スーパーTZとは何だったのか
ある意味ミニ四駆のなかで かなり謎に包まれているというか 語られなすぎたシャーシが TZなのではないかと思う。 スーパーTZシャーシ。 ミニ四駆第2次ブームの名車 サイクロンマグナムや ハリケーンソニック、 後継機のビートマグナムや バスターソニック等に用いられた 第2次ブームきっての 高性能シャーシである。 しかし 直系の強化・拡張版である スーパーTZ-Xの登場や、 同ホイールベースの 新世代モデルARシャーシの出現で 徐々に戦線から遠のいていった。 決してTZ自体の性能は 悪いものではなかったが、 パーツの取り付け穴が少ないため 必要最低限の装備を載せるまでに 余計な手間がかかること、 かつての人気車種も ARシャーシ搭載パッケージで 復刻発売されたことから 積極的に選ばれる理由がなかった といったところだろうか。 最近では珍しくなったが、 私が現役だった頃、 単品パーツを取り扱う店では 恐らくボディの載せ替えで余った 大量のTZシャーシが 安値で叩き売られていた。 ここで私が 個人的経験から言っておきたいのは 既に何度か書いている通り TZはあくまで高性能シャーシである ということである。 新型シャーシが 剛性の大幅強化を謳った反面、 着地のしやすさを狙った フレキ化(いわゆる軟体化)改造が 現在の主流になっているように、 旧世代シャーシの柔軟性は 立体のコースに着地させる上で アドバンテージなのである。 スーパー1やスーパーFMで あまり評判の良くなかった モーターボックス型の駆動も TZ、TZ-Xに関しては 別格の完成度と見てよいだろう。 現行の水色超速ギア使用が レギュレーションで認められている というのも大きな優遇だ。 ちなみに 私がTZシャーシを使う理由は、 現役時代いくらでも手に入った ことに加えて レイホークガンマや ブラックストーカーなど 無加工ではTZにしか乗らない (直系のTZ-Xでも干渉する) ボディを使いたかったからである。 1/32 スーパーミニ四駆シリーズ レイホークガンマ https://muuseo.com/kaikai/items/96 kaikai …ちなみに現在TZシャーシは 通常生産されていないため、 昔はいくらでもあった 中古市場もだいぶ枯渇気味 となってしまっている。 元々人気のないシャーシなのに 希少性まであるとなっては もう誰も改造しなくなるのでは… (参考文献: ミニ四駆パーフェクトガイド)