヴァレンシアのレーベルで、Minimal ManやJames Protkin, De Fabriekなどのマニアックな電子音楽などの作品のリイシューを主にやっていますので、興味のある方は要チェックですね。それと、エンジニアリングには、自身もアルバムを出しているDavid Chesworth(彼の作品は既に紹介済みです)を起用しており、豪州の層の厚さが窺い知れますね。と言う訳で、今こそ、Laughing Handsを再評価すべきでしよう! https://youtu.be/Bo0Q2CMbcNc LaughingHands #DogPhotos #B.F.E.Records #Reissue #Experimental #ArtRock
Experimental rock B.F.E. Records 3200円Dr K2
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Smegma “Ism”
またまた来ましたよぉ。アメリカの恥垢、、じゃなかったSmegmaの登場です。バイオグラフィーは前回、前々回に書きましたので、そちらを参考にして下さい。今回,紹介するのは彼等の7枚目のアルバム”Ism”です。ちょっと意味深なタイトルですね。今回のメンバーはArsene Zara (artwork, design, Voice), ObliviaことJackie Stewart (Vocals, Musette), Myrtle Tickner (B), Amazon Bambi (Clarinet, Synth, Dr, B, G)と Burned MindことBaron Von Everclear (Dr)で、プロデュースはDr.IdことMichael Lastraです(変名が多いので、こちらは調べるの大変です 笑)。本作はいつもより、Jazzy(A面)或いはSurfっぽい(B面)曲が多いですね。「渋い」「カッコいい」「なんか変」の3拍子揃った彼等の傑作と言っても過言ではないでしよう。でも、A面で聴くことできるトランペットやサックスのような音は誰が演ってるのかな?まあ、基本、LAFMSの連中は不定形グループが多いので、分かりづらいのかもしれませんが。また、テープ・ループとかも炸裂。A-4”Jungle Nausea”では、色っぽいトランペットがドリフの加藤ちゃんのストリップネタを思い出したり、またはゴジラ映画のBGMを思い出したり、と言うかカバー曲?(B4: 曲名が”Godzilla”で、まんまやん!)、、、いやいや溜まりませんね。かと思えば、3本のウッドベースだけから成る即興(A5”Three Bass Hit”)とか、テケテケギターがかっこいい本格的だけどちょっと崩したSurfナンバーB1”Hoedad”やB3”Magnifying Glass” とかも。本作では完全即興の曲と何らかのモチーフがある曲がバランスよく配置されているので、全体として一つの作品になっており、その分、聴きやすいです。どうですか?聴いてみたくなったでしょ?是非!因みに、本作品への参加者は、Myrtle Tickner (B), Amazon Bambi (Clarinet, Synth, Drs, B, G), Burned Mind (Drs), John Jensen (Horns), Ju Suk Reet Meate (G, Trumpet, Musette, A-B, Organ, Clavinet), Dr. Id (Sampler, Drs), The Reverend Toadeater (Synth, Marimba), Lee Rockey (Vln), The Kid (Vo), Oblivia (Vo, Musette, Effects), Ace Farren Ford (Vo, Sax, Musette), Arsene Zara (Vo), Samek Cosmano (Vo, Electronics, Cornet)となっています。 A1 “Tickner's Hideaway” (3:48); Myrtle Tickner B) John Jensen (Trumpets) A2 “Emergency Plan ‘’B’” (3:06); Oblivia (Vo) A3 “Exterminate” (3:09) A4 “Jungle Nausea” (3:04); John Jensen (Horns) A5 “Three Bass Hit” (3:47); Ju Suk (B Solo) A6 “Modern Living” (6:56); Oblivia (Vo) B1 “Hoedad” (3:06); Dr. Id (Sampler) B2 “Rock It Harder” (3:46); Amazon Bambi (Vo, Drone) B3 “Magnifying Glass” (6:11); Myrt (B), Arsene Zara (Vo) B4 “Godzilla” (2:14) B5 “Flashback” (7:42); Amazon Bambi (Drs, Synth) [本作品はYoutubeにアップされていませんでしたので、彼等のライブを貼っておきます。] https://youtu.be/mRZnzgaosFQ?si=3ZfvNHL4gZ-QkB3N #Smegma #Ism #Tim/KerrRecords #Jazzy #Surf #Godzilla #LAFMS #MyrtleTickner #AmazonBambi #BurnedMind #JohnJensen #JuSukReetMeate #Dr.Id #TheReverendToadeater #LeeRockey #TheKid #Oblivia #AceFarrenFord #ArseneZara #SamekCosmano
Experimental rock Tim/Kerr Records 不明Dr K2
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This Heat “Deceit”
いよいよ登場です、This Heatのセカンドアルバム”Deceit”の登場です❗️ここで、少しバイオのおさらいをしておきます。メンバーは、Charles Bullen (G, clarinet, viola, Vo, tapes)とCharles Hayward (Dr, Kbd, Vo, tapes)及びGareth Williams (Kbd, G, B, Vo, tapes)の3人組で、1976年に英国ロンドンで結成されました。元々、HaywardとBullenは、Roxy MusicのギタリストPhil Manzaneraのプログレ・バンドQuiet Sunのメンバーでした。Quiet Sunは短命に終わりましたが,HaywardとBullenは音楽の指向が似ていたこともあっで、解散後も Dolphin LogicとかFriendly Riflesと名乗って、一緒にやっていました。そこに音楽経験の無いヴィジュアル・アーティストのGareth Williamsが加わり、トリオとして1976年からThis Heatとして活動を開始します。初めは、Haywardの両親の家の屋根裏ででもテープ作りをやっていましたが、使われなくなった冷凍庫室を自分達のスタジオとして使うことになり、そこをCold Storageと名づけ、ジャムセッションやテープ操作などをしていました。また、ガーナ人パーカッショニストMario Boyer Diekuurohとともセッションも続けており、その結果は、フランスのTago Mago誌が1982年にリリースしたAlbert Marcoeurとのスプリットカセット作品となっていますす。 それで、This Heatの方は、1976年2月から1987年1978年にスタジオやライブで録り溜めた音源も使い、1979年8月にセルフタイトルのファーストアルバムをリリースします。ここでは、徹底したテープ操作とループ音の活用が行われており、このようなポスト・プロダクションが可能であった彼等のスタジオCold Storageの存在が大きかったと推測されます。その後、12㌅EP ”Health and Efficiency”をリリース。そして、本作であるセカンドアルバム/ファイナルアルバムが、Rough Tradeと契約して1981年にリリースされます。今でこそ、このアルバムはポストパンクとも位置付けられますが、当時はアイス・エイジ等と呼ばれていました。1982年の欧州ツアーを終えた時に,HaywardはTrefor Goronwy (B, Vo)とIan Hill (Kbd)を巻き込んで,Stephen Rickard とTrefor Goronwyと一緒にCamberwell Nowを結成しており、また、BullenもソロユニットLifetonesを名乗って活動をするようになります。これらの理由でThis Heatは活動を停止します。その後、未発表音源なども含むボックスセットを出したりしています。2001年12月に、バンドは、再度、リハをしますが、Williamsが癌で亡くなったこともあって、This Heat名義でのリリースは最後になりました。ただし,HaywardとBullenは2016年に、This Is Not This Heatとして復活しています。 それで本作”Deceit”ですが、ショッキングなジャケ写と共に、内容は緻密でダイナミックで、素晴らしい作品になっています。トリオなのですが、テープ操作も駆使しており、そのコラージュ感覚や音に対する組み合わせなどには卓越した技術と完成度を持ち合わせています。恐らく、テーマは世界が暗くなり、どうしようもなくなっ酷くなっている危機感を孕んだコンセプトであると推測されます。流石に、Haywardの歌うようなドラミングやBullenの禁欲的なギターはすごいですね。このような手数の多いドラムにはWilliamsの寡黙なベースやキーボードが活きてくるのだと確信しました。また、ヴォーカルのメロディも独特で,東欧や中東の民族音楽のようにも思えます。個々の曲の感想は省略しますが、これは絶対、次世代に繋げたい音楽なので、未聴の方,若い方は是非とも❗️ A1 “Sleep” (2:14) A2 “Paper Hats” (6:02) A3 “Triumph” (2:55) A4 “S.P.Q.R.” (3:28) A5 “Cenotaph” (4:39) B1 “Shrinkwrap” (1:40) B2 “Radio Prague” (2:21) B3 “Makeshift Swahili” (4:04) B4 “Independence” (3:42) B5 “A New Kind Of Water” (4:57) B6 “Hi Baku Shyo (Suffer Bomb Disease)” (4:03) [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kZO_N8NZHVD9gzKcCWMAqsVBlUf2H6pcU&si=J0gSLfCsb76nWmLc B5 “A New Kind Of Water” (4:57) https://youtu.be/zG-q9Jozp4o?si=1MdKVvBFavsQd_Ho #ThisHeat #Deceit #RoughTrade #SecondAlbum The #CharlesHayward #GarethJohns #CharlesWilliams #IcyAge #Avante-Rock #Alternative #Drums #Guitar #Bass #Organ #Tapes
Experimental rock Rough Trade 2500円Dr K2
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BGM “Back Ground Music”
今回はYMOの”BGM”繋がりで、東京の白石隆之さんが1980年頃やっていた実験ロックバンド(?)BGMの登場です。BGMは当時、高校生であった白石隆之さん(G, Vo, Synth)が、同級生の川島ひろのぶさん(B, G)や、その友人のKenichi Ebisawaさん(Dr)とSyuichi Hashimotoさん(Synth)に声をかけて、自身の音楽を具現化する為に、作ったバンド(でっち上げバンド)で、その音源は、大阪のレーベルであり、阿木譲氏がプロデュースしていたVanity Recordsからアルバムとして1980年にリリースされました。それが本作品”Back Ground Music”で、YMOよりも早い時期です。「バンドもどき」と言ったのは、BGMは白石さんが自分の音楽をやる為に身近な人物をレコーディング目的で集めただけであり、継続的な集団ではなかったからです。なので、白石さんのBGM名義は本作品だけです。先程,東京の高校生と言いましたが、白石さんがVanity Recに送ったカセットテープを阿木氏が気に入って、大阪まで録音に来いとのことで、4人は新幹線で大阪まで行き、厳しい阿木氏のプロデュースとタイトなスケジュールの中で、一日で録音を何とか済ませたそうです。白石さんもVanity Rec/Rock Magazineのスタッフも、このアルバムをサティーの「家具の音楽」のロック的解釈との認識であったようですが、私は単純に反復するベースやドラムに弱々しいシンセやギターが絡むと言う一種のミニマルな音楽と考えており、ただただ,簡素だけど,カッコいいと思っていました。多分,この作品の何曲かは、当時、阿木氏がDJをやっていたラジオ番組で聴いたのが最初だったと思います。個人的には、本作品を聴いてから、ドラムを入れたバンドに憧れたものです。それで、このBGMでの影響で、私は電呪縛をやり始めましたが、直ぐに頓挫してしまいした(笑)。成り立ちやバンド名或いは担当楽器や曲名からして、クールだなぁとその時から思っていました。白石さんは現在,DJなど音楽制作にも関わっており、新作も出ているようです。当時は、謎だらけだったBGMの音楽を聴きますか?まさか❗️(YMOネタ) 因みにメンバーと担当は、Shiraishi Takayuki (G, Vo, Synth), Hashimoto Syuichi (Synth), Ebisawa Kenichi (Drs), Kawashima Harunobu (B, G)でした。 A1 “Mix” (7:02) A2 “Neo Dancer” (4:34) A3 “Repeat” (5:00) A4 “And” (4:41) B1 “Member Ship Card” (5:02) B2 “In Put” (5:01) B3 “Abstract” (1:38) B4 “Romantic Romance” (4:41) B5 “Recovery Room” (2:59) [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLuGAvXrEzoIkCozLPwUkinNsTVlvz-eeE&si=TKwtDTOgk0haRvE8 B2 “In Put” (5:01) https://youtu.be/6GzB94haKCI?si=32LGkNAzgQ_SHkDF #BGM #BackGroundMusic #VanityRecords #ShiraishiTakayuki #HashimotoSyuichi #EbisawaKenichi #KawashimaHarunobu #Experimental #Rock #Alternative #FurnitureMusic
Experimental Rock Vanity Records 3000円位?Dr K2
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Dome “Dome 3”
先に紹介したWireから派生したDomeですが、この作品はとにかく、凄い❗️かっこいいです❗️最早、ヴォーカルではなく、声すらも音源として、反復するギターやベース、サックス、シンセ、ドラムやパーカッション類を聴いていると、無人の精密機械の工場内に迷い込んだ様な錯覚を起こさせると言えば良いのでしようか。それと同時に有機的な部分もあり、これはDomeの最高傑作でとも言えますね。タイトルも最早意味の無い擬態音と化し、記号論的ですらあります。これも、私は前作の出来の良さがあったので、近くのレコード店にて速攻で買いました。何度も聴いたと思います。当時はこのミニマムでミニマルな彼等の音楽にヤラれた人は多かったのでは?また、Domeこそが「真のインダストリアル・ミュージック」を体現できたのではないでしょうか? CD再発されてはいますが、これはマストです❗️因みに、参加メンバーは、Bruce C. Gilbert, Graham Lewisの他に、Peter Price (Perc), Daniel O. Miller (Sax), AMCことAngela Conway (Voice)もゲストで参加しています。 A1 “Jasz” A2 “Ar-Gu” A3 “An-An-An-D-D-D” A4 “Ba-Dr” A5 “D-D-Bo” A6 “Na-Drm” B1 “Ur-Ur” B2 “Danse” B3 “Dasz” B4 “Roos-An” https://youtu.be/3zHqXLJuqLQ?si=lYNKVO1MEYJcW698 #Dome #Dome3 #Wire #BruceCGilbert #GrahamLewis #Instruments #Voice #Experimental #MinimalMusic #DomeRecords #RoughTrade #日本盤 #Guests #PeterPrice #DanielOMiller #AMC #AngelaConway
Experimental rock Dome Records 2500円位Dr K2
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P16.D4 “V.N.R.L.”
独逸はロック史の中でも特異な位置にあります。それは、例えば、反復するハンマービートの発明、電子音楽との親和性、独逸語の語感等だと思います。そんな中から出てきたのが、Neue Deutsche Welle(NDW)或いはGerman New Waveと言われるムーブメントであり、更にマニアックな地下音楽シーンにいたのがP16.D4やその前身であるP.D.のようなグループで、実験音楽とパンクが渾然一体となった音楽を奏で、録音に励んでいたのだと思います。本作は1981年にカセットとして発売された作品のレコード再発です。彼等はテープ操作や非楽器の使用など通常のパンクとかニューウェーブとかとは違い、「現代音楽とパンクの衝突」を実践していました。なので、近年の発掘再発(Was Soll Des?やVinyl On Demandがここら辺の最初を担っています)、盤自体は専門店に行けば割と容易に入手できたと記憶しています。その後、私は、P16.D4のリーダーのRalf Wehowsky (RLW)と繋がり、コラボ作品も発表できたのでありました。 因みに、この時期のP16.D4のメンバーは、RLWことRalf Wehowsky (G, B, Tape, Electronics, Vo), Roger Schönauer (B, G, Tape, Vo), Gerd Poppe (Drs, Piano, Vo)に加えてEwald Weber (Vo, Sax, Synth[A1, B1-B6])でした。アルバム・タイトルの”V.N.R.L.”は、Von Rechts Nach Lichtsの略で、「右から光へ」と言う意味らしいですが、真意は不明です。 ◼️side A studio recording A1 “ANR” A2 “Alte Kameraden” A3 “PAPPA” A4 “PODO” A5 “Verselbständigende Geräusche” A6 “Später Zeit” ◼️side B: Live 24.10.81 B1 “Blind” B2 “Ereignisisse [1-3]” B3 “Chinin” B4 “ANR” B5 “BACU” B6 “Familie Müller [original cassette album] https://youtu.be/muCDk0MeFb0?si=TKVrJL0a51c25yBz #P16.D4 #V.N.R.L. #GermanUnderground #Experimental #Noise #Rock #PunkVSContemporary #CassetteCulture #WasSollDas? #Reissue #Remastering #LimitedEditions #400部 #RalfWehowsky #RogerSchönauer #GerdPoppe #EwaldWeber
Experimental rock Was Soll Das? Schtahlplatten 2500円位Dr K2