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ふたつむぎ 第二版
これはサークル「カタリベ」による、TRPG『インセイン』のシナリオ集同人誌です。 2017年4月初版発行で、本品は2017年12月発行の第二版です。B5判58ページでプレイヤーキャラクター2人用の縛りでシナリオ7本を収録しています。 元「T-Dice」のさいとうをメインライターに、他3名が参加しています(1人は『天華地光』の佐久島ぽるかです)。短編の(サイクルの少ない)シナリオが多めで、ちゃんと終わるのかなと思うところもありますが、手練れな作者だけにプレイしてみればちゃんと終わるんでしょうね。 #同人誌 #インセイン https://muuseo.com/Sin_Oga/items/309
ソラ ロールプレイングゲーム インセイン ホラーSin Oga
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ウェスタンショー
『ウェスタンショー』はTRPG『インセイン』の非公式サプリメント同人誌です。同人誌なのに新書判という非常に凝った仕様です(原価高そう)。奥付までの総ページ240ページ。前半の174ページまでがリプレイノベル、後半がルールパートです。さすがにイラストは違いますが、構成や装丁も本家を意識した作りになっています。 『インセイン』は様々な時代・ジャンルのホラーをプレイできるTRPGですが、この『ウェスタンショー』はその『インセイン』のシステムを利用して西部劇をプレイしようというものです。西部劇のワールドセッティングで『インセイン』を、ではありません。あくまで西部劇が主です。 西部劇のワールドガイドと主にガンファイト用の追加ルールがあり、アビリティやエネミー、【狂気】などの追加データが収録されていますが、どれも不可思議系ではなくリアル志向です。つまり敵は人間だけなのですが、銃を持った人間がウロウロしていて簡単に発砲する世界はそれだけでホラーではあります。 西部劇を遊ぶのなら『BOOT HILL』(TSR、1975年)や『GUNSLINGER』(AH、1982年)といったゲームもありましたが、どれも古い洋物で入手難です。システムに少し齟齬があっても国産の入手しやすいもので、というのは作者もあとがきで書いています。今では西部劇自体が商品としては難しいところですが、「レッドサン」や「カウボーイ&エイリアン」、「ローンレンジャー」など『インセイン』なネタの映画もあるので、「コンセプトシリーズ」の第2弾でどうかな?、と思ってもいます。 #西部劇 #インセイン https://muuseo.com/Sin_Oga/items/309 https://muuseo.com/Sin_Oga/items/314
ナカヤマ ロールプレイングゲーム インセイン アメリカ西部開拓史Sin Oga
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クイーンズゲイト 美少女雀士スーチーパイ
果たして彼女は、牌も雀卓も無いこの世界から脱出することが出来るのであろうか? それは戦ってみなければ分からない。 という謳い文句でお馴染みの対戦型ゲームブックシリーズ『LOST WORLDS』のスピンオフ日本語版『クイーンズゲイト』からの1冊です。 『LOST WORLDS』日本語版は第2シーズンで出版が終わりましたが、その後21世紀になると版元がホビージャパンに変わってキャラクターを女体化した『クイーンズブレイド』シリーズとして復活します。判型が大きくなり、イラストがすべてフルカラーになったこのシリーズは、女性キャラがあられもない姿で戦うことで一部の層に正典以上の人気を博し、アニメ化もされました。『クイーンズゲイト』はその『クイーンズブレイド』と各種ゲームやアニメ・マンガとのコラボレーション企画です。いずれのシリーズも『LOST WORLDS』と同じく、各キャラクターは冊子とキャラクターシートで構成されます。 『クイーンズゲイト』はコラボ企画とはいえ、原作のキャラクターデザイナーやメインビジュアルを担当したイラストレーターが描いているものは少ないのですが、この「スーチーパイ」は園田健一が担当していて、買うしかない(ファンなら)一品でした。 「スーチーパイ」はスーチースティックで戦います。が、本来は麻雀で戦うキャラなので、ヒットポイントがなくて脱衣をするという一人だけ違うルールで戦います(意味合いは同じですが)。防御力も攻撃力もやや低めですが行動制限の少ない軽量級キャラクターです。攻撃力の上がる必殺技も使えます。ただ、服ポイントは10しかありません(条件を満たせば着ることもできます)。強いのか弱いのかは対戦に使ったことがないのではっきり分かりません。 『クイーンズゲイト』は「スーチーパイ」が最後の作品でした。『クイーンズブレイド』自体はシリーズ展開が続き、2024年末現在で『ゲイト』含めたシリーズ合計66冊、61キャラクターが発売されています。 本国の『LOST WORLDS』シリーズも出版権がFlying Buffalo社に移っています。サードパーティー(というか同人出版)も含めて現在でも新キャラクターの出版は続いているそうです。 #ロストワールド #スーチーパイ
園田健一 コンバット級 LOST WORLDSシリーズ 個人戦闘Sin Oga
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PALERMO パレルモ
『パレルモ』はシシリー島の町パレルモを舞台に、マフィアの資金集めをテーマにしたゲームです。 各プレイヤーはそれぞれマフィアの親分となって、上納金を集めやすいような町作りをし、上納金をたくさん集めたマフィアの親分が勝者となります。 本品はオーストリアのPIATNIK社製のゲームで、ニチユー株式会社が和訳付きで輸入販売していました。 最近オークションで入手したもので、上記の惹句くらいしか情報がなく、Yaquintoの『Roaring 20's』的ゲームかな?と思って買ったのですが全然違いました。具象性の少ない思考パズルのようなゲームです。しかもサイコロやカードといった運の要素は一切なく、プレイヤー間の駆け引き・思惑だけがプレイに影響を与えます。つまり、全プレイヤーが過去のプレイと同じ事をすれば、まったく同じ結果が再現されます(チェスや将棋と同じですね)。 ゲームのプレイは、ボード上に自分の店タイルを並べていって町を作る第一段階と、その町を回って自分の店から集金をする第二段階に分けられ、集金コースは町作りでおおむね決まってしまうので第一段階の重要度が全体の6割以上になります。つまらないゲームではありませんが、万人受けはしないでしょうね。 #シシリアンマフィア #集金ゲーム
Pro Mota マルチP戦略級 ギャングの抗争 Walter ZiserSin Oga
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France Fights On
この異世界史ウォーゲームは、1940年6月のフランスで、同国政府が史実の様には降服しないと決断した場合に起こったかもしれない戦役での戦略的および作戦的可能性を検証するものです。仮定事項は史実に替えて、できるだけ多くのフランス陸軍を「フランス海外領土」へ撤退させる選択をした事にあります。そしてその結果の戦役は戦略的退却と追撃の形態となります。 これはDecision Games社が発売した「WORLD at WAR誌」39号の付録ゲームです。本誌中の関連記事は歴史背景を中心に11ページあります。他の特集記事が「グラーグと懲罰大隊」に「沖縄の神風特攻隊」で何とも気の滅入る号です。 マップはフランス南東部のみでリヨンからマルセイユまでが戦いの焦点になります。『フランスは戦い続ける』というタイトルでありながら、頑として抵抗戦を挑んであわよくば逆襲を仕掛けるのではなく、アルジェリアへ逃げるためにマルセイユやツーロンを目指す「フランスは逃げ続ける」なゲームです。 オークションにゲーム付録誌が何点か出ていて、適当に入札して落札したうちの一点です。タイトルを見て面白そうだと思っていたのですが、期待外れでした。 #フランス #付録ゲーム ターンスケール: 1ターン=2日 マップスケール: 1ヘクス=8マイル(13㎞) ユニットスケール: 1コマ=軍団規模(師団以下も有)
作戦級 World at War誌付録 WWⅡ欧州西部戦線 Ty BombaSin Oga
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壬申の乱 Civil War 672
このゲームは、西暦672年に起きた日本古代史上最大の戦い、壬申の乱を再現したものです。二人のプレイヤーがそれぞれ大友皇子側と大海人皇子側とに分かれ、最終的に大王の位をかけて勝利を競い合います。 アド・テクノスが製作し、朝日出版社が発売した「シミュレーションゲーム・ブックス」の一作です。巻頭に26ページほどのヒストリカルノート(歴史解説)があります。このシリーズは書籍形態のゲームとして試行錯誤の途上にあり、厚紙のコマやマップが本誌と同じに綴じられているため、コマやマップの切り離しに苦労し、また本誌も読みづらいという欠点があります。 名称だけは有名で、戦いの記録も日本史としては比較的詳細に残っている壬申の乱ですが、ウォーゲームのテーマとしてはいかにもマイナーです。システムもエキサイティングですが、プレイの自由度が高いこともあって何をすればいいのか悩ましいゲームでした。研究しがいのあるゲームだと言えます。 戦役上のイベントの発生具合に違いを持たせたシナリオが4本入っています。 2004年に「ゲームジャーナル誌」12号の付録ゲームとして再発売され、こちらではコンポーネント上の問題はクリアされています。 #大海人皇子 #壬申の乱 ターンスケール: 1ターン=1日 マップスケール: 1ヘクス=4㎞ ユニットスケール: 1戦力=騎兵100騎、専門兵300人、徴募兵1000人
鴇田幹 戦役級 Simulation Game Books 壬申の乱Sin Oga
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アレクサンドロスの遺産 A divided uncompleted Empire
アレクサンドロス大王の死後、その広大な帝国は、彼の部下であった将軍たちの手によって分割されてしまいました。このゲームは未完成のままに終わったアレクサンドロス帝国の崩壊過程―いわゆる「後継者戦争」―をテーマとしたヒストリカル・シミュレーションゲームです。後継者戦争はその本質から言って多人数ゲームとなるわけですが、シナリオは2人でプレイすることも可能です。 アド・テクノスが製作し、朝日出版社が発売した「シミュレーションゲーム・ブックス」の一作です。巻頭に20ページほどのヒストリカルノート(歴史解説)があります。このシリーズは書籍形態のゲームとして試行錯誤の途上にあり、厚紙のコマやマップが本誌と同じに綴じられているため、コマやマップの切り離しに苦労し、また本誌も読みづらいという欠点があります。 1勢力の持つ軍の数は多くないし、年中戦争しているわけでもないですが、作戦級ゲームに近い移動・戦闘のシステムで、1年6作戦ターンを16年(しかも5人で)プレイするのはいかにも無理がありました。そのため序盤の5年、終盤の7年だけを扱った対戦型シナリオも入っています。 2015年に「ゲームジャーナル誌」54号の付録ゲームとして再発売され、こちらではコンポーネント上の問題だけはクリアされています。 #ディアドコイ #後継者戦争 ターンスケール: 2作戦ターン=3ヶ月(冬季はなし) マップスケール: 不明 ユニットスケール: 戦力制
鴇田幹 マルチP戦略級 Simulation Game Books ディアドコイ戦争Sin Oga
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Soldier Raj
『Soldier Raj』は1767年から1849年の間にインド亜大陸で行われた戦争の全貌をカバーする2人から5人用のゲームです。プレイヤーはヨーロッパ各国の統治者またはインドの王侯の役となり、亜大陸の支配を賭けて争うのです。またこのゲームを『SOLDIER EMPEROR』と連結する事で、インド、マラヤ、フィリピンを含めた視点にまで拡げたゲームをプレイすることができます。 アメリカのAvalanche Press社が発売したゲームで、同社の『Soldier Kings』のルールシステムを踏襲しています。ただし『Raj』で扱う地域は熱帯なので、冬ターンに損耗なく行動でき、逆に夏ターンに行動制限があります。 シナリオは1767~1770年の第一次アングロ・マイソール戦争から1845~1849年のアングロ・シーク戦争までの8本。イギリスがインドの完全な支配を確立するまでの各戦争を個別に扱い、全期間を通じたキャンペーンはありません。また『EMPEROR』の各キャンペーンと連結するセットアップとルールも含まれます。シナリオ5と6にはアーサー・ウェルズリーも登場します。 マップはソフトマップですが、イベントカードはコート紙で少しリッチになっています。 #アーサー・ウェルズリー #インド戦争 ターンスケール: 1ターン=1季節(3ヶ月) マップスケール: ポイント・トゥ・ポイント制 ユニットスケール: 1コマ=軍・艦隊規模(リーダー有)
Terry Moore Strickland マルチP戦略級 Soldier Kingsシリーズ イギリスのインド戦争Sin Oga