サインの変遷
初版 2018/10/06 12:50
ピカソは私の好きな画家の1人です。
ピカソといえばゲルニカのような理解し難い作風を思い浮かべる人も多いと思いますが、実は数年置きにめまぐるしく作風の変わった画家であることはあまり知られていません。
人は成長するにつれ、新たな技法を習得し、経験により上達し、色々な影響を受けます。
それは、絵画はもちろん、サインも同じなのです。
これは、MTG人気イラストレーターであるTerese Nielsenのサインの変遷です。
1997年のサインは字がはっきり判別する形状になっており、最後のNの右側に丸みを帯びているのが特徴です。
2004年になると全体的に丸みが強調され、2012年には現在のサイン形がほぼ完成しています。
2017年はまるで大輪の花のような美しいサインが書かれています。
2017年のサインだけ見ると、どうしてこのようなサインの形になったのかは分かりませんが、年代を追うとその変遷がよく分かるようになっています。
このように、Terese Nielsenの場合はサインの形状でサインが書かれたおおよその年代を判別できます。
私はこの変遷を見ると、Terese Nielsenのファンに対する愛情を感じるのです。
変化を恐れず、デザイン性を向上させ、サインをもらったファンを喜ばせようとする心意気が、このサインから伝わってきます。
だからこそ、Terese Nielsenにはとても熱心なファンが多くいますし、ひとたびオークションで原画を出展すると数百万円の高値で落札されるのでしょう。
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