美しき海の聖堂 ~ サンタ・マリア・デル・マール教会
初版 2024/10/03 12:32
改訂 2024/12/20 00:02
バルセロナで宿泊したホテルからほど近く(旧市街)にある、14世紀に作られたサンタ・マリア・デル・マール教会に行きました。当時の海岸線はこの近くにあり、この界隈に住んでいた船乗りなどを中心とした一般市民によって教会は作られました。そのせいもあってこの教会は「海のカテドラル」と言われるようになりました。出来上がった当時は違ったのでしょうが、今は市内の建物も増えて狭い路地に面しています。
この教会は「カタルーニャゴシックの傑作」と言われています。
ゴシック時代らしい正面のファサードです。
格調ある内陣祭壇。この教会は建物も立派ですが、教会の名声を高めたのはそのステンドグラスの見事さでした。
窓という窓にはステンドグラスが施されています。八角の柱が支える高い天井から吊り下げられた美しいシャンデリア。ステンドグラスを通して柔らかな光が入っています。
内陣の主祭壇の反対側にバラ窓が見えます。
ステンドグラス以外には余計な装飾は一切ありません。
私がここを訪れたのはお昼過ぎでしたが、ステンドグラスを通して心地よい光が堂内に注がれます。
聖母マリアを中心にしたバラ窓。モザイク状の細工が見事です。(私のデジカメの望遠ではこれが限界)
一つとして同じ絵柄のないステンドグラス。パイプオルガン周囲にも美しい窓がいっぱいです。
こんなモダンなステンドグラスがゴシック建築の中にあるのはとても斬新です。
サグラダファミリアのような燦々とした光ではありませんが、神々しさでは負けていません。
鮮やかなステンドグラスに囲まれた天井に刻まれるスペイン内戦の黒い焼け跡。11日間燃え続けたという痛ましい記憶でもあります。内装がシンプルなのは意図してそうなったわけでなく、中が全て焼け落ちてしまったからです。それでもカタルーニャ人の信仰を集め、600年以上厳かに建ち続けているのは素晴らしいことですね。
1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。
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