思い出の車たち(16)
BMW 318 ti compact https://muuseo.com/akio_kitano/items/717 北野晶夫 I.S.Nの営業車。 けいしんで15年間、支店勤務で好き勝手にやっていたのだが、本部の業務部などという桜田門の天下りの巣窟に異動になってしまい、息が詰まって仕方がなく、我慢できずに転職した。木暮君の勤めている上場会社の子会社だった。 まだ、バブル崩壊から数年の頃で、会長車がメルセデスベンツ450SEL、社長車がBMW740i、部長車がクラウンやセドリックというラインナップだった。このBMW318はのちにケイターハム7に乗るくらい車好きの瀧上くんが入念に慣らし仕上げてくれたせいもあって素晴らしいコンパクト・スポーツだった。とくにエンジンのスムーズさと回転落ちの速さは経験したことのないものだった。ハンドリングも交差点を曲がっただけでなんと素直な車だ!と実感できるし、攻めても自在に右足ひとつでコントロールできる。さすがBMWと思った。このあと3シリーズはどんどん大きく重くなり、この機敏さが失われていってしまったと思う。とても残念である。