Hematite ヘマタイト(1)

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赤鉄鉱には3つのでき方のタイプがある。
一つ目は、水中の鉄分が沈澱し、赤鉄鉱の層を作ったもので、先カンブリア紀などの古い地質時代に形成された。
オーストラリア、ブラジル、インド、中国、ロシア、アフリカなどに分布しており、重要な鉄資源となっている。
層状で赤褐色をしている。

二つ目は、接触変性作用で作られた赤鉄鉱で、黒色の雲母状の結晶が集合しているものには「雲母鉄鉱」の名前がある。
イタリアのエルバ島、岩手県仙人鉱山はこの産状で、黄鉄鉱や石榴石を伴い、結晶のサイズが大きい。

三つ目は、火山ガスから直接結晶化するもので、量は少ない。
薄板状の光輝の強い結晶で、「鏡鉄鉱」と呼ばれる。

スイス・アルプスの熱水脈の中には葉片状の結晶が集合して薔薇の花に似たものがあり、「鉄の薔薇」と呼ばれている。

結晶質のものには弱い磁力があり、伝導性が良好である。

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