- keimiyachi Museum
- 21F 九谷焼赤絵 赤の部屋
- 初代中村秋塘 獅子盃 柄違い
初代中村秋塘 獅子盃 柄違い
初代中村秋塘 獅子盃 柄違い
赤絵細描の名工
秋塘窯 大正6年(1917)~現在
秋塘窯は、大正6年(1917)、中村秋塘によって自宅に開かれ、素地と完成品を制作し始めました。
赤絵金彩に卓越した作品、開窯の前年(秋塘48才の時)に開発した砡質手による作品などはいずれも優品として好評でした。製品の販売先は主として大聖寺の井上商店であったといわれます。
工房で働いていた主な職人はこの窯で養成された陶画工でした。
ロクロ師・・・滝口加全(大正9年まで)、福岡義一
上絵付・・・・梶谷竹塘、篠尾忠次郎、庄田房、初代 井秋晴、笹居忠次郎、宇谷秋香
宇谷秋水、初代 井上秋晴、小島秋江、浜坂楓塘
初代 中村秋塘 慶応元年(1865)生、昭和3年(1928)歿
初代 中村秋塘は、大聖寺に生まれ、名は亀次郎といいました。
秋塘は、明治10年(1877)、12才のとき、八郎手を得意とする、父 中村茂一郎が明治元年(1868)に始めた陶画業を継ぎました。その翌年、竹内吟秋が陶画工を養成すべきとの考えから、陶画法を教えるために創立した私学校「惟新社」に入り、吟秋から陶画を学びましたが、九谷陶器会社の設立に合わせて、その会社に移りました。吟秋の辞職に伴い、秋塘も辞め、陶画業に戻り、制作を続けました。
秋塘は、父の遺風を守ると共に、吟秋に師事し、広く諸陶の技法を研究して、赤絵金彩に卓越した技能を発揮しまた。秋塘の精微端麗な画風は、気品の高尚さを誇りとする江沼九谷の真価を発揚するものでした。