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ある勇気の記録
終戦後、原子爆弾を落とされた広島市と、戦艦大和を造った東洋一の軍港の呉市は半ば廃墟と化し、無秩序な都市には当然ながら無法者、今で言う反社会的勢力…愚連隊やヤクザが巾を利かし、ヤクザ同士が利権絡みや見栄から抗争を引き起こす。
敗戦直後から四半世紀…約25年もの間、広島県ではドンパチが絶えず、日本ヤクザ抗争史上でも類を見ない死傷者数・逮捕者数。
その抗争も大きく第一次抗争〜第三次抗争(第五次までという説もある)の間の第二次抗争は激しく、善良な市民にも被害が多く及び(急に街中で撃ち合いが始まる)、東京オリンピックも控えた事もあり、【警察】【市民】【新聞】の暴力団追放運動が盛んになる。
中国新聞(広島県では一番読まれているかと思う)が暴力団追放キャンペーンで取材したドキュメント記事の1冊。 ヤクザ事務所や事件現場でヤクザの脅しにブルいながらも【ペンは剣よりも強し】で書かれている。
昭和40年発行(4枚目みたいに変色してボロボロ)。
この本はジャーナリズムとして最高の栄誉である【菊池寛賞】を受賞。
★網走刑務所に収監中の呉のヤクザで、第一次抗争〜第二次抗争(この途中で逮捕される)では中心的人物だった【美能幸三(みのこうぞう)】は、看守から「お前の事が書いてあるぞ」と聞かされて読んだが、事実とかけ離れた内容もあり、怒り心頭。
出所後に‘家族や身内や知人らに真実を知ってもらう為の目的’で、獄中で原稿用紙700枚に及ぶ手記を書く。
やがてその存在はマスコミにも知られ、すったもんだで週刊サンケイに【仁義なき戦い】の連載が始まり大好評となり、それに目を付けた東映が実録モノとして映画化。(相当すったもんだがありました)
皮肉にも【仁義なき戦い】の産みの親になるのが、この【ある勇気の記録】なのであります!
実はアタクシ、この50〜70年前の実際の事件を調査して寄稿しているのですが、この本で初めて知る事実や生々しい写真を観れ、また呉市や広島市を取材に行きます。(何度目なんだ:笑)
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