思い出の車たち（１０）

日産　ブルーバード　ワゴン　(U-11型)

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北野晶夫

ブルーバード　バン　８１０型　　ミニカーはトミカに2代後のU-11型があった。

浩美さんのお父さんのコネでけいしんへ入社。仕事は各署回りだったので、このサービスカーにはたくさんの思い出がある。最初、都内はとても混雑していて、運転には相当気を使ったが、慣れてくるとだんだん楽しくなってくる。先輩方も面白い人が多く、いろいろなところへ連れて行ってもらった。

最初の戸井田支店長はスカイラインをずっと乗り継いでいる方で運転にもうるさかったが、荷重移動に気を付けて揺れないように運転するとすぐ寝てしまって、あとで運転が上手いと褒めてもらった。

結局3つの支店を渡り歩いたが、やはり立川支店が運転では一番面白かった。なにしろ毎日峠越えで、飛ばし放題飛ばした。雪でも降ろうものなら、うれしくて朝一番で出勤しチェーン装着した車で大野さんとハンドルの奪い合いをした。雪の河原でスピンターンの練習をしたら、キャブのバタフライが開きっぱなしになり、エンジン全開のまま修理工場まで走ったこともあった。ある時など雪で通行止めだった峠道の通行止め看板をどかして走り、いつもより早く次の署に到着し「どうやって来たんだ？」と不思議がられたりしたこともあった。