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アナログ回路は面白い(差動アンプの製作)

初版 2022/01/13 19:26

今年は例年になく寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。 電子工作もマイコン プログラミングが中心で、アナログ回路はしばらくご無沙汰でしたが、いつの間にかまたつくり始めていました。今回はポータブル プレーヤー用のヘッドホンアンプ兼 プリ・アンプの製作をしました。

差動増幅回路にプッシュプル回路をつけた、いわゆる「オペアンプ」と殆ど同じものです。オペアンプと言えば一般にはICですが、これは素子からくみ上げたもので、ディスクリートとか言ったりします。


 差動増幅回路は入力が二つになっていてその引き算を出力します。トランジスターをペアで使い、そのエミッタ部が共通というのが特徴です。入力の一方を信号、もう一方をコモンにすると、コモンモードノイズがキャンセルされるという優れものです。また入力インピーダンスの設定や増幅率の自由度が大きい事もオペアンプとしてIC化されている大きな理由です。両電源を用いるとか、負帰還の設定や発振対策など、アナログ回路のエッセンスが詰まっていて面白いです。負帰還という概念は少々高度で、高校レベルの知識では足りないかもしれませんが、負帰還に周波数特性を利用すると、イコライザーアンプになったり、閉ループの位相ズレを利用すると発振回路になったりするので、この辺は奥が深いわけです。


 設計上は抵抗値の決定がとても難しいです。ムダに消費電力が大きくならないように、回路シュミレータ―で何度も修正しました。素子が差動する電圧ポイントは出来るだけ正確に出したいものです。あとは後からカット&トライといったところです。


 今回はヘッドホンで聞くだけでなく、パワーアンプ入力に良いようにRCA端子も付加しています。出力に220Ωの抵抗を繋いであります。この方が効率が良いようです。

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