エヴァの故郷 山口県宇部市 コラボした主要交通施設

初版 2022/08/23 18:02

改訂 2022/09/12 08:30

現在、山口県宇部市ではエヴァンゲリオンまつりで大賑わいである。

宇部市はアニメーター庵野秀明氏の故郷

アニメ『ふしぎの海のナディア』や『新世紀エヴァンゲリオン』を担当したことで知られる庵野秀明氏は宇部市の出身である。

特にエヴァンゲリオンでは宇部市がモデルとなっている部分が登場し、同市のソウルフードである一久ラーメンも登場する。

このことから宇部市ではエヴァンゲリオンでお祭り状態であり、バスのラッピングから市役所、はては商店街のシャッターまで、様々な場所でエヴァを見かける。

中でも宇部市とエヴァンゲリオンがコラボした「まちじゅうエヴァンゲリオン」は大好評を博し、現在2ラウンド目に突入している。

これは名の通り街中の主要施設でエヴァに関連したイベントやっているといういわばハロウィン状態の盛り上がりだ。

今回はこのイベントの一部とそのイベントに関わる交通主要施設を紹介したい。

宇部市ってどこよ?

全部を書いてしまえば長くなってしまうので簡略に説明させていただくと、

宇部市(うべし)は、山口県西部にある周防灘(瀬戸内海)に面した街である。

山口県の中で下関市、山口市に次いで3番目に大きい。

大手総合化学メーカーの宇部興産の創業地としても知られる。

ミニカーコレクターの方は、つい最近にトミカ化された宇部興産ダブルストレーラーを購入された方も多いかもしれないが、まさにその宇部興産である。

つい最近話題になったのだが、全国住みたい町ランキング1位に輝いたことがあった(ちょっと都会でちょっと田舎といった、例えるなら冬にこたつでアイスを頬張るくらいのちょうどいい温度差みたいな場所がポイント高いらしい)。

北九州に近いため、福岡県との交流も深く、高速道路も九州方面(山陽道宇部支線)に整備され、頑張って通勤しようと思えばできなくもないため(ただし磯●建設の男衾駅通勤並みの覚悟が必要)一応ベッドタウンとして機能していなくもない。

この宇部市がある西部側、周防灘一帯地区は下関市の長府まで化学地帯が連なっており、お隣の山陽小野田市の旧小野田市町はセメント発祥の地で旧小野田セメントの創業地であり、何かと化学系とは縁を切っても切れない土地柄となっている。

ちなみに化学工業地帯だけあって夜は工場がライトアップされる、いわゆる工場萌えが堪能できる(オーナーは川崎の工業地帯を彷彿させるのでミニ川崎と呼んでいる)。

さらに宇部市は昔、明治時代から昭和時期にかけて炭鉱が盛んであり、急速に炭鉱都市として成長を遂げており、こういった工業機能が宇部市を強くしたと言っても過言ではないのだ。

炭鉱が姿を消し、化学街へとシフトした宇部市の今は山口県の空の玄関口である山口宇部空港があり、遊園地もあるときわ公園もまた有名な場所である。

山口県空の玄関口

こちらが山口宇部空港。山口県の空の玄関口である。山口県には2ヶ所空港があり、2012年に開港した岩国錦帯橋空港もある。

東京モノレールの車内放送のターミナル紹介で「スターフライヤー北九州空港、山口宇部空港行きをご利用の方は・・・」と聞いたことある方もいらっしゃることであろう。その山口宇部空港の外観はこんな感じです。

乗り入れ航空会社は3社あり、JAL、ANA、スターフライヤーで、すべて東京行きとトリプルトラック化しており、地方空港でトリプルトラックは珍しい。

昔は東京行きの他には大阪、札幌、那覇があった。

国際線は無いことはないのだが季節運行とチャーター便が多い!

ではさっそく空港の中に入ろう。

空港の入口には!

入り口にはエヴァ1号機が描かれている。

ん?

サイドには操縦者が

サイドを見ればエヴァのパイロット達が!

こちらにはシンジ、カヲル。

もう一つは女性メンバー!

アスカ、レイ、マリが描かれている。

階段には1号機が!

階段の段には1号機が見えるように仕上がっている。こちらもとことんエヴァ尽くし。

ファン歓喜!!様々な場所にエヴァ!

出発ロビーには巨大タペストリーが。

様々な場所がエヴァ尽くしになっててファンを喜ばせてくれる。

タペストリーの下に御堀堂というお店がありますがこれは山口県の銘菓の一つ「ういろう」の老舗です。山口県はフグだけではなく「ういろう」も小田原と名古屋と並んで有名なのだ。

シンジくんはあれに乗るのよ・・。

(1号機がお見送り!ファンは嬉しいサプライズだ)

出発ロビーでは1号機のフィギュアがお出迎え。

1話の時のポーズですかね?カッチョえええ!

庵野秀明展から宇部線スタンプラリー(後述)まちじゅうエヴァンゲリオンのPOP、さらに後ろにはボルボXC40の展示が。

ちなみにボルボと意外と似通ったりする部分もあるMAZDAだが、山口県はお隣の広島県がMAZDAの天下となっており、山口県もそれに続く様、MAZDAの工場(下請け含む)がたくさん存在する。

ってかエヴァとボルボの組み合わせってよく見てみたらすげーな。

到着ロビー付近には5人のパイロットがお出迎え。

ここしか買えないエヴァグッズも!

まちじゅうエヴァンゲリオン期間中はサテライトショップが開かれ、たくさんのエヴァグッズも扱っている。

(オリジナルのエヴァグッズ(クリアファイル・缶バッジ)も!エヴァ好きへのお土産にしたい一品だ)

中にはここでしか手に入らないグッズもあるぞ!

飛行機ファンも頷ける旧ターミナル

山口宇部空港には2代目空港ターミナルといういわば旧ターミナルがあり、そこは現在国際線ターミナル(定期路線というよりはチャーターがほとんど、ちなみに季節運行でエアソウルが仁川まで飛ばしていたことがある)となっている。

(旧ターミナル入り口)

このターミナルは2階構造となっており、1階部分は山口県の観光資料館となる。

(観光資料館。ちなみにこの辺りは昔、全日空商事とかの売店だった。)

(山口っていやあフグだよね)

(2階の出発口)

2階は事務所兼出発口である。

(今も残るカウンター跡。今もチャーター便に使用している?)

昔は1階が出発カウンターだった。

さて、この旧ターミナルは飛行機ファンも納得の飛行機関連資料コーナーがあるのだ。

(2階への階段。エスカレーターは現在使えない。)

場所は旧ターミナル2階にある。

(ワクワク)

ここが資料コーナー

資料コーナーは小さいながらも展示物のボリュームは大きい。

まず目に飛び込んでくるのはB727の座席。

これだけで飛行機ファン感涙である。

現在、B767が中距離ローカルを担当しているが、767登場前はB727がその役目をはたしていた。

日本の大手航空会社である、ANA、JAL、JAS(今のJAL)はB727を必ず使用せねばならなかった。

早い話、これはターボプロップ機が主力だった時代からジェット機に移り変わる時代、当時の国土交通省が「まだ、日本はジェット化してなくてよく性能や整備がよくワカランから、とりあえずみんなこの機体使っとこーぜ」と選定したからである。

ボタンの状態も綺麗ですね。

このカットだけ見てると実際に乗っている雰囲気になりますな。

B727は実機が空前の灯火になってるので、貴重な資料として、こちらは末永く保存していただきたい。

CA、宇宙人(嘘・エアコン)、ライトとピクトグラムがいい味出してる。

こちらはANAB767ー200の スケールモデル。

昔、全日空の代理店なんかに行くと、たいていすみっことかに置いてありました。

いいなあ、こんなの部屋に欲しい。

マオ助役「もう、部屋に置き場がないにゃん」

JA8479とレジにある様ですが・・・

ここでオーナーのレジチェーック!

〜〜レジのお話〜〜〜〜〜〜〜〜

読者の皆様はレジをご存知だろうか?

当ミュージアムの航空館でも

ANA 747 JA8888

というようにアイテムに書いている。

これは機体記号(通称レジ)航空機に付けられる個別の記号で国籍記号登録記号により構成されている。

国際民間航空機関(ICAO)に加盟する世界各国の国家および地域の民間航空機を認識するためにつけられるのが機体記号だ。

大まかに言ってしまえば、世界の上空を飛行する気球だって飛行船だってほとんどの飛行機はこの記号を付けている。

この番号の付け方は国家名と国籍記号は国籍記号と国家名の名を付けておかねばならないというルールはなく、国によって記号は様々な理由で考案された。そのため、ほとんど一致していないことが見て取れ、国籍記号から国家名を連想しにくい。

国籍記号と国家名の頭文字が合致しているものは

  • 日本 = JA pan
  • カナダ = C anada
  • イタリア = I taly
  • フランス = F rance
  • ドイツ = D eutschland
  • ジンバブエ = Z imbabwe
  • エストニア = ES tonia
  • エチオピア = ET hiopia
  • イギリス = G reat Britain

くらいしかない。よって日本のJAという国家名を連想させるのは珍しい部類に入る。

この飛行機のレジ(機体登録番号)を調べる事によって現在、その機体が未だに活躍しているのか?果ては廃機になっているのか・・・。が分かるのだ!

⚠︎たまーにあるんだけど、エアラインモデルで架空のレジを使っていることもあるから注意だ!

飛行機の登録番号で思い出したが、日本の蒸気機関車の話。

日本のSL保存機のほとんどは戦時中、戦後に製造されたため部品調達が難しくあまり量産体制に入れなかった。

そのために○○線行った後は○○線みたいなピンチヒッターで駆けつけることも珍しくなく、ゆえに配置が目まぐるしくなり○○機関区の後に○○機関区のようにに使い回すことが多いため、将棋のコマの様に日本各地を点々としている。

そのため、保存機の横に添えられた案内板を見てみると終焉九州で活躍し保存されているのに、元は北海道で活躍していたとかも少なくない(逆パターンもある)。

これは国鉄が日本列島の鉄道路線を網羅していたからできた事であるが、民営化されJRとなり、地域が分割された今では余程のことがない限り、JR内の列車の転勤は見ることができない。

そんな中、東武とJRのクロスオーバーである「SL 大樹」は本当に奇跡だ。

話がSLに乗り換えてしまったが、再び乗り換えて飛行機の話に戻ろう。

なぜSLの配置の話をしてしまったかというと、実は飛行機にもこれと近いものがあり、飛行機の場合はSLのワールドワイド版である。

というのも飛行機というのは鉄道よりもコストがかかる乗り物であり、1機完成に何億円、廃機に何億円とかかる乗り物である。

当然、廃機後の処分代も発生してしまうため、そのまま破棄するよか、他の航空会社に売却したり、レンタカーの様にリース機材にした方がよっぽど効率的なのだ。

そのため、日本で活躍していた機材が地球から見て日本の裏側で第2の人生を送っているということも少なくない。

最近だと「おいおい!なんだかボロっちいよこの飛行機!」と嘆くような旅客様飛行機を貨物機に改修するというパターンが多い。

これは「機材は古いけどまだまだ使えるし、貨物機だからサービス面は必要ないよね」という理由が大きい。

もし興味のある方は、飛行機の近くにいる際にJA○○などでググッていただきたい。

たいていの飛行機は、検索に登場し、それが新造して納入されたのか、あるいは中古機だったのか、はたまたリース機なのか、と判明して面白い。

ではJA8479について調べてみよう。

ーー全日空 B767-200 JA8479ーーーーーーー

1983年 全日空のB767初号機として納入。ちなみにANAが現在のトリトンブルーになったのはこの機体から。

1997年 767-300シリーズ統一のため引退。アメリカの貨物航空会社であるABX航空(当時の会社名はエアボーンエクスプレス)に売却。

貨物機に改修されN767AXとなる。

なんと2022年現在も同社にてご健在だそうだ。

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このJA8479はANA767の初号機だけあってか納入当時、ハセガワのプラモデルをはじめ機内おもちゃから玩具まで商品化される際に、このレジが選択されていたようだ。

ちなみに1997年にABX航空に売却され一旦、ANAとは関連性が無くなるものの、さらに10年後の2007年にANAとABX航空はウェット・リース契約を締結し、アジアでの運航を開始しているが、この運航にはボーイング767-200SF2機での運行となっており。

なぜだか、会社共々に切っても切れない縁になっているような気を感じられずにはいられない。

こちらはANAのB737-200。

同じく スケール。

JA8415と主翼に書いてありますね。

ここでオーナーのレジチェーック!!

ーーーー全日空 B737-200 JA8415ーーーーー

1972年 全日空に、まだモヒカン時代(ダヴィンチのヘリ)の頃に納入。

1988年 ANK(エアーニッポン)に移籍

1997年 10年近く活躍。そろそろ手放そうと「この飛行機いらんかねー」と売却先を探す。

1997年 購入にアルゼンチン航空が名を上げる。同年4月にアルゼンチン航空に納入。レジはLVーWTX

2008年 老朽化のため引退。

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どうやら、この機体はANAから移籍してANKとアルゼンチン航空で10年近くしか飛行してない様である。

しかもこれカッタウェイモデル(室内再現の飛行機モデル)という完成度の高さぶり。

シートの塗り分けも凄いぞ!

もちろんエアラインモデルもあり。

飛行機ファンアイテムの決定版であるエアラインモデルも健在!

ショーケースの中には日本のエアラインを中心に新旧の機体が入り混じる。

全日空商事から

ジャルックス、さらに下には黒沢カラーのJAS!

スターウォーズカラーに

ジャルックスの最近のモデルが結構揃ってる

しかし、こうやって見るとディスプレイショーケースに飾るっていいなあ。

見学デッキ

さて、次は見学デッキに出てみよう!

先ほどのターミナルへ戻り見学デッキへ出てみよう!見学デッキは無料であり、昔はお金をとっていた。

JAL737の東京行きが出発を待つ。

JALと入れ替わるようにスターフライヤーも出発!

こちらはANAの767スタアラカラー!

これは別の日に撮影したチャイナエアラインの737!

さてさて、山口県の空の玄関口を堪能したら、お次はエヴァ作品に関わりの深い駅に行っちゃいましょう。

その駅も同市内にあります!では移動です!!

ここで一旦コマーシャルです!

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今年の夏は暑いがRailwayfanミュージアムのアイテム入荷はもっと熱い!?

鉄道・車・飛行機のお宝出します!!

Railwayfanミュージアムに全国から選りすぐりのアイテムが集結!!

中にはなんとあの伝説級お宝も!!

9月の撮影に向け準備中!!

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宇部空港から車を走らせ10分。やってまいりました!宇部新川駅。

エヴァファンの聖地!宇部新川駅。

こちらが宇部市の中心駅であり代表駅である宇部新川駅だ。

なんだか久しぶりにやってきたオーナー。宇部新川駅に来るのいつぶりだろう。利用したのは高校時代と専門学生時代くらいだなァ。

山陽本線にある同市の駅が宇部駅を名乗っているため、そちらを中心駅と思われる方も多いのだが、宇部駅は宇部市の郊外にあり、中心街の最寄りとなる駅はこちらである。

そのためこちらが宇部駅と名乗っていた時代もあった。(その時の宇部駅は西宇部駅だった)。

この駅がシン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇(2021年)に登場し、作中に当駅と宇部線の車両が重要な場面に登場するため、公開後にはファンによる聖地巡礼現象が起こったことは記憶に新しい。

駅周辺は工業地帯が広がっており大手化学メーカー宇部興産もこの中にある。

宇部市は昔「煙の街」と比喩されていた。

これは工場から吐き出される多量のばいじんを排出し、黒煙で洗濯物は干せないおろか、街すらさえ外出したくなくなるほどの街であった。

時には青空すら見れない日もあったが、それは珍しいことではなかったという。

その後、会議の末、工場の煙突に集煙装置をつけるなど、市民の努力もあって青い空を取り戻したのである。

庵野秀明展と映画のポスター。

駅に入ると庵野秀明展のポスターと劇場版のシーンがあった。

では、入場券を購入して駅に入る。

宇部新川駅の駅名標。

駅は2つの路線が乗り入れており、宇部線と小野田線を利用できる。

小野田線は旧小野田市内を走り、鉄道ファンに有名な盲腸線長門本山支線がある。

宇部の銘菓は利休饅頭。こちらもさまざまな企業があり、饅頭は一口サイズの黒糖饅頭となっている。

さあさあおまちかね!入場券を購入して中に入ると期間限定の駅スタンプが押せるぞ!

なんと専用の台紙も置いてあるのだ!これは記念品になるぞ!

オーナーもちゃっかり押してみた!

しっかりJR西日本のスタンプ企画内にデザインされ完成度も高い!

さらに入場券は駅員さんに頼んでNERVスタンプが押してもらえる!

ではロケ地に行ってみよう!

ホームには池があって白鳥のモニュメントもある。宇部市は昔、白鳥がたくさん飼われていたことでも有名だった。

先ほども一部登場しているのでご承知の方もいらっしゃる事であろう。

宇部線には荷物車を改造した123系が残る唯一の路線でもある。

列車の発車時刻表。宇部線、小野田線ともに本数は少ない。どこの地方も同じかもしれないが基本、車で移動するため本数が少ないのは仕方ない。

跨線橋を渡って島式ホーム側にきた。

この跨線橋は映画に出てきます!

ワンマンの乗り方・・・って注目していただきたいのは左の階段だ。こちらも劇中に登場した。この階段まで再現されるとは、庵野氏のロケの取り入れっぷりには驚かされる。

あのポスターのアートワークはコレ!

そして劇場版エヴァのポスターに登場していた分岐点のイラストはこちら。

はい!ズームアップしたものがこちら!

この分岐点は新山口方面にあり、ホームに入線する方向と駅に併設された車庫に向かう線路であります。

鉄道ファンは忘れてはいけない!

鉄道ファンなら忘れてはいけないイベントがある。それはまちじゅうエヴァにあわせて塗装された105系の復刻塗装。

こちらは通称"ゆうパック"色と親しまれていた塗装で塗装を黄色に統一するため2017年に消滅していたが、この度イベントに合わせて復活した。

(先ほどの記念台紙に105系復刻塗装が記されている)

学生時代にこの塗装車両を利用していたオーナーにとっては懐かしいというより久しぶりって感じがする。

ちなみにリバイバルに関してはイベントに関わってるものの、エヴァの版権元であるカラーと関わってないらしいので、鉄コレ来るんじゃね!

イラストの作者って・・・

跨線橋にこんなポスターがあった。

君と関門という下関と門司のキャンペーンのポスターらしい。

このイラストって最近のセーラームーンの人?アイカツの人のイラストにも見えるんだが。

せっかくだから周辺を散歩するぜ!

駅を後にしたオーナーは久々に周辺を散歩しようと思う。

駅付近にあるのは松島町商店街。現在は寂れてしまってほとんどお店がない。

噂によればアーケードの雰囲気が良いそうでB級雑誌にも取り上げられたとか。

ココが宇部興産だ!

駅前通りをまっすぐ行くとディスカウントマーケットのトライアルがある。

このトライアルは宇部興産の一部の敷地(実際には元敷地)にあるため工場に隣接する。

トミカにもなった宇部興産ダブルストレーラーはこの中をぐるぐるしている。

近辺の小学校だと社会見学がある際に必ずといっていいくらいこの工場に連れて来られる。

ちなみに宇部市が大人の社会見学というツアー企画を開催し、この工場のツアーもあるらしいのでダブルストレーラーを見てみたいという方は調べてみてね。

かつては貨物操車場もあった。

(ご安全にの看板の下は線路だった)

このトライアルの場所は元宇部興産まで燃料や材料を運ぶ貨物列車の操車場であった。

かつて操車場には旅客を扱わない宇部港駅があった。

なぜ貨物を辞めたかというと、みんな大好き!ダブルストレーラーに役目を移行させたから、つまり鉄道からトレーラー輸送にシフトしたからなのだ。

さらに現在、銚子電鉄でマスコット化している機関車デキは元々、この工場が輸入した機関車である。

次はさらにこの周辺を歩く。

シンジ「バ・・・バウムクーヘン!!」

宇部港方面市役所方面側にひっそり立つバウムクーヘン屋さん。

サンプルのバウムクーヘンがくるくる回っている。

周りに砂糖が付いたバウムクーヘンをオーナーが初めて味わったのが神戸のルミナリエの帰りの喫茶で食べたものだった。

外でも買えるよ!!

バウムクーヘンは販売機でも買える!!

お店の前にはバウムクーヘンの自販機がある。

ソーシャルディスタンスの現代には持ってこいの販売法だ。

そういえば、バウムクーヘンの豹柄ッて一時期流行りましたよね?大阪のマ○ムなんちゃら。

レトロな商店街 宇部銀天街

宇部新川界隈のスポットを語る上で外せないのが商店街の宇部銀天街である。

宇部新川駅近くにあり全長は約500m。東側はアーケード出口に宇部市役所方面の中央壱番街まで続く。

ただほとんどがシャッター街である。

ここはおもちゃ屋さんだった。鯛の絵が描かれたのは魚屋さん。

左は洋服屋。喫茶、たこ焼き屋、雑貨屋などがあったらしい。

あの出来事を覚えてます?

ここの事件を知ってる方はいらっしゃるだろうか。

一時期ミドリのピカチ●ウで全国話題沸騰!様々な物議を醸し、ついには大元まで波紋をひろげた。

環境問題に取り組んでもらう様に親しみを込めて考案して着ぐるみまで製作したけれど、いかんせんアノ超大物キャラと似てしまったという大事件。

アレもこの商店街のお話である。

アノ出来事で大元側も「似ている!ちょいとキャラ被るから着ぐるみは控えといて!でも、環境問題に取り組んでいる事は真剣だ!我々にも手伝える事がないか?」と最終的に逆に良好な関係になったらしい。

では、せっかくだから本家に頼んでキャラを借りて町おこしをしたらいーじゃないのよさ。

(キャラとこの町は直接的関係はないけれども)

ショーステージも

(みんなで呼んでみよう!ウルトラマーン!)

ここで昔、ヒーローショーとかやってたのかな?どことなく哀愁を感じる。

30、40年前は凄かったんだぜ!?

(銀天街イメージキャラクター銀天牛)

もはや寂れ果てている銀天街だが、30年、40年前は凄かった。

実際に 宇部市 銀天街 昔 と検索すると華やかなだった頃の銀天街がヒットする。

この地は下関から岩国まで山口県下から果ては北九州の小倉まで、お客を収集していたこともあった。

元々、宇部市の中心街として開発されたこの銀天街周辺の街の発展も凄まじかった。

お店は生活必需品から雑貨、おもちゃなどあらゆる物は揃っていた。

当時、東京で流行っていた物は全て集結し「山口の銀座」と呼ばれていたとか呼ばれていなかったとか。

また周辺には地元のスーパーマーケットチェーンの大和(だいわ)が百貨店を建設し、全盛期には"大和タワー"という街を一望できるタワーまであった。

映画館も複数存在し東映の映画館はこれまた地元スーパーが経営する百貨店の中にあった。

(元、東映の映画館があった百貨店の場所。写真の三角地帯の芝生辺りが映画館の入り口で、噴水まであった。)

しかし、1980年代から1990年代にかけて郊外にたくさんのショッピングセンターが乱立していくと客足は次第に遠のいて行く。

この時から、商店街の付近の百貨店は次々と閉店していった。

2008年には最後まで残った百貨店の大和も遂に閉店し、商店街はますます寂しいものとなった。

今では50件以上あったお店も数件残すのみである。

それから商店街協会はかつての栄光を取り戻すため、新しいお店を誘致したり、イベントを考案しているらしい。

(新しくフライドポテト屋が登場)

(テナント跡地にはフリースペース)

よく「この商店街は昔は凄かったんだ!」という話を聞いたりするが、それを過去のものとして胸の内にしまっておくのではなく、「今日、この商店街行ったけどなんでもあって目移りしたよ」なんて目を輝かして言える現役の商店街に戻って欲しいのはオーナーだけではないはずである。

そして後に大手ファッションブランドとなるお店も、実はこの商店街が育んだことも大きな功績となった。

あの企業の歴史もここから始まった

宇部市の発祥の企業は宇部興産だけではないゾ!

今や世界の衣料品と言われるあの会社の歴史の1ページはここから始まった。

(ここがユニクロ発祥地の場所と言われている。この場所から世界へ羽ばたいた。現在は更地となり駐車場になっている。)

それはUNIQLO

世界的ファッションブランドであるユニクロは、実はこの銀天街で誕生した。

ユニクロの創業地が山口県の宇部市であることは意外と知られていない。

元々はこの銀天街のスーパーの一角のテナントとしてオープンしたのだ。

ユニクロは元々はOS商事(小郡商事)と呼ばれ、1949年にこの地に創業した個人営業の紳士服専門店だった。

1984年に広島にオープンした時に「UNIQLO」に店舗名を名称変更した。

スーパーのテナント時代を知る当時の市民は誰もが「世界のユニクロ」とまで成長するとは想像がつかなかったという。

現在ではユニクロの創業地となったスーパーは閉店し、駐車場となっている。

宇部新川方面へ行くとナイトスポット

(横のイラストがすんごい西又テイスト。それもSHUFFLE!時代くらいの)

商店街を宇部新川方面へ進むとクラブなどのナイトスポットが多い。こちらは今も活気づいている。

フロアレディー募集とシャッターに描いてある。

横の二次元キャラのイラストがどことなく西又葵氏の絵っぽいけど、たぶん違う。

終わり

これにてエヴァを絡めた主要交通施設の紹介を終わりたい。

空港のポスター部分で少し触れたが、宇部線と小野田線では2022年9月4日までまちじゅうエヴァンゲリオンの企画としてスマホスタンプラリーが開催されている。

スタンプをスマホで集めると豪華エヴァグッズや非売品の宇部線グッズが当たるらしい。

また同県の山口県立美術館では、同じく9月4日まで『ふしぎの海のナディア』や『新世紀エヴァンゲリオン』の原画などを展示した「庵野秀明展」が開催されている。

夏休みも18きっぷシーズンも残り少ないが、この際に訪ねてみてはいかがだろうか。

【オマケ】ーーーーーーーーーーー

宇部市にはかつて町を有名にしたペリカンがいた!

君は伝説のペリカン"カッタくん"を知っているか!?

読者の皆様はカッタくんをご存知だろうか?

1985年に宇部市にある遊園地ときわ公園にて日本初の人工孵化によって誕生したペリカンである。名前は彼の両親のふるさとであるインドのカルカッタにちなんで名付けられた。

中でも彼を一躍有名にさせたのは、全国区でもニュースになった幼稚園への飛来であろう。

ペリカンが幼稚園に飛んできては園児とダンスする映像はバラエティなどでも何度も放送された。

ちなみにカッタくんなかれ、ときわ公園をテリトリーにしていたペリカンは幼稚園ならずとも周辺の小・中学校のグラウンドであればかなりの確率で飛来していた。

特に印象的だったのが、中学校での運動会中にもやってくる事があり、昼食時間になると生徒の一家の弁当を興味深そうに追いかけ回していた記憶がある(ペリカンは人間の食べ物は食べないと思うがただ興味心があったのだろう)。

その姿は飛来というより来襲であり、暴走した使徒も同市出身の庵野氏がこの特徴も取り入れたんじゃね?というくらいの衝撃だった。

1995年には同市出身のタレント・アイドルの西村知美氏(同作品の主題歌も担当)も出演している"カッタくん物語"という映画も公開されたが、その内容のあらすじは・・・(以下Wikiより引用)

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宇部市のときわ公園。ここにはペリカン島と呼ばれるペリカンが住む島があった。ある嵐の夜、公園で動物の世話をしていた柴田徳夫と柴田芳江は流されそうになっていたモモイロペリカンの卵を救出し、人工孵化により生まれたペリカンにカッタ君と名づけた。カッタ君は公園で過ごし、子供たちの人気者となった。ある日、カッタ君は野村翔という少年と出会う。翔の両親はアラビアに出張に出ており、祖母と二人暮らしの寂しい毎日を送っていた。翔とカッタ君は友達となり、一緒にメリーゴーランドに乗ったり、二人三脚競争で一等賞を取ったりと楽しい日々を送った。

しかし翔の両親がいるアラビアで戦争が勃発。両親の安否は不明となる。両親を心配した翔は何とかアラビアに行こうとするが、普通の手段では無理だとわかった。カッタ君に「僕をアラビアへ連れてって」とお願いすると月から謎の怪光線が差し込み、翔とカッタ君は姿を消していた。祖母たちが心配するころ、翔はカッタ君の背に乗ってアラビアの空を飛んでいた。

なぜか喋れるようになったカッタ君と翔が見たものは燃える町・流出した重油で真っ黒になった水鳥たち、そして逃げ惑う避難民たちであった。その中に翔の両親がいるのを発見し、無事に再会を果たした。それを見届けたカッタ君は避難民を救うために町へ戻り、翔もそれについていく。途中で流れ弾に当たって翼を負傷したカッタ君は偶然ペリーナというペリカンの女の子に助けられ、彼女の住処の湿地帯で傷を癒した。傷が癒えたカッタ君はペリーナと湿地帯のペリカンたち避難民を一緒に助けに行こうと誘う。ペリカンたちの長老は最初は渋るが、カッタ君の情熱に動かされ、避難民の救出に向かう。

ペリカンたちは言い伝えに従い、満月に向かい一斉に鳴き、そして飛び立つ。宙を舞っていたペリカンたちはやがて一つへとまとまっていき、月をも覆い隠さんばかりの巨大なペリカンへと変身した。戦場へと向かうカッタ君と翔、口からビームを吐き出して戦車・ミサイルを破壊、羽ばたきで戦車をひっくり返し、銃撃する兵士たちを追い散らしたカッタ君たちは無事に避難民を助け出し、背中に乗せてキャンプまで運んだ。

ペリーナと長老と別れ、翔とカッタ君も日本への帰途に着いた。その途中、翔はカッタ君の背中で寝てしまうが、目が覚めるとそこはときわ公園で、あの夜の翌日であった。アラビアでのことを周囲に語る翔だが当然信じてもらえず、カッタ君も喋れなくなっており、あれは夢だったのかと思われたが、ニュースには「避難民を助けた謎の鳥の影」を報じていた。

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という、シナリオ。

ど、どこの矢立肇が書いたんですかね!

ちなみに同市在住だとこの映画を高確率で小学校にて見せられるのだが、視聴覚室で見ていたロボットファンのSくんが一言。

「これ半分勇者シリーズだよね?」

ガンダムに乗り込んだアムロ・レイも真っ青どころか、風の谷のナウシカのナウシカでさえ冷や汗をかいてしまいそうな、この上ない香ばしい作品に仕上がっている。

さらには声優陣がかなり豪華なメンバーが集まり、カッタ君の声はクレヨンしんちゃんのボーちゃんでお馴染みの佐藤智恵氏、さらに主人公の両親役には父・田中秀幸氏、母・松島みのり氏といったキン肉マンのキン肉スグルとミートくんではなく、テリーマンとミートくん(オーナー的には田中氏はMGSのオタコン、今のマスオさん)であり、もはや声優陣まで隙のない布陣となっている。

しかもこの作品は何がすげ〜っていうとなんと河川整備基金助成作品推薦らしい(えぇ・・・)。

95年といえば90年代ロボットブーム再来くらいの時期だから設定がこうなったのか、いずれにしろカオスすぎる(しかもエヴァと同じ時期くらいに製作されたのでもはやマイッタとしか言いようがないのだ)。

こうして宇部市のマスコットキャラクターとして市民に愛され続けたカッタくんだが、2008年に死去。

この時、人間でいえば40歳過ぎであり、カッタくんは生前に子供に恵まれ1羽の息子、6羽の娘、2羽の孫がいた。

(配電盤に飾られたカッタくんのアートワーク。上記のアニメのものだ)

カッタくんのスピリットは市に受け継がれ、今では宇部市営バスから、マンホールの蓋など街の至る場所でカッタくんのイラストを見ることができる。

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END

#コレクションログではない

ご覧いただきありがとうございます。
ローカル地方に住む鉄道ファンです。
鉄道モノならば、部品からグッズ、鉄道模型、プラレール、鉄道チョロQ等を集めております。
また、私のミュージアムでは、かつての東京の交通博物館や大阪にあった交通科学博物館のような鉄道を主力としながらも、車や飛行機、船といった乗り物系の資料の展示公開をコンセプトとしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

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    Railwayfan

    2022/08/24

    上記の宇部線スタンプラリーのチラシです。

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    f31l700smgl

    2022/08/24 - 編集済み

    エヴァンゲリオン、自分には難し過ぎて、読むのを断念したんですが、面白そうですね。
    ピンクのパイロットは、初めて見るかもしれません。
    カラオケでも、みんな残酷な天使歌ってましたね。
    読んでみようかな(笑)。

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      Railwayfan

      2022/08/24

      コメントありがとうございます。
      エヴァンゲリオンは戦闘描写が細かいのと主人公と周辺人物の関係が見どころです(^^)
      ピンクのスーツのパイロット(マリ)は割と最近に追加されました。
      残酷天使のテーゼはカラオケで十八番の人が多かったですね。
      ちなみにアニメ版、漫画版、劇場版では一部ストーリーが異なります。

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  • Ee2cw67n

    だいちゃん

    2022/08/24 - 編集済み

    ユニクロとカッタ君。どちらも興味深いお話です。さらに西村知美がこちら出身とは。エヴァよりこちらですかねオッサンの自分としては。山口は学生さん達が電車の時刻表に合わせて生活というか活動しているイメージです。

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      Railwayfan

      2022/08/24 - 編集済み

      コメントありがとうございます。
      カッタくんは全国的に有名となり、全盛期は様々な場所から見に来られる方が多かったです(^^)
      ユニクロは当時、よくスーパーの中にある洋服コーナー的なお店だったので、誰も世界に展開する洋服屋と思われてなかったそうです。
      西村さんは今でもよく山口県のテレビ番組に出演されてます(長州力さんも)山口県は仰る通り、学生が列車の時間を見て行動します。
      高校の授業時間も列車に合わせてある学校もありました。

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