プラチナ #3776 CENTURY ブルゴーニュレッド ロジウム仕上げ SF

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このペン先は以前から興味があったのだが、センチュリーが値上げする、という話を聞きつけて、滑り込みで値上げ前にお迎えした。

SFニブという事で、これも軟調ニブに分類される訳なのだが、先に紹介したエラボーや912FAとはまた趣きが異なる。
僕の筆圧は相当低いと言う事を前提としてお話するのだが、まず、普段あまり万年筆を使わない人にとって、この軟調ニブの3本を比べた時、一番扱い易いのはこのセンチュリーだと思う。また、一番感動が少ないのもセンチュリーだと思う。
エラボーと912FA、もっと言うとパイロットの軟調ニブは筆圧がかかるとある程度縦に撓った後、スリットが横に割れだして筆記線の太さが変わるが、このニブは縦にはよく撓るが、パイロット製品と比べると横にはなかなか割れてくれないので筆記線に分かりやすい変化が付き難い。
軟調ニブに触れた事は無いが興味がある、という方が軟調ニブに期待するのは正にその変化の大きさによるダイナミクスだと思うのだが、このニブに関しては、乱暴な話、ただ余計な筆圧が逃げて行くだけである。
よって、よくYouTubeに上がっている様なカリグラフィーの真似事はやり難い。
パイロットの軟調ニブは紙に触れた瞬間から分かりやすく軟らかいが、そもそもガチニブの誉れ高いセンチュリーの中で、このニブは縦によく撓る、その一点に於いて軟調なのだと思った方が理解が早い。

じゃあつまらないのかと言えばそうでも無く、例えばセンチュリーのFと比べればそういったダイナミクスは付け易いし、特にハネの表現なんかはこのペンの個性が出るところの様に感じる(当社比w)。

カートリッジ/コンバーター両用式。

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