サーピエリ石 (serpierite) 樺坂鉱山 #0163

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サーピエリ石は、カルシウム、銅、亜鉛を含む硫酸塩鉱物です。青い針状又はその放射状集合になることが多いとされていますが、本標本では淡緑色~白色の放射状集合が標本表面のあちこちに観察できます。樺坂鉱山はサーピエリ石の産地として有名です。(1~2枚目は背景をソフトウエア処理しています。)

樺坂鉱山は、多可郡多可町の妙見山(標高693m)の山麓にかつて多数存在した鉱山の一つで、1620年(元和6年)に妙見山・樺坂・寺谷で銅鉱山を稼行したという記録が残っています。樺坂鉱山の採掘には生野銀山の山師が関わっていたとされ、その後も小規模の銅山として存続し、産銅は大阪に送られました。樺坂鉱山は長期にわたって稼行し、1950年代まで黄銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱等の採掘が行われた記録が残っています。

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