鉄道コレクターになったのは もう一つのお話 私が鉄道部品収集を始めたワケ。 上編
初版 2018/08/22 00:50
改訂 2018/08/22 01:10
今回は第5話の時期にあったもう一つのお話です。私は、ここで鉄道部品収集に走り出しました。
ーー新幹線車両基地大公開バスツアー。ーー
と鉄道ファンには香ばしい旅行会社のプランが入ったチラシを持ってきたのは親父でした。この時期は7月の夏休みの始まりの前。夏休み。それは子供にとっては、正月、クリスマスと並んだビッグイベントです。
親父「8月に新幹線の車両基地見学のバスツアーがあるけど行ってみる?」
私「行きたい行きたい!」
鉄道趣味に返り咲いていた私は光の速さで行きたいと言いました。
親父「ことしの夏はどこも旅行に行かないしね、予約でもしようか」
私「よっしゃー」
親父は、チラシに書いてある旅行会社に電話で私と親父の分を予約しました。 夏休み前1学期終業式の日。
A「お前、プリントやら、変な工作やら今、持って帰るのかよ。だから終業式の前には少しずつ持って帰れって言ったんだ。荷物が多いじゃねえか」
私「まあまあ、良いではないかAよ。ところで、もう知ってるかもしれないけど来月に新幹線の車両・・・」
A「基地イベントだろ?やるらしいね車両基地で」
私「やっぱ知ってたか、さすがだね」
A「鉄道雑誌に書いてあったからね」
私「私、親父に予約してもらったんだけど、Aも行くの?」
A「いや、行きたいんだけどね、あいにく親戚らが来るんだよね。だから行けねえのよ」
私「ありゃりゃ。そりゃ残念だ。」
A「ま行ったら感想聞かせてくれや。いい感想待ってる。じゃまた夏休み明け会おーぜ」
私「じゃ、しばらくだね。」
その後、私はAと別れ、新幹線車両基地ツアー当日まで楽しみに待ちました。 そして8月の当日。バス予定時刻に10分前に新幹線車両基地公開バスツアーが来るというバス停まで行き、バスを待ちます。バス停には新幹線車両基地公開ツアーの客と思わしき親子がいました。発車時刻になりましたが、バスはまだ来ません。発車予定時刻より10分過ぎています。バス停で待っている親子も、やはり公開ツアーのバスを待っているようで親父が話をかけました。
親父「おたくも、新幹線車両基地公開ツアーのバス待ちですか」
親子の親「そうなんですよ、全然バスが来る気配がないですね。」 と、バスが来ないという互いの不安を掛けながら話していると観光の大型バスが来ました。約、20分遅れです。
私「やっと来たね。公開が中止になったかと思ったよ。」
バスの扉が開き、中からバスガイドさんが申し訳なさそうに出てきました。
ガイドさん「遅れて申し訳ありません。新幹線車両基地ツアーの方はこちらです」
バスの中に入ると、たくさんの親子が乗っています。バスはどうやら、ツアー参加者を乗せるため指定されたバス停をちょこちょこ止まっていたようです。こんなにたくさん人がいると、バスも遅れるよなと思い私は指定された後方の席に向かいました。 すると・・・ん? 席に向かう途中に見慣れた顔がありました。 なんと、偶然にも同級生が父親と兄弟で乗っていました。 彼の名はG。(突然ここで初登場の新キャラですが、おそらくというか、彼の出番はここで終わりです。次の話には出て来ないでしょう(笑)) 彼は3人兄弟で一家も含めて、家族全体が家族思いの家庭で授業参観の時も両親が来るくらいです。 しかしGは、鉄道ファンだという話は一度も聞いたことがありません(というより、もしGが鉄道好きだったら、私とAとGで鉄道トリオになっていますね(笑)というか、Gにはまったくもって迷惑な話ですが(爆))。むしろ、彼が好きなのは今でも子供たちに人気のカードゲーム、漫画、アニメ、ゲームくらいで鉄道好きというイメージは皆無です。 そんな彼が父親と3兄弟だけで母がいないということは、 (父親と兄弟で行くから、母はゆっくりしておけって気遣いかな?) と、他人の家庭には余計な考えだと子供ながらに思いG一家を横目にすれ違い指定された席に着席しました。 バスは私と同じバス停から乗車したツアー客も座席に着席し、バスは発車しました。
ガイドさん「みんな、おはようございまーす !」
有名デパートとかで、たまに休日とかにやってるヒーローショーよろしくガイドさんは軽く会釈をしました。 それに答えた子供たちは
「おはようございます!」
と学級の決まりごとごとく挨拶返しをしました。
ガイドさん「今日はみんなどこに行くか?知ってるー?」
これに答えたら〇〇戦隊の〇レンジャーみたいなのが登場するのか!?と思ってたかは定かではありませんが、子供たちは
「新幹線の基地ー!」
と一声にします。シャイな私には恥ずかしくてちょっと言えませんでしたが。
ガイドさん「大正解!今日はみんなの好きな新幹線がいる、F県のH車両基地に行きまーす!」
ガイドさんの威勢のいい声を共にバスは市街地から高速道路に入って行きました。 バスは1時間くらい走るとトイレ休憩がてらサービスエリアにつきました。 私はトイレ休憩に行くと親父に告げ、バスから降りました。 私はトイレを済まし、サービスエリアの売店に行ってみると先ほどのGがいました。 私はGにもしかして新幹線が実は好きなのかなと思いGに聞いてみました。
私「ねえ、君Gだよね?」
G「ああ」
私「あのさ、Gは今日のツアーに来てるのってもしかして新幹線が好きなのか?」
G「いや、違うんだ、弟が今回のツアーに来たいって言うから来ているんだ」
(ガーン!やっぱりGは鉄道好きじゃなかったか)
私「ああそうなんだ。弟に付き合わされてるのか、大変だねGも」
G「まったくだよ」
げんなりしたGと話した私はバスに戻りました。 バスは出発時間間近になると、バスガイドさんが、ちゃんとツアー参加者が乗っているか確認したあとバスは出発しました。
ガイドさん「これから新幹線の車両基地に着くまでにしばらくかかります。そのあいだ退屈しないようにビデオをかけます。」
ビデオってなんだろうと思い、座っている座席から遠回しに運転席横にあるビデオの棚を見ると、カトちゃんケンちゃん、ゴジラ(たぶん平成のシリーズ)が、色あせた表示のパッケージで置いてありました。まーたなんで、こんなチョイスなんだろ?と思っていた矢先ガイドさんが
ガイドさん 「今は、二つのビデオしか置いてないんだけど一つはカトちゃんケンちゃんっていって昔流行っていたやつとゴジラがあるんだけど。みんなどっちがいいかな?」
これはヒジョーに微妙な選択です。 ゴジラはともかく、カトちゃんケンちゃん、いわゆるカトケンは私くらいの世代だと、すでに死活問題レベルで知っていてもタイトルくらいでそのタイトルを知っているものは0.05%くらいのレベルくらいです。すると、カトちゃんケンちゃんに多くの子供たちが?になっていました。
男の子「カトちゃんってペッのあのカトちゃん?」
女の子「なにそれ?」
ともはや、カトケンについての疑問はバス車内で波紋を投げかけており、中には父親に質問責めする子供までいます。 この子供たちに迫られている選択は、あえて例えるならば、 暴れん坊将軍 と 必殺忠臣蔵 のどちらが見たいか?というくらいの選択技です。 結果はやはりというかやっぱり、ゴジラに落ち着きました。 ゴジラに踏み潰されてしまったカトケンへの疑問は一体?
ガイドさんが「じゃあ、ゴジラにしましょう!!」
とビデオデッキにビデオを入れると、ビデオが運転席の上部にあるテレビに東映のロゴが映し出されました。
ーーーギャオオオオオン!ーーー
ゴジラの遠吠え?が始まったところで、私はウトウトし始め、本ツアーを楽しみにしていた私は前日、夜更かしをしていたために、ほとんど寝ておらず、バスの窓にさす光が程よい暖かみがあって、寝てしまいました。 寝た私を乗せたバスは新幹線車両基地まで徐々に向かって行きました。
このお話は 鉄道コレクターになったのは もう一つのお話 私が鉄道部品収集を始めたワケ。 下編 に続きます。
#思い出
Railwayfan
ご覧いただきありがとうございます。
ローカル地方に住む鉄道ファンです。
鉄道モノならば、部品からグッズ、鉄道模型、プラレール、鉄道チョロQ等を集めております。
また、私のミュージアムでは、かつての東京の交通博物館や大阪にあった交通科学博物館のような鉄道を主力としながらも、車や飛行機、船といった乗り物系の資料の展示公開をコンセプトとしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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