鉱物集めで重視していく事について
初版 2024/08/13 07:17
改訂 2024/08/13 07:19
鉱物を集めていくのに重視する事は?
基本的な事は前述したと思うが、では集めていくにあたって何を見ていくか。それは人によって見ていくポイントが違うだろう。
- 金額
- 品質
- 大きさ
- 産地
- レアストーン
- 希少カラー
等と様々だ。「私はプチプラで色んな石を集めたい!」「産地別でサファイアを集めるぞ!」と、いろんな楽しみ方が出来るのは良い事だ。これは鉱物だけではなく、コレクションとする物全てに言える“個々のコレクターによる方向性”であり、この方向性がそれぞれ違うからこそ個性が出てくるのだ。
金額で購入する物を決める。
鉱物を買うにあたり、手持ちのお金と相談する事はごく当たり前である。
僕は、基本的に2万円を上限としていると述べたが厳密には違う。僕が蒐集する前提としてマニア向け鉱物を見る訳だが、その中でも取り分け手に入りやすい種類から本当に見ない種類と様々にある。
TopStone様の記事を引用、リンクさせていただくが、この中でも“インディゴライト”と“ポードレッタイト”のレアストーンを二つ選んでも明らかに市場での出現率に差がある。レアストーンの中でも手に入りやすいのもは1万円前後で良い物を、なかなかに見ないマニアックストーンは相場を見つつ3万円迄と幅を持たせている。勿論、この金額では到底買えないレアストーンは後回しだ。
https://www.topstone.jp/topstone/rarestone 希少石レアストーンとの出会い
【金額で選ぶ】このプラチナスピネルはビルマ産、品質と大きさ、これで1万円ならば買いと考えコレクションへ。
品質で購入する物を決める。
鉱物、特に宝石としてキラキラを楽しみたいのであれば超重要なのは品質である。ここで言う品質と言うのは、石自体のグレードとカッティングの出来である。「カットが綺麗なら輝く」「石自体が良ければ多少カットが悪くても良い」とするのも分かる。ただ、真に品質が高いというのは二つ揃ってこそだと思うのだ。
レアストーン収集をする前は、トッピンを集めていたのだが、やはりこの二つは欠けてはいけない要素だ。
こちらの項目に関して言えば、優良店又はそれに準ずるような店で買うのであれば、高価な買い物は必然的に条件をクリアしてしまうだろう。極悪な店でない限り、良い物には高値を付ける、至極当然の事だ。市場価格より遥かに安く良い物も十分あるが、知識と目利きが必要になる。信頼を置けるバイヤーから買うのは正直アリだと思う。高いだけの店はそもそも客にはならない方が良い。
【品質で選ぶ】明るい黄色のマダガスカル産スフェーン4ct。スフェーンは今ではありふれた鉱物であり、コレクションするならばと石質とカットグレードで購入を決めた。
大きさで購入する物を決める。
此方の項目は比較的重視されにくいかもしれない。僕の知り合いには0.1ct以上でレアストーンを蒐集している子がいる。どちらかと言えば“ある程度の大きさ基準”でレアストーンを蒐集していくというパターンが多いだろう。「〇〇を5ct以上で集めてます!」という様な話はあまり聞かない印象だ。
僕の場合はどうだ?
基本的には0.2ct以上は欲しい。理由としては、小さすぎると何を集めているか分からないからだ。細かく言えば、石種に因るが最低0.2ctという感じだろうか。極端な話、タンザナイトもレアストーンとは言われるが、大きな物が取れる石種なのに0.2ctで集めるには小さすぎる。「タンザナイトなら○○ctは欲しい」等、それぞれの石の市場在庫等から相対的に欲しい大きさを割り出している。
【大きさで選ぶ】非加熱の10ctに迫るホワイト(カラーレス)サファイア。値段はそこそこしたが、大きさに魅力を感じた。
産地で購入する物を決める
現代、各国からの輸入出は簡単にできる。様々な地域で採掘された石は海を渡って日本へ入ってくる。石は産地によって特徴があり、今では石種にもよるが産地の鑑別も可能だ。そして、コレクターの中にはキッチリと産地まで特定したうえで収集する方々も居る。そこ迄突き詰めると、現地のバイヤーともコミュニケーション、取引も必要になる場面も出てくる事だろう。
僕は産地に至っては特に考えてはいない。そこ迄すると、さらなる労力がかかるからだ。一応、幾つかは産地別で入手をしている物は勿論ある。がっつりと地区や鉱山までは追わないが、国単位では知っておきたいとは思っている。トップに上げた6項目のうち、一番軽視している部分と言えるだろう。ただ、全く重視していない訳では無い。下記鉱物たちもキッチリお金を掛けて鑑別済である。どこまで追求するかは、ほぼ気分なのだ。
今でいえば、採掘されなくなったと言われるグリーンランドルビー。遥か昔に枯渇したと言われるエジプト産ペリドット、単純に高いが美しいロシア産アレキサンドライト等、実際はコレクターとして追わなければならない産地は結構あるのだ。
【産地で選ぶ】Twitterで知り合ったコレクターが、バイヤー(海外サイト)を紹介してくれた。産地同定でノルウェーで確定した。
【産地で選ぶ】非加熱のウィンザー産サファイア。石の質は良く、産地が珍しい。
希少性で購入する物を決める。
どの対象物であれ、コレクションするにあたって出てくる物が「希少なアイテム」だ。コレクター心を擽ると言っても過言ではない、希少性は、限定商品に弱い日本人には刺さる項目だろう。隣の芝生は青く見える、では無いが他人のコレクションを羨ましくなってしまったら立派なコレクターだと言える。
どこら辺を希少とするのかは、人それぞれではあるが、結構な割合の方がこの項目を重視するのではないだろうか。
ヴィータニエミアイトについては出展者情報を得て買いに赴き、ビリオマイトは合同個展に置いてあったものを衝動買いした。レアストーンは狙うと面倒ではあるが、タイミングで買えてしまう物が多い。常にある程度財布に入れておくのは非常に有効な手だ。
【希少性で選ぶ】一番最近手に入れた赤ピンク色のビリオム石。Twitterで今年(2024年8月)ルースとして挙がってるのは1件だけ。マニアックな石なのは間違いない。
【希少性で選ぶ】ビータニエミ石は手にしている方は日本では片手に収まる程だろうか。加筆時は僕含む2人だけ確認できた。
希少カラーで購入する物を決める。
今や面白い色の鉱物は割と見る。ネット社会とはそういう物だ。割と見るが、数は少ないのだ。そう、浪漫を求めて鉱物を集めるのも良いだろう。僕は本格的に収集し始めたのは2023年12月からなので、希少カラーと呼ばれる物は殆ど所持はしていない。
ここ最近ではグリーンアウイナイト、青紫色以外のハックマナイト、紫と青が混在するバイカラーパライバトルマリンと珍しい物は幾つも存在する。珍しいだけあって、値段はきっちりしているのは言うまでもない。ここら辺のコレクションは、他人とは一線を画す様なアイテムになる事は間違いないだろう。2024年も残り4ヵ月、この間に何を手中に収められるのだろうか。
【希少カラーで選ぶ】オークションで1000円で落札したイエロースピネル。厳密にはイエロースピネルは存在せず、内包物によって黄色く見えている。