コラム7 バンブル・ビー・ツイスト
初版 2023/04/14 05:29
改訂 2023/04/14 05:29
「バンブル・ビー・ツイスト」とは
既に取り上げた「ヴェンチャーズと踊ろう」(JLP_11 : LP-7134)に収録されている曲。(そこでの邦題は「ワスプ」)
国内初出は「オリジナル・ヒット」(JLP_10:LP-7121)だった。
「ナッティ」に触れたついでに、同じクラシック音楽をルーツとする曲なので、ここで触れておきたい。
原曲はリムスキー=コルサコフで歌劇「サルタン皇帝」の中で演奏される間奏曲。主人公が蜂の姿に変身して飛んでいく場面で、「熊蜂の飛行」と呼ばれている。
1.熊蜂は飛ぶ(原曲)
https://www.youtube.com/watch?v=YzXz7beYIh4
始まるとすぐにヴァイオリンの速い16分音部でテーマが現れる。強弱のつけ方など、あちこちに急速で移動する様が見事に描かれている。
尚、この曲はクラシックの中でもヴァイオリンやピアノ用などに編曲されており、アンコール・ピースなどとして演奏されることも多いが、それらについてはここでは触れない。
2.Bumble Boogie(Freddy Martin & his Orchestra)1946
https://www.youtube.com/watch?v=a104umGyZXE
ピアノの Jack Fina はこの楽団のピアニスト。彼をフィチュアした演奏で、作者(編曲者)も Jack Fina となっている。
ブギウギのリズムに乗って弾かれるテーマは、原曲と同じ16分音符の細かな動きだ。
中間部は、このアレンジで追加されたことが判る。ピアノがメインとは言え、楽団による演奏なので、ストリングスやブラスにも見せ場が与えられている。
3.Bumble Boogie(B.Bumble & The Stingers)1961
https://www.youtube.com/watch?v=HZF5mr49DJo
ロック・ビートにアレンジされており、16分音符の細かな動きはもはや聞かれない。が、ピアノの音色が極端にハイ上がりでエレピの音のようにイコライジングされている。それが羽音をイメージさせるという趣向だろう。イントロは、このバージョンで登場する。
ということで、ベンチャーズ盤はこれを直接的なルーツとしているように思う。
4.Bumble Bee Twist(The Ventures)1962(1965 Live Version)
https://www.youtube.com/watch?v=uy6L5s3x9oE
スタジオ・バージョンは既にご紹介したので、1965年の日本公演ライヴ録音で。
ここでのリード・ギターは普通のフラット・ピックによるものだろうが、「Bee」の雰囲気は回転の速いピック捌きとハイ上がりのエレキの音色で表現されている。メロディーそのものは、原曲の持つ不規則な上下動が、一定の音程間の往復運動に単純化されている。
ここまで来ると、原曲のリムスキー=コルサコフからはかなり遠いところに来てしまっており、もはや同じ曲とは思えない。
chirolin_band
国内盤アナログ・レコード(1950年代〜1960年代〜1970年頃)のデータ・ベース(リスト)を作成しています。
(国内盤レコードDB)
ジャンルはオール・ジャンルで、フォーマットはExcel ファイル(xlsx)です。
現在仮開示しているのは、
日本グラモフォン
東芝
日蓄工業
日本ウエストミンスター
日本ディスク(1950年代)
日本マーキュリー(1950年代)
ユニバーサル・レコード(1950年代)
日本コロムビア
キング・レコード
です。
2024.07.08 テイチク・レコードを追加しました。
今後、随時追加していく予定ですが、時間はかかります。
ダウンロードして自由に使って頂いて結構ですが、同時に開示している説明ファイル(ワード文書 or リッチ・テキスト)を
よくお読みになってください。また、現段階ではあくまでも仮開示であり、完成形ではないことにもご留意ください。
https://1drv.ms/u/s!ApINowI3ybkacrP3M_GV7wSe6j0?e=67lDy2
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