愛と笑いの夜/サニーデイ・サービス

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2015年6月26日発売。オリジナルは1997年リリース。「若者たち」「愛と笑いの夜」「サニーデイ・サービス」「24時」の「東京」を除く初期4作は当時CDのみのリリースでした。

前作「東京」で結実した同時代性の希薄なただただ美しいポップスという型をあっさり捨て、音もアートワークも90年代後半の空気をいやと言う程に吸い込んで作られたアルバムです。

ブリット・ポップ(とか言われてたなあ)というよりオアシスのスケール感をトレースしたいくつかの推し曲や、「雨の土曜日」のようなド級の名曲の存在もあり、今作はついにオリコン10位を取るヒットに。その結果には全く納得していなかったようですが笑。

音楽的に「東京」で一度突き詰め、そしてヒットを作るという意味で今作である意味やり切ったサニーデイは、その結果に対するある種の挫折を抱えたまま、ここから混沌の旅に出ます。

好き嫌いというより年頃的に多分一番聴いたアルバムのひとつなので、思い入れというか当時の思い出や空気感の詰まり具合がハンパないです。いつ何時どんな手段で聴いても一瞬で当時のまんじりとした気分や生活が立ち上り少しだけムズ痒くなります。
『あの頃だけ聴いてた』とかじゃなくずっと聴いてきたアルバムでそんな風に思うのはこれぐらいなので、よっぽど聴き混んでたんだろうなあと思います。学生でお金がなかったってのが一番の理由ですけど。

サニーデイ的には現在にわたって共に活動する高野勲との合流も大きな出来事でしょうか。相変わらず全曲最高ですが、「週末」「海岸行き」のローファイなメロウさは「MUGEN」あたりに繋がっていくサニーデイならではの魅力にすでに満ちています。

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    fuku

    2021/07/01 - 編集済み

    このアルバムは自分も大好きで、まさに青春の一枚という感じです!
    一曲目を聴いた瞬間に「うおーかっけー!」ってドギモを抜かれたことを思い出しました。

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      恥多木人生

      2021/07/01

      本当青春の一枚です!Morning Gloryの一曲目でブッ飛ばされた時の感じに近いものがありました!

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