月報 日本ウェストミンスター(コロムビア) 1960〜1962年

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1960年の時点で、日本ウェストミンスターは発売元メーカーとしての存在になっており、販売は日本コロムビアに委託していました。よって月報もコロムビアの月報の中に「ウェストミンスターのページ」のように掲載されています。当初のレーベルは、ウェストミンスター、ヴェガ、ニクサの3つでした。ただし、ヴェガ・レーベルの新譜は1960年5月5日発売分が最終となっているようです。また、ニクサについては、1960年8月15日発売以降のレーベルが「パイ(PYE)」に変更されています。これは「英国 PYE との契約が総合的なものに広がった為」と説明されています。

1960年7月20日よりディズニーランド・レーベルが加わり、同年10月10日よりヴォアドール・レーベルが加わります。ヴォアドールについては「世界各国のレーベルを一括して発売する」と記されており、後のキングの「セブン・シーズ」のようなイメージでしょう。その中にフランスのエラート原盤が含まれており、パイヤール室内管弦楽団などを中心に、後の日本コロムビアとしての主要レーベルになって行くものです。

ところが、肝心要のアメリカ・ウェストミンスターの勢いがピークを過ぎ、経営にも陰りが見られたことからABCパラマウントに売却されてしまいます。そのため日本でも当時ABCパラマウントの窓口となっていたキング・レコードに引越になります。キングからのウェストミンスター・レーベルの発売は1962年1月15日からですが、新譜発売はもっと前から止まっており、日本ウェストミンスターからの発売は1960年5月5日が最終のようです。

結局日本ウェストミンスターは、1962年9月14日に日本レコード協会を退会しています。
但し、キングに移ったのはウェストミンスター・レーベルのみであり、その他のパイ、ディズニーランド、ヴォアドールは日本独自の契約だったため、その後も日本コロムビアが継承して販売を継続しています。

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