飛ばなかった飛行機模型を見に行った
初版 2024/05/05 02:18
改訂 2024/07/30 00:23
コレクションルームの「6F 飛行と航空の切手」と「10F 紙模型」にアップした「Aerial Steam Carriage 1842」の展示があると知り、ロンドンのScience Museumに行きました。上の画像は「完成予想図」で、試作をしながら開発資金を得る目的で制作された版画の一枚です。
科学博物館の最上階に吊ってあったのは、1/7の縮尺で1842年に作られたオリジナルの模型でした。これで6.1メートルあるので、実物の翼幅は42メートルを超え、客室は2階建になる想定だったようです。9Fの紙模型のアップにコメントしてサイズを教えてくださったとーちゃんさん、正しい解説と添付のイラストを感謝します。
7分の1の模型が飛ばなかった&当時の蒸気エンジンは重すぎるとの判断から実測では作られなかった経緯が解説され、翼の後ろ側に2つあるプロペラの試作や、1848年に作られた第二次の模型↓なども展示されて、飛行を夢見た2人組「Menson & Stringfellow」の思考と工夫を追うことができます。
模型が置かれていた椅子の装飾や室内の様子に、19世紀という年代が窺えます。この↑雰囲気と比べると、下の切手↓で描かれている実験風景は、ちょっとモダンすぎませんか?模型は意外と正確です。
https://muuseo.com/tomonakaazu/items/492?theme_id=45069
正確さをいうと、Shell Berreの紙模型がどれくらい実物と違うかは、笑えます。1960年当時、まだ博物館に展示されていなかったのだろうし、フランスで手に入る版画は限られていたのでしょう。推測から立体になった紙模型は、それはそれで愛らしいです。
https://muuseo.com/tomonakaazu/items/490?theme_id=45891
追記:
サイエンス・ミュージアムでは機体の下側しか見えませんが、Dorling Kindersley社の"Eyewitness"シリーズの一冊『Flying Machine』に同じ模型の上部の撮影が載っています。翼が上下から吊られる様子は、紙模型でも再現されていました(数が違うけど)。スロープを滑らせたのちに滑空する想定の、右下のスケッチも興味深いです。
tomonakaazu
ほぼ四半世紀になる切手コレクターです。切手ブログ『 wellcentred 』を2009年より綴っています。
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紙の模型やジオラマを作ったり集めて修復する、はかない紙もの愛好家(Ephemerist)でもあります。
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職業は家具やプロダクトなど立体系のデザイナーで、紙模型好きが高じて名作家具と室内のジオラマをキット化しました。
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とーちゃん
2024/05/05 - 編集済み館内の展示画像を 拝見して、
リモートで ワクワクしております!
ヽ(^o^)
6人がいいね!と言っています。
tomonakaazu
2024/05/05 - 編集済みミュージアムでは長い間上を見て、首が疲れました、、(笑。
そこで見えなかった模型の上側が本にあったので、それを追記で足しています。
科学博物館には学校からの見学グループがたくさん来ていて、5分おきに大量の子供の集団に囲まれていた感じです。あまりの騒々しさに驚きましたが、こんなお宝を無料で見れるのは、貴重だと思いました。
7人がいいね!と言っています。
fanta
2024/05/07博物館にあの飛行機が⁈
tomoさんのフットワークに感服いたします😁
ギニアの切手にもなってるという…
これからはこの飛行形にピンときちゃいそうですw
『ドーキンスが語る飛翔全史』という本が出てて、前から気にはなってたんですが…
今度読んでみたいな~と思うようになってます。
飛べる、飛ぶとは…どういうことなのか?
興味ひかれます😊
5人がいいね!と言っています。