DVD「春の調べ」

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 表題の画像は現代でも映像ソフトのジャケットとしてはいささか刺激的ですが、製作された約90年前の1932年では相当衝撃的だったのは想像に難くないわけで、その顛末は添付画像2枚目、すなわち本展示アイテムの裏ジャケットの説明文に記載されています。あと、本展示アイテム収録作については、
・全裸で泳ぐ場面 があったため、当時は議論を巻き起こした。
・非ポルノ映画において、初めて肉体関係を描いた作品であるが、俳優の顔以外のところは見えていない。
・映画史上初女性のオーガズムを描いた作品としても知られている。
などのことがWikipediaに記載されているので、参考までに。
 内容は、年齢の離れた夫との性的関係が満たされない若妻が他の男性に走る、という割とよくあるコンセプトで、例えば映画ではシルビア・クリステル主演の『チャタレイ夫人の恋人』や、もっと格調高くいけばデヴィッド・リーン監督の『ライアンの娘』などがありますかね。もっとも、D・H・ローレンスの小説『チャタレイ夫人の恋人』が発表されたのは1928年のことでしたから、映像作品としては時代の先端を行くものであったとも言えるかもしれず、それなりの映画史的な意義はあったものと思われます。
 あと、ヘディ・ラマーが、本名のラストネームをそのまま使用したヘディ・キースラー名義で主演したとのことですが、正直、本展示アイテムを入手するまでヘディ・ラマーという女優の存在を不勉強ながら知りませんでした。フィルモグラフィーを見るとセシル・B・デミル監督作の『サムソンとデリラ』くらいしか知らず、さらに言えば「発明家としても著名」ということも、この時が初耳だったわけで、改めてまだまだ知らないことが膨大であると実感させられたのでした。そもそも、この『春の調べ』という映画の存在自体を、1998年に本フロアで掲げる「淀川長治監修『世界クラシック名画』100撰集」シリーズの発売ラインナップを見て知った、という体たらくでしたから、致し方ないか。
https://www.youtube.com/watch?v=5qI_nxU9zHc
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