OM Fiat 150 Rolfo Scuderia Ferrari Transporter (1967) CMR

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OM Fiat 150 Rolfo Scuderia Ferrari Transporter (1967) CMR

またトラブル、がっかり…

某EC店で、2023年12月31日15時31分(予約番号で分かる!)に予約した。晩秋から各ECサイトで売られており、どこも即デリバリーだったが、1万円以上安かったので半年待った。

待ちに待った開封式。むやみに長い固定用のネジを回す。頭は小さいしプラスチックの留め具が奥深くまで入っていて、ちゃんと回っているかもよく解らない。いつも思うが、ここは改良すべき点だろう。
昔のブラーゴはネジ頭は見えるし、二本止めで簡単でよかった。

やっとのことで取り出して、さっそく検品するが、なんと不良箇所があった。
まず車を載せるラック板が、取り付け不良で波打っていた。この時点では「仕方ないな、手直しするか」だったが、次に衝撃が走った。
運転席を確認すると、ハンドルが無い。外れたのかと思い、室内を探しパッケージも確かめたが、どこにも無い。
「ダメだこりゃ」と思いつつ外観を確認すると、フロントのアンテナ様の部品がグニャリと曲がっていた。返品決定。

しかし返品には応じるものの、交換には応じない。半年待っている間に他ECでの価格は上がっているので(需給と為替の関係だろう)交換してもらわないと困る。売ります・買います・カードで決済だから契約は成立だというと、ECの売買規約(不備がある場合は返品・返金)を持ち出してきた。少額訴訟も考えたが、時間のムダ、金(5000円ぐらいだが)のムダ。
検品もせず、ただの転売ヤーだ、こんなEC。

ぱっと気持ちを切り替えて、Webで探すとディスカウント品を発見したので即購入。返品したものより少し高かったが、まあ仕方がない。

しかし、なんでトラブルが多いのか?買っても送ってこないなんてことも何度もあるし。(全額回収はしているが)

閑話休題
モデルカーの出来具合

モデルカー自体はなかなかの出来だが、レジン製で大きさの割に軽い。
運転席周りはそつなく作られているが、質感が今一つの感じがする。フロントガラスの上に、行先表示版(Nürburgringと表示)のようなものがあるが変更することはできない。出来れば面白かったんですがね。

車を昇降させるスロープは、上段・下段・収納位置にツメがあって留ることが可能だ。しかし、モデルカーを載せて上下段で固定するほど荷重に耐えられない。支えるワイヤーが、ただの銀色の紐だからだが、チェーンに替えるとどうだろう?
(ということで、100均でチェーンと丸カンを買ってきて補修した。以外と手こずり45分もかかった。が、撮影時、一瞬で外れた。)
後の扉はストッパーが無いので、閉じてもだらしなく少し開く。

ボディ両サイドのドアは跳ね上げ開閉し、側面下段を手前に倒すと昇降ステップが現れる。
運転席後方と積載スペースとの間は、作業スペースとなっており、ワークデスクに万力が付いている。
また、この作業スペースから積載ラック上段に上がる梯子が付いていて、積載部のルーフは一部がガラスルーフになっている。

肝心の車載だが、下段は簡単に入るが、上段はルーフの梁が干渉する。ラックを下にたわませると入るのだが、奥まで入れると出すのにも苦労する。まあ、おもちゃですから、なにぶん。

*撮影をしてみたものの、イマイチの写真なので再撮影をしたいと思います。

実車

当館収蔵のFIAT 642 RN2 BARTOLETTI TRANSPORTER(1957)同様、WEB上で写真は見つかるが、車両の来歴が纏まって記載されたものが見つからない。色々なサイト・書籍で判明したことが以下のとおりだ。

モデル名の"OM"は、"Officine Meccaniche"(オフィチーネ・メカニケ)のことで1933年にフィアットに買収され商用車専業になり、1968年にフィアットグループに統合され、更に1975年に"IVECO"(イヴェコ)に吸収される。

"Rolfo"(ロルフォ)は、イヴェコ、メルセデス・ベンツ、ボルボ、スカニアに車体を提供するコーチビルダーである。

つまりこの車は、フェラーリのオーダーで、OM150の車台とフィアット製エンジン(6気筒186馬力・型式不明)を使い、Rolfoがボディを製作した。
1967年から使用し(前述の通り、翌年OMはフィアットに吸収される)、1975年(同年にOMはイヴェコに吸収される)まで使用された。
"Officine Meccaniche"の最後期に居合わせた車なのだ。

その後の経緯は不明ながら、実車は現在、博物館に収蔵されている。ドイツ・ヘッセン州のディーツヘルツタールという小さな町にあり、"Nationales Automuseum The Loh Collection"という。

The Loh Collection は、Friedrich Christian Lohという産業用ロボットやオートメーションの企業オーナーが集めたものだ。
これまたどういう意図かは不明だが、50を超えるブランドの合計150台が集められた。

OM Fiat 150 Rolfo Scuderia Ferrari Transporterも、同年代のF1と一緒に展示されといる。このモデルも博物館の協力を得て再現されたようだ。(パッケージに博物館のロゴが付いている)
素晴らしいコレクションなので、是非WEBにてご覧いただきたい。

https://www.nationalesautomuseum.de/en

また調査の途中で、Rosso Alfaさんのブログの
「Classic Racing Car Transporterの世界 Part 5」という記事に辿り着いた。
極初期から近年までのスクーデリア・フェラーリのトランスポーターの実車写真とモデルカーの紹介がある。
是非皆さまにご紹介いたしたく、リンク掲載をお願いしたところ快諾いただきました。
ありがとうございます。
フェラーリ以外のトランスポーターもたくさん記事にされていますが、メイン記事はお名前のとおりアルファロメオです。ぜひご一読下さい。

https://minkara.carview.co.jp/userid/1804628/blog/43991216/

今回も長文にお付き合い戴き、誠にありがとうございます。

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