コレクターと1978年大会

初版 2018/06/15 07:43

おはようございます。


FIFAワールドカップロシア大会、ついに開幕です。


レアル・マドリードのカスティージャで育ったデニス・チェリシェフが2ゴール。今後得点王争いに絡めるか注目です。


彼の親父さんは元浦和レッズのニキフォロフと共にスポルティング・ヒホンでプレーしていました。


最近はクライファートはじめ過去の名選手のJrの活躍を耳にします。月日が経つのは早いですね。


前置きが長くなりましたが、昨日に引き続きNHK BSワールドカップ過去の名勝負のお話です。


1978年大会決勝、オランダ×アルゼンチン。今回の5回シリーズで唯一フルタイムで観たことがなく、最も観たかった試合です。


主役はこの日2ゴールを挙げたマリオ・ケンペス。



解説の藤田俊哉さんと同様、私もゴールシーンの印象が強く、最前線に張るストライカーをイメージしていました。


この試合では2列目。再三センターライン付近から縦への推進力を見せてくれました。屈強なオランダの選手が彼を止められない姿が印象的でした。


ピチーチ賞を2シーズン(1976-77、1977-78)連続受賞しているので、当時南米の選手に資格があれば、有力なバロンドール候補でした。


オランダはヨハン・クライフが家庭の事情で出場しなかったものの、前回大会のメンバーが数多く主力として残っていました。


ヨハン・ニースケンスからこの試合で歯を折ったエピソードを伺っていましたが、その場面は後半30分。口にガーゼを押し込んだままプレーを再開。4人交代制が議論される現代では考えられませんね。


当時の交代枠は2名まで。その10分程前にも脳震盪を起こしていましたが交代枠を使い切っていたため、ニースケンスは手負いの状態で延長含めた120分間を戦い抜いた訳です。


戦術的にも現代フットボールの薫りがする名勝負でした。


本日もおつきあい頂きありがとうございました。


memorabiriaz


2003年からフットボール・レジェンドのオートグラフ収集を開始。「直線」「曲線」「点」が織りなすデザインの美しさと、同一人物でもふたつと同じ筆致を生み出せない単一性に強い関心を持つ。バロンドール受賞者やワールドカップ出場選手を中心に「オートグラフ・タイポロジー」に取り組んでいる。

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