もんもんもん 桜紋蒔絵四段重
初版 2023/01/23 19:51
改訂 2024/03/19 09:03
五寸ほどの小型の四段重です。小型ですが、蓋が二枚付くところが良いですね。とても実用的なサイズです。幕末から明治初期の製作と思われます。
お重のバランスも良く、とても使いやすいです。
一段目から三段目までは一段の高さが違い、三四段目は同じ高さです。
蓋が二枚あると小分けが本当に楽です。特に弁当用としては一二段目を使うとほぼ完璧。
完全な手描きなので桜の花も八角形の枠も微妙に違います。
花弁も二色の金を使って模様の単調さを避けています。とても可愛らしい柄ですね。
各段の合わせにも狂いはありません。
![](https://muuseo-jp.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/2023/01/21/17/15/04/c514f0a4-02e7-41ef-b44c-68137304b238/e669991df090f07c8d2f5abc82b00329-converted.jpg)
縁の隅の削り方も丁寧です。
![](https://muuseo-jp.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/2023/01/21/17/15/40/3959feb0-f9e5-4a9f-b55f-b84a7af356a2/436632f5a96a2d7f61254de4993b5b4b-converted.jpg)
内側の朱漆もとても状態が良いです。
![](https://muuseo-jp.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/2023/01/21/17/16/24/3ae49b08-55e4-4edd-9f2d-23cd074ffb25/81285d877b5ad7c636722ae670448292-converted.jpg)
二方桟にはそれなりの傷みがあります。
共箱はシンプルな漆塗りのもの。貼ってある紙には「五百五拾九」の文字。「どんだけ骨董品を持っている財産家なんだよ」と半分感心、半分呆れています(笑)。
![Default](https://d3caz7hhiepl95.cloudfront.net/assets/user/default-6344dcd9594efe2c770024a51c383175.png)