Tug Of War

初版 2023/11/22 19:04

改訂 2024/11/20 00:31

私がポールのソロ作品(厳密にはWingsだけど)で初めて出会ったのが、
ライブ映画「ロックショウ」のVHS。

ビデオデッキが我が家に来て間もなくな頃で、当時この手のライブ映像を記録したビデオテープは1本1万2000円とか普通にしてた時代、
この「ロックショウ」は廉価版だったのか、中学生だった私にも手の出る値段だったので買うことが出来、その中に収められた熱気溢れるポールの演奏にすっかりハマった時期があった。

…のだけれど、それが好き過ぎてしまったのが良くなかったのか、
ちょうどその出会いの後に発売となった
「All The Best」
「Flowers In The Dirt」
「Off The Ground」
にはそこまでのめり込む事が出来ず、
逆に同じ頃リリースされたジョージの「Cloud Nine」やトラベリングウィルベリーズの方に凄く心惹かれるものを感じ、
私はそこからジョージ一辺倒。

なので数年前まで、ウィングスも含めたポールのソロ作品は、過去にPVをベストヒットUSAとかで見かけた曲以外は、実は殆ど知りませんでした。

そんな私が数年前
「やっぱり食わず嫌いはいかん!」
と反省したのが、

この国内盤な「Tug Of War」との出会い。
再びレコード生活を始めた当初、たまたま縁あって我が家にやって来た盤。


若くてまだ耳が反抗期だった頃は、ポップで耳触りの良い音楽を素直に聴けなかった時期もあったけれど、

歳を重ねる毎に心地よいものは心地よいと素直に思える自分がいて、
ゆえに今までよりも色々な音楽の良さにきちんと気付ける様になった、大人な自分がいました。


Here Todayもその一つで、ジョンへの追悼曲といえば、どちらかと言うと私はジョージの「All Those Years Ago」の方が好きだったのだけれど、
うちに来た子が国内盤ゆえに歌詞カードが付属していて、
このポールの精一杯が詰まってるHere Today の歌詞を日本語でも噛みしめながら聴いた時は、もう胸がいっぱい。

「Amoeba Gig」でもこの曲を歌っていたけど
「Tug Of War」を聞いてから改めてそちらを聴くと、年数を重ねても癒えない心の痛みや淋しさがより一層伝わってくるような気がします。


で、その国内盤も決して悪くはなかったというか、むしろよく出来てるなと思うくらいだったけれど


今年に入り番号は遅い10U / 8U とはいえUK盤も手に入った事で好きな曲がまた増えたりして、
素人なりにまったりとアルバムを楽しむ日々。
もちろん深掘りはしません。
私の蒐集のメインは、あくまでもジョージなので。

…というスタンスには変わりは無いんですが、

買ってしまった。
電話帳サイズな研究本、
『タッグ・オブ・ウォー』世界のツナ缶大事典 。

この夏に宇都宮でご一緒させて頂いたTwitterで交流のあるNJoobeさんが、ご自身でお持ちの世界中の「Tug Of War」を元に
お仲間ポール・マッカートニー研究会の方々とお作りになった、大変マニアックな研究本でして、

私、タッグ・オブ・ウォーは2枚しか持ってないんですが…
そしてポールの事、殆ど知らんのですが…

件のアルバムの詳細な資料集に留まらないその内容というのを実際にこの目で読んでみたくて、
そして何より、ひとつのアルバムにこれ程までに のめり込めるその魅力とは何ぞや!というのがとても気になり、購入を決意。


で、まだチラリとしか読めてませんが、実際手に取ってみてどうだったかというと、

NJoobeさんはじめ、ポール・マッカートニー研究会の方々の熱意と行動力にもう本当に脱帽です。

凄く貴重な資料も盛り沢山なんですが、
仰る通り、ただの資料集には留まらないです。
考察なコラムにはじまり、ポールへのインタビュー記事あり、色々な方面な方々からの文章も掲載されていて、
読み物としても、すごい。

これは、ビートルズのレコードを集めてる方なら皆楽しめるのではなかろうか。


正直言えば、ジョージ推しの私が買うには勇気のいるお値段だったけれど、
手に取った今は
「『釣りはいらねえ』と、キリのいい数字をお支払いしときゃ良かった」
と思うくらい、買って後悔なし!

ただ、何せ「電話帳サイズ」なので、間違っても電車乗りながらとか読めないですねw

近年なかなか普段忙しくて、まとまった読書はもっぱら滞在時間3時間な美容院なんですが、
これを美容院で広げたらお店の方にドン引きされそうなので(笑)、
寝る前に少しずつ楽しんでいこうかと思います👍🎵


という訳で、
そういえばこのジャケも赤青だったので最後は

コポレンジャーの🟥&🟦にポーズ決めてもらったところで、

おしまい。

利右衛門(リエモン)です。
ビートルズとジョージ・ハリスンが大好きで、UK盤を中心にアナログレコードを集めてます。

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    Ketatsuanoeu

    2023/11/22 - 編集済み

    私もポールについては"Pipes of peace"で止まっています。だんだんビートルズっぽさが無くなってきたからでしょうか。その後暫くしてCDで"Flaming Pie"を買ってみましたが、ほぼ聴かなかったですね。心に響かないというか。
    その一方で東京ドームにソロ初来日を観に行ったりしましたね。あれはほとんどビートルズ、ウィングスナンバーでしたけど。

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      利右衛門

      2023/11/22

      東京ドーム初来日は私も最終日に行きましたよ!
      ステージから一番離れたバックネット裏の、後ろから20番目くらいでした(笑)

      ポールのソロは本当に殆ど聞いてこなかったんですが、唯一にして大好きだったアルバム「Wings Over America」はほぼWingsのベストアルバムみたいな曲構成だったので、Wingsナンバーはそれなりに知ってますし、結構好きです🎵

      で、私はFlaming Pieはこれも数年前に知ったんですが、結構好きなんですよね。
      もしかしたら、ジェフ・リンが好きというオチの可能性もありますが、
      ソロ活動始めた頃の懐かしいポールが垣間見れるようなアルバムに思います🎵

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  • Animals 16

    Jason1208

    2023/11/22 - 編集済み

    自分も最近、レコードプレーヤーを復活させました。
    PCMレコーダーに繋いで、デジタル化が進行中です。^^;

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      利右衛門

      2023/11/22

      おおおおおー、復活おめでとうございます!
      そして、このPCMレコーダーとやらがあると、デジタル化出来ちゃうんですね
      …φ(._. )メモメモ

      レコードの音をスマホとかに録音出来たらなと思ってたので、良いワードに巡り会えました!
      ありがとうございます✨

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    • Animals 16

      Jason1208

      2023/11/22 - 編集済み

      リニアPCMレコーダー(自分が使用してるのはTASCAM DR-05、中古で約一万円以内)で、高音質のMP3ステレオ録音ができるので、レコードプレーヤーからのライン出力を、変換プラグでステレオミニプラグに変換して、リニアPCMレコーダーのLINE/MIC入力に接続します。
      録音レベルに注意して、MP3データファイルに変換出来たら、パソコンに取り込んで、Audacity(フリーソフト)みたいな波形ミュージック編集ソフトで編集し、後はiPodなどで使えるという手順です。
      手間はかかりますが、コスパ的にも一番安くレコードをデジタル化できる方法のようです。

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      利右衛門

      2023/11/22

      詳しい説明ありがとうございます!
      機械好きな息子にも以前、こういうのを使うのが近道かもよ、と言われた事がありました。
      予算がゴリゴリとレコードに持っていかれてるので、なかなか新兵器を買うまで回ってないんですが、私も中古で探してみようかなと思いました。
      こちらのコメント、スクショしてその日のために取っておきます!
      お気遣いありがとうございました✨

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    MATHEW STREET 1962

    2023/11/22 - 編集済み

    私的には、ポール・マッカートニーはTUG OF WARまでかな。

    ポール・マッカートニー研究会、凄すぎ。熱いなぁ。

    1995年、ロンドン・ソーホーにあるMPLの事務所を訪れた際(外から中を伺う程度)、このジャケットの下絵(PAUL McCARTNEY、TUG OF WARの文字がなく、ポールのイラストもないもの)が室内の飾られていました。

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      利右衛門

      2023/11/22

      ポマ研の熱量、本当に半端ないですね。
      ジョージ・ハリスン研究会とか、Mathewさん出来そうじゃないですか?!お手伝いしますよ〜(笑)

      そしてMathewさん色んなところに行ってらる。MPL潜入!?😳と思いきや、お外からでしたか。でもそれでも羨ましい✨
      そのジャケ下絵、ポールお気に入りなのかしら?そういう貴重なアイテムを、チラリとはいえ見れるって、素敵な思い出ですね。
      イギリス行きたいなぁ〜✨

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    レイレイ

    2023/11/23 - 編集済み

    歌詞をアップにして読んでみましたが、私でも少しぐっときますから、利右衛門さんにとったら相当なんだろうなと想像。愛ですね。
    そしてツナ缶…何でツナ缶?と調べてみたら、今度は綱引き…?ツナに掛けてる?
    結局分からなかったので教えて下さい👍️急ぎませんw😝

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      利右衛門

      2023/11/23

      淡々と胸の内を吐露していくような歌詞。シンプルな言葉が沁みますよね🥲✨

      そしてツナ缶(笑)
      仰る通り『Tug of War』は綱引きで、ポマ研でこちらを探究している綱引き研究会がツナ研と呼ばれてるところから、「ツナ缶」なのではないかと
      勝手に思ってます(笑)

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    Furuetti

    2023/11/24 - 編集済み

    綱引きって英語でこういうんだ〜、と中学の時に知ったのがこのアルバムでした。僕的にはTug of WarとPipes of Peaceはリアルタイムに近かったから思い出深いですし、サウンドプロダクションは如何にも80年代だな〜と、今でこそ思いますけど、それこそ年代的には好きなサウンドなんですよね。逆にWings作品は聴いたことがなかったし、手を出そうとも思わなかったです(もったいない)
    ちなみに、Spies Like UsとNo More Lonely NightはMTVで観まくって、レコードは買う気がしなかった(笑)

    そして、ツナ缶はめっちゃ気になります!

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      利右衛門

      2023/11/25

      Furuettiさんにとって、青春と共になアルバムなのですね🎵
      この『Tug og War』『Pipes of Peace』は、大物コラボに始まり、音作りに関しても、新しいものをどんどん取り込んでいこうとするポールらしさがとても感じられるのも楽しいですね!
      私はFuruettiさんの逆で、wingsのライブ音源ばかり聞いていたので、
      この辺ももう少し聞いときゃ良かった(笑)
      聞いた上で、ジョージ推しは変わらなかったとも思いますけど🎵

      80年代はMTV全盛期でしたね!
      なのに実は私はスパイライクアス知らなかったりして😅

      ツナ缶は、隣の本とかと比べて貰えば分かる通り、フィジカル的にもとてもボリューミーですが
      内容も濃ゆいですよ〜🎵

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