もんもんもん 桜紋蒔絵四段重

初版 2023/01/23 19:51

改訂 2024/03/19 09:03

五寸ほどの小型の四段重です。小型ですが、蓋が二枚付くところが良いですね。とても実用的なサイズです。幕末から明治初期の製作と思われます。

お重のバランスも良く、とても使いやすいです。

一段目から三段目までは一段の高さが違い、三四段目は同じ高さです。

蓋が二枚あると小分けが本当に楽です。特に弁当用としては一二段目を使うとほぼ完璧。

完全な手描きなので桜の花も八角形の枠も微妙に違います。

花弁も二色の金を使って模様の単調さを避けています。とても可愛らしい柄ですね。

各段の合わせにも狂いはありません。

縁の隅の削り方も丁寧です。

内側の朱漆もとても状態が良いです。

二方桟にはそれなりの傷みがあります。

共箱はシンプルな漆塗りのもの。貼ってある紙には「五百五拾九」の文字。「どんだけ骨董品を持っている財産家なんだよ」と半分感心、半分呆れています(笑)。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

Default